このワークフロー例では、HumanIK とアニメーション レイヤを使用して、1 つのキャラクタから別のキャラクタに非破壊的にアニメーションをリターゲットしてから、確認のためのベイク処理を行わずにリターゲットされたアニメーションを編集する方法について説明します。このワークフローを Maya で試すには、バイザー(Visor)ウィンドウからサンプル ファイルをロードできます。
このワークフロー例では、バイザー(Visor)ウィンドウで使用可能なサンプル モーション キャプチャ ファイルの中の 1 つを使用します。
dance1 キャラクタがシーンの中心でバインド ポーズに移行します。このキャラクタでは、バインド ポーズは標準の T スタンスです。 キャラクタを HumanIK 用にセットアップする際にはこれが重要です。詳細については、既存のスケルトンを HumanIK 用に準備するを参照してください。
これにより、新しいキャラクタ(デフォルト名は Character1)が作成され、キャラクタの構造の定義に使用できます。キャラクタ化ツール(Characterization Tool)を使用してキャラクタをマップし、キャラクタの構造が Maya に認識されてそのアニメーションが他のキャラクタに正確にリターゲットされるようにします。
たとえば、Figure ビューで LeftUpLeg ノードをダブルクリックしてから、シーンの DanceSource キャラクタの l_thigh ボーンをクリックします。
LeftUpLeg ノードが緑に変わり、マッピングが有効であることを示します。キャラクタ化ツール(Characterization Tool)ではミラー マッチング(Mirror Matching) がデフォルトでオンになっているため、RightUpLeg ノードもキャラクタのボディの左側と右側に対する標準の l_ と r_ のボーン命名規則に基づいて自動的にマップされます。
たとえば、root ジョイントを選択してから、Figure ビューで Hips ノードをクリックします。
設定が完了すると、dance1 キャラクタのマッピングは次のようになります。
ベース(必須)(Base(Required))ボーン | dance1 キャラクタのジョイント |
---|---|
Hips | root |
LeftUpLeg | l_thigh |
LeftLeg | l_knee |
LeftFoot | l_foot |
RightUpLeg | r_thigh |
RightLeg | r_knee |
RightFoot | r_foot |
Spine | spine1 |
LeftArm | l_shoulder |
LeftForeArm | l_elbow |
LeftHand | l_hand |
RightArm | r_shoulder |
RightForeArm | r_elbow |
RightHand | r_hand |
Head | head |
必須ボーンをすべてマップしたら、Figure ビューの確認ステータス インジケータが緑に変わります(確認ステータスも参照)。
調整が不要なため、この新しいキャラクタ定義はただちにロックできます。このキャラクタが、リターゲットしたアニメーションを受信するターゲット キャラクタになります。
スケルトンがシーンに表示されます。ハイパーグラフ(Hypergraph)に切り替えて HIK ジョイントのデフォルトの命名規則を確認することもできます。この例では、新しい HIK キャラクタには Character2 という名前が付けられます。
これで 2 番目の HIK キャラクタ セットアップが完了し、リターゲットされたアニメーションを受け入れる準備が整いました。
ソース キャラクタからターゲット キャラクタにリターゲットする
ソース キャラクタからターゲット キャラクタにリターゲットするには
(シーンで使用可能なすべての HIK キャラクタがソース(Source)メニューに自動的に表示されます)。
ターゲット キャラクタ(スケルトン)がソース キャラクタにスナップし、リターゲットされたアニメーションを含む新しいレイヤがアニメーション レイヤ エディタ(Animation Layer Editor)に追加されます。 このレイヤは、デフォルトでは RetargetLayer という名前になります。
Maya のアニメーション レイヤの詳細については、アニメーション レイヤの概要とレイヤ化されたアニメーションとはを参照してください。
デフォルトでは、エフェクタの達成度(Reach)はすべてオンになっていますが、この設定では次の手順で必要なポーズにすることができません。
リターゲットされたアニメーションを IK エフェクタで調整するには
ダンス アニメーションを再生すると、ターゲット キャラクタはリターゲットしたアニメーションに追従し、手首がソース キャラクタからわずかにオフセットしています。
同様の手順を、たとえばソース キャラクタとターゲット キャラクタのサイズの不一致により、リターゲットしたアニメーションの再生中にターゲット キャラクタの腕が胴体を貫通するような場合に使用できます。移動達成度(Reach Translation)を 1 に設定してから腕のエフェクタにキー設定すると、ソース キャラクタとターゲット キャラクタの腕のアニメーションアニメーション間にわずかなオフセットを作成できます。