nCloth は高速で安定したダイナミック クロス ソリューションで、リンクされたパーティクルのシステムを使用して、幅広い種類のダイナミック ポリゴン サーフェスをシミュレートします。たとえば、nCloth は次のようなサーフェスをすべてフレキシブルにシミュレートします: 布地、膨張するバルーン、粉砕したサーフェスおよび変形可能オブジェクト。
nCloth は、クラシック クロス(Classic Cloth)パネルのワークフローによる構築方法ではなく、モデリングされたポリゴン メッシュから生成されます。どのようなタイプのポリゴン メッシュでもモデリングして nCloth オブジェクトにすることができるため、特定のポーズを作り、意のままの演出を実現するのに理想的です。
nCloth は、多数のリンクに接続された多数のパーティクル ネットワークから構成されており、ともにダイナミック メッシュを作成します。このネットワークには、さらに密接にパーティクルに接続するクロス リンクもあります。リンクがパーティクル間の距離を維持し、クロス リンクがリンク間の角度を維持することで nCloth は安定化され、シアなどのクロス動作は回避されます。
ポリゴン メッシュを nCloth にすると、クロス リンクは生成される nCloth オブジェクトに自動的に追加されます。nClothShape のアトリビュート エディタ(Attribute Editor)タブのクロス リンクの追加(Add Cross Links)アトリビュートを使用して、これらのクロス リンクのオン/オフを切り替えることができます。クロス リンクは三角化されたポリゴン メッシュでは生成されず、四角のメッシュのみに生成されます。
nCloth のパーティクル ネットワーク内のコンポーネントは、そのオブジェクト コンポーネントに直接対応します。nCloth の頂点ごとにパーティクルがあり、エッジごとにリンクがあり、フェースごとに 2 つのクロス リンクがあります。1 つは四角形分割(テッセレーション)に配置され、もう 1 つは四角形分割に垂直に配置されます。
一部の nCloth プロパティは、nCloth のオブジェクトとパーティクル ネットワーク コンポーネントに作用します。たとえば、nCloth の伸長の抵抗(Stretch Resistance)と圧縮の抵抗(Compression Resistance)はリンクに作用し、シアの抵抗(Shear Resistance)はクロス リンクに、そしてベンドの抵抗(Bend Resistance)はエッジに作用します。さらに、ベンド角(Bend Angle)と回復角度(Restitution Angle)はエッジで測定されます。nCloth のコンポーネントに作用するアトリビュートの詳細については、nClothShape を参照してください。
nClothShape のアトリビュート エディタタブのソルバ ディスプレイ(Solver Display)プルダウン リストから伸長のリンク(Stretch Links)またはベンドのリンク(Bend Links)を選択して、nCloth のクロス リンクを表示できます。outputCloth のアトリビュート エディタタブのメッシュ コンポーネント ディスプレイ(Mesh Component Display)セクションにある三角形の表示(Display Triangles)をオンにすると、nCloth のテッセレーションを表示できます。outputCloth タブのメッシュ コントロール(Mesh Controls)セクションにある四角形分割(Quad Split)プルダウン リストを使用すると、nCloth のテッセレーションの方向を変更することもできます。
nCloth オブジェクトをリジッド オブジェクトとして動作させることがあります。これには、ポリゴン シェルの使用(Use Polygon Shell)アトリビュートをオンに設定して、nCloth メッシュを構成する個々のポリゴン シェルに剛性(Rigidity)とデフォームの抵抗(Deform Resistance)を適用します。詳細については、剛性 nCloth シェルを作成するを参照してください。
次の手順は、キャラクタの nCloth ガーメントを作成する場合の一般的なワークフローを概説したものです。これらの手順を実行する場合は、調整結果を確認できるようにシミュレーションを再生することをお勧めします。