Architectural(アーキテクチュラル)

 
 
 

| 透明度/反射 | 間接照明 | アンビエント オクルージョン | 最適化 | その他オプション | Render Tree の使い方 | Blinn

カテゴリ: イルミネーション

シェーダ ファミリ: サーフェイス マテリアル

出力: カラー

関連 mental rayシェーダ(Related mental ray shader): mia_material

アーキテクチュラル マテリアル(mia_material)シェーダは、建築または製品デザインのレンダリングで使用される大部分の物質マテリアルをサポートするように設計されています。メタル、木、ガラスなど、ほとんどの硬いサーフェイス マテリアルがサポートされます。特に、光沢のある反射および屈折ならびにハイクオリティのガラスを対象としています。

重要:異方性反射を使用しない場合は、[透明/反射]>[異方性]>[テクスチャ空間]選択ボックスに「None」と英語で入力して、レンダリングのアーティファクトを回避します。

イルミネーション

ディフューズ

ディフューズ(Diffuse)

オブジェクトの照明が当たっている領域のディフューズ サーフェイス カラーを定義します。

ウェイト(Weight)

拡散反射光反射の希望するレベルを設定します(また、カラーを拡散します)。マテリアルではエネルギーが節約されるため、実際に使用されるディフューズ レベルは、設定されている[反射率]および[透明度]の値によって異なります(以下を参照)。

粗さ(Roughness)

ディフューズ サーフェイスの粗さを、オーレン ネイヤー シェーディング モデルを使用して設定します。この値が 0 の場合、Lambert シェーディングと同じになります。値が高いほど、サーフェイスの外観がより粉状になります。

透明度/反射

屈折

透明度(Transparency)

マテリアルの透明度のレベルを定義します。この値は、屈折の最大値です。また、実際の値は、[反射率]と、[視野角に依存(BRDF)]パラメータで定義されているサーフェイスの角度によって異なります。

カラー(Color)

透明度のカラーを定義します。

光沢(Glossiness)

屈折のみに関してサーフェイスのスムーズさを定義します。値が低くなるほどマテリアルが粗くなり、逆に値が高くなるほどサーフェイスが滑らかになります。

サンプル(Samples)

ライト レイがサンプリングされる回数を指定します。低い値では粗くなり、高い値では滑らかになります。

屈折率(Index of Refraction)

マテリアルに差し込むときのライト レイの屈曲量。ライトが曲がる方向は、ライトがオブジェクトに差し込んでいるのか、それともオブジェクトから出てきたのかによって異なります。シェーダは、ライトが差し込んでいるのか出てきたのかを判断する手がかりとして、サーフェイス法線の方向を使用します。

値 1 は空気(マテリアル全体で屈折がない)、値 1.2 はガラス、値 1.5 は非常に屈折の多いガラスに該当します。

反射

反射率(Reflectivity)

サーフェイスが環境を反射させる量。[反射率]および[反射カラー]は、共に反射のレベルとスペキュラ ハイライトの強度を定義します。

この値は、反射率の最大値です。また、実際の値は、[視野角に依存(BRDF)]パラメータで定義されているサーフェイスの角度によって異なります。

反射カラー(Reflection Color)

反射に使用されるカラー。

光沢(Glossiness)

反射の光沢量。値の範囲は、1(ミラー)~ 0(拡散反射するサーフェイス)です。また、屈折/透明度の鋭さとぼかしの程度も定義します。

光沢サンプル(Glossy Samples)

光沢反射を作成するために投射されるサンプル(レイ)の最大数を定義します。値が高いほどレンダリング時間が長くなりますが、結果はより滑らかになります。値が低いほどレンダリング時間は短くなりますが、結果はより粗くなります。ほとんどの場合、値 32 に設定するのが適切です。

[光沢]の値が 1(ミラーに該当)の場合、複数のレイを投射しても意味がありません。反射レイは 1 つだけ投射されます。

このパラメータの値が 0 に設定されている場合は、実際の[光沢]の値に関わらず、反射はミラーになります(また、レイは 1 つだけ投射されます)。この設定は、非常に弱い反射しか持たないサーフェイスのパフォーマンスを向上させるために使用できます。この場合も、ハイライトは[光沢]の値を考慮します。

メタルマテリアル(Metal Material)

メタリックなオブジェクトが反射の色に影響を与えるのと同じように、反射に影響します。

このオプションがオンの場合、[ディフューズ]パラメータが反射の色を定義し、[反射率]パラメータが拡散反射と光沢のある(メタリックな)反射の間のウェイトを設定します。

基本反射

これらのパラメータは、通常の光沢反射の下にもう 1 つの光沢反射レイヤを重ねるように、[mia_material]に第 2 の光沢ローブを追加します。

これによって、1 つの[mia_material]内で、複数のマテリアルのレイヤ化およびブレンドを行わずに、コーティングされたメタルや車の塗装のようなマテリアルの効果を出すことができます。

通常、ディフューズと同じ色でわずかな光沢を持つ反射には[基本反射](Base Reflection)にあるパラメータを設定し、白く反射するトップの塗装レイヤとして鋭い反射を作成するには反射の光沢を「1」に設定します。

基本反射率(Base Reflectivity)

これは、通常の[反射](Reflection)設定と[基本反射](Base Reflection)設定の間のウェイトです。

  • この値が 0 の場合、通常の[反射](Reflection)値のみが使用されます。

  • この値が 1 の場合、通常の[基本反射](Base Reflection)値のみが使用されます。

  • この値が 0.5 の場合、両方の反射タイプが半分ずつ混ざった反射になります。

基本反射カラー(Base Reflection Color)

基本反射に使用されるカラー。

光沢(Glossiness)

基本反射の光沢量。範囲は、1(ミラー)~ 0(拡散反射するサーフェイス)です。また、屈折/透明度の鋭さとぼかしの程度も定義します。

光沢サンプル(Glossy Samples)

光沢基本反射を作成するために投射されるサンプル(レイ)の最大数を定義します。

これは、前述した[反射]>[光沢サンプル](Reflection - Glossy Samples)パラメータと同じです。

異方性

異方性(Anisotropy)

異方性反射を作成するための、ハイライトの幅と高さの比率を設定します。値 1 ではエフェクトは発生しませんが、他の値に設定すると、ハイライトの形状が変化します。

回転(Rotation)

異方性エフェクトを回転させます。値 0 では回転は発生せず、値 1 で一回転(360 度)します。これによって、テクスチャ マップが適用されている場合に、反射の角度の方向を決めることができます。

テクスチャ空間(Texture Space)

ハイライトのストレッチ方向を定義するテクスチャ空間を設定します。この値が -1 の場合、基本の回転はローカルのオブジェクト座標システムに従います。

注: 異方性反射を使用しない場合は、[テクスチャ空間]選択ボックスに「None」と英語で入力して、レンダリングのアーティファクトを回避します。

視野角に依存(BRDF)

サーフェイスの反射率は視野角に依存することが多く、BRDF(bidirectional reflectance distribution function)とも呼ばれます。以下のパラメータでは、さまざまな角度から見たときのマテリアルの反射量を定義します。ガラスや水、塗装された木材やプラスチックなど、多くのマテリアルにこの性質があります。

デフォルト(IOF)(Default (IOF))

屈折率を度数で定義します(入射角)。値 0 はビューに面しているサーフェイスに使用され、値 90 はビューと垂直のサーフェイスに使用されます。

マニュアル

表面の反射率(Facing Reflectivity)

ビューアに直面するサーフェイスの反射率を定義します(入射レイ)。通常、メタルの反射は均等であるため、この値を高く(0.8 ~ 1)設定できますが、他のマテリアル(リノリウムや塗装された木材など)には低い値(0.1 ~ 0.3)を使用します。

直行反射率(Perpendicular Reflectivity)

ビューアに垂直なサーフェイスの反射率を定義します。ほとんどのマテリアルはグレージング角で強い反射を示すため、このパラメータは 1 のままにしておくのが一般的です(また、[反射率]パラメータを使用すると、反射率全体をコントロールできます)。

カーブ減衰(Curve Falloff)

視野角に依存(BRDF)カーブの減衰を定義します。

エネルギー節約(Conserve Energy)

入射ライト エネルギーが、サーフェイスの拡散反射および屈折領域に適切に分散されるようにします(Diffuse+Reflectivity+Refraction <=1)。[反射率]の値を高くすると、それに応じて[ディフューズ]および[透明度]の値が低くなります。[透明度]の値を高くすると、それに応じて[ディフューズ]のレベルが低くなります。

また、このオプションは、ハイライトのレベルをサーフェイスの[光沢]にリンクさせます。[光沢]の値を高く設定すると、狭いけれど強いハイライトになります。一方、値を低く設定すると、広いけれどあまり強くないハイライトになります。これは、ライトのエネルギーが拡散され、広い領域に分散されるためです。

間接照明

グローバル イルミネーション/コースティクス/ファイナル ギャザリング

このシェーダは、直接照明と間接照明の両方を使用して、現実味のあるライティング環境で使用できるように設計されています。間接光を生成するには、ファイナル ギャザリングやグローバル イルミネーション(フォトン)を使用できます。少なくともファイナル ギャザリングを使用する必要がありますが、ファイナル ギャザリングとグローバル イルミネーションを組み合わせると、結果の質がさらに向上します。

反射に環境を使用している場合は、同じ環境(または、ブラーがかけられたコピー)を使用してファイナル ギャザリングでシーンを照らすようにしてください。

放射(Radiance)

マテリアルが間接光にどのくらい強く反応するかを調整するための間接乗数。デフォルト値 1 はグローバル値を使用します。

ファイナルギャザリング

レイ乗算(Ray Multiplier)

マテリアルによって投射されるファイナル ギャザリング レイの数のローカル乗数。デフォルト値 1 はグローバル値を使用します。

追加乗算(Additional Multiplier)

[レイ乗算]にマップされるテクスチャのマッピングを支援します。この値が 0 の場合、[レイ乗算]の値はそのままの品質の設定となり、0 以外の値の場合(最低 1)は、実際に使用される品質が、この値に[レイ乗算]の値を掛け合わせたものになります。

つまり、[レイ乗算]にマップされたカラー テクスチャがあり、このパラメータが 5 に設定されている場合、テクスチャの黒は 1 という品質になり(投射されたファイナル ギャザリング レイの数がグローバルのデフォルト)、テクスチャの白は 5 という品質になります(投射されたレイの 5 倍)。

半透明性

オブジェクトを半透明に表示し、一部のライトがオブジェクトを通り抜けるようにします。これは、主にシーン内の薄壁オブジェクト(カーテン、スクリーン、和紙など)に使用されます。[半透明性]のエフェクトを出すには、オブジェクトの[透明度]にレベルを設定しておく必要があります。

有効(Enable)

[半透明性]のオプションを有効にします。

カラー(Color)

半透明の色。

ウェイト(Weight)

透明度で使用される半透明の量を決定します。値 1 では半透明が透明度の 100%(つまり、透明ではない)となり、値 0 では透明度で半透明が使用されません。

アンビエント オクルージョン

有効(Enable)

アンビエント オクルージョンの計算を有効にします。アンビエント オクルージョンとは、サーフェイスの領域がライトを受けないようにどのように遮られるか(ブロックされるか)を意味します。この設定は、グローバル イルミネーションの外観をエミュレートするために使用されます。

アンビエント オクルージョンのエフェクトを出すには、間接照明(ファイナル ギャザリングまたはグローバル イルミネーション)またはアンビエント ライトのソースを定義する必要があります。

サンプル(Samples)

アンビエント オクルージョンを作成するために投射されるサンプル(レイ)の数を設定します。値を高く設定すると結果は滑らかになりますが、速度は遅くなります。値を低く設定すると速度は速くなりますが、結果は粗くなります。デフォルト値は 16 ですが、通常は 64 に設定するのが適切です。

最大距離(Max Distance)

遮蔽オブジェクトが置かれている半径を定義します。値を小さくするとアンビエント オクルージョンのエフェクトは小さな裂け目だけに制限されますが、レンダリング速度は速くなります。値を大きくすると広い領域が対象になりますが、レンダリング速度は遅くなります。

ディテール向上(Detail Enhancement)

間接照明で使用すると、ディテールと「コンタクト シャドウ」の改善が有効になります。この設定は、間接照明と乗算する短距離のアンビエント オクルージョンを適用するために使用されます。これによってオブジェクトのディテールが明らかになります。

  • [なし](None):「ディテール向上」が無効になります。

  • [オクルージョン](Occlusion): 間接照明の「ディテール向上」にアンビエント オクルージョンが使用されます。

  • [カラーブリード](Color Bleed): カラー ブリードを使用したアンビエント オクルージョン。さまざまな度合いの「暗さ」のみを追加するシンプルなオクルージョンではなく、シェーダが周囲のオブジェクトのカラーを検出し、「暗さ」の代わりにそのカラーを使用します。検出した各ポイントをシェーディングするため、このモードは純粋なアンビエント オクルージョンほど高速ではありませんが、明るいディテールと暗いディテールの両方に対応する追加的な効果があります。

シャドウカラー(Shadow Color)

アンビエント オクルージョン シャドウの暗さを設定します。この設定は、完全に遮られているサーフェイスの乗算値として使用されます。つまり、黒はアンビエント オクルージョンのエフェクトを大幅に暗くし、中間のグレーはエフェクトをより明るくします(あまり目立ちません)。

アンビエントカラー(Ambient Color)

アンビエント ライトのエフェクトを作成します。このエフェクトは、アンビエント オクルージョンによって減衰されてシャドウを作成し、特に暗い一部のコーナーを明るくするのに役立ちます。

最適化

反射/屈折の補間

光沢のある反射および屈折を補間し、レンダリングの速度を速め、より滑らかにすることができます。補間では、レイを再利用し、滑らかにすることができるアルゴリズムを使用します。結果はより速く、滑らかになりますが、正確性は劣り、反射の光沢も少なくなります。

補間は、イメージ全体でグリッド内の光沢反射を事前に計算することにより機能します。各ポイントで使用されるサンプル(レイ)の数は、[屈折サンプル]または[反射サンプル]パラメータで決定されます。

補間が低解像度のグリッドで行われると、アーティファクトが発生する場合があります。このため、補間は平らなサーフェイスでは最適に動作しますが、ウェーブしたサーフェイスや精度の高いサーフェイス、またバンプ マップを使用するサーフェイスでは機能しません。

グリッド密度(Grid Density)

イメージ全体で光沢反射を事前に計算するために、補間によって使用されるグリッドの解像度を設定します。

  • 0 = グリッド解像度はレンダリング解像度の 2 倍。

  • 1 = グリッド解像度はレンダリング解像度と同じ。

  • 2 = グリッド解像度はレンダリング解像度の半分。

  • 3 = グリッド解像度はレンダリング解像度の 1/3。

  • 4 = グリッド解像度はレンダリング解像度の 1/4。

  • 5 = グリッド解像度はレンダリング解像度の 1/5。

単一環境サンプル(Single Environment Sample)

反射レイおよび屈折レイのために一度だけ環境をサンプリングします。

屈折

有効(Enable)

屈折の補間を有効にします。

サンプル(Samples)

補間の屈折を計算するために投射されるサンプル(レイ)の数を設定します。

反射

有効(Enable)

反射の補間を有効にします。

サンプル(Samples)

補間の反射を計算するために投射されるサンプル(レイ)の数を設定します。

距離 ON(Distance On)

[距離]パラメータを有効にします。

距離(Distance)

ディテール レイの 2 番目のセットがトレースされる半径を定義します。これによって、この半径内のオブジェクトのより明確なバージョンが作成されます。

屈折(透明度)

トレース深度(Trace Depth)

各マテリアルの最大トレース深度を設定します。この値に達すると、マテリアルはハイライトされた反射およびエミュレートされた反射だけを表示します。この値が 0 の場合、グローバルなトレース深度の値が使用されます。

切捨て(Cutoff)

屈折がこれ以上トレースされなくなるしきい値。これは相対値です。つまり、デフォルト値 0.01 は、最終的なピクセルへの影響が 1% 未満のレイは無視されることを意味します。

減衰

有効(Enable)

[カラー]パラメータを有効にします。

カラー(Color)

黒にフェードアウトしたり停止するのではなく(このパラメータが有効でない場合)、透明度レイがこのカラーを正しくマテリアルに吸収させるようにします。これによってマテリアルが適切に弱められるので、マテリアルが厚いほど、カラーは深くなります(薄いガラスより深いカラーを持つ厚いガラスなど)。

終了カラー使用(Use End Color)

[終了カラー]パラメータを有効にします。

終了カラー(End Color)

透明度はこのカラーにフェードアウトします。このパラメータが有効でない場合は、透明度は環境カラーにフェードアウトします。このカラーは室内のシーンで有用であることが多く、一方環境カラーは室外のシーンに適しています。

反射

ハイライトのみ(Highlights Only)

ハイライトされた反射やエミュレートされた反射のみを表示するため、実際の反射レイはトレースされません。これによって、レンダリング時間を節約できます。ハイライトと、ファイナル ギャザリングによってエミュレートされた柔らかい反射(ファイナルギャザリングがアクティブな場合)のみが表示されます。この設定が便利なのは、サーフェイスがあまり反射していない場合や正確な光沢反射が必要ない場合、またシーンであまり重要でないオブジェクトに使用する場合です。

トレース深度(Trace Depth)

各マテリアルの最大トレース深度を設定します。この値に達すると、マテリアルはハイライトされた反射およびエミュレートされた反射だけを表示します。この値が 0 の場合、グローバルなトレース深度の値が使用されます。

切捨て(Cutoff)

反射がこれ以上トレースされなくなるしきい値。これは相対値です。つまり、デフォルト値 0.01 は、最終的なピクセルへの影響が 1% 未満のレイは無視されることを意味します。

減衰

有効(Enable)

[減衰]>[距離]パラメータを有効にします。

距離(Distance)

反射を一定の距離内に制限します。これによって、レンダリングが高速になるだけでなく、遠くのオブジェクトの光沢反射の計算を回避することができます。

終了カラー使用(Use End Color)

[終了カラー]パラメータを有効にします。

終了カラー(End Color)

反射はこのカラーにフェードアウトします。このパラメータが有効でない場合は、反射は環境カラーにフェードアウトします。このカラーは室内のシーンで有用であることが多く、一方環境カラーは室外のシーンに適しています。

その他オプション

エフェクトの削除

可視エリアライトのハイライトを切る

可視エリア ライトがハイライトを失い、サーフェイスで反射としてのみ表示されるようにします。オフの場合、可視エリア ライトの反射とハイライト両方がレンダリングされた場合、ライトが 2 回追加され、不自然な明るさになってしまいます。

内側の弱い反射を切る(Turn Off Weak Internal Reflections)

透明なオブジェクトの内側にある弱い反射を無視します。これによって、レンダリング時間を節約できます。

ディフューズのみ用のバンプを切る(Turn Off Bumps For Diffuse Only)

[ディフューズ]パラメータを除き、すべてのコンポーネントにバンプ(でこぼこ)を適用します。つまり、反射やハイライトなどではバンプが見られますが、ディフューズ シェーディングでは見られません。エフェクトは、でこぼこしたラッカー塗装で覆われた滑らかなディフューズ サーフェイスのように見えます。

オフの場合は、バンプをすべてのシェーディング コンポーネント(ディフューズ、ハイライト、反射、屈折など)に適用します。

追加エフェクト

薄壁モード有効(Enable Thin-Walled Mode)

マテリアルが屈折を発生させるか(固体の透明マテリアルからできているかのように)、または発生させないか(透明マテリアルの薄いシートからできているかのように)を決定します。

屈折コースティクス有効(Enable Refractive Caustics)

このマテリアルについてのみ、屈折コースティクスを有効にします。これがオフの場合、コースティクスはシーン内のすべてのエレメントに対して有効になります。たとえば、ガラスのビンやボールなどのオブジェクトについてはコースティクスを計算し、窓枠など、シーン内のすべての屈折オブジェクトについては計算しないことも可能です。

背面除去有効(Enable Backface Culling)

逆側から見たときに、サーフェイスがカメラに見えないようにします。この設定は、部屋にシースルーの壁を作る場合に便利です。これによって、外側から内側を見ることができます。

透明で背景アルファチャンネル使用(Transparency Uses Background Alpha Channel)

屈折およびその他の透明度エフェクトが、透明オブジェクトを介して背景のアルファ チャンネル情報を伝えます。

これがオフの場合、透明オブジェクトは不透明なアルファ チャンネルを持つことになります。

グローバル設定

バンプモード(Bump Mode)

[bump_shader]入力は、バンプ マップの法線を摂動させるシェーダを受け入れます。このポートはバンプ モードを[元のバンプ入力を使用](Use Old Bump Input)に設定している場合のみ使用します。

その他のバンプ モードでは、[overall_bump]および[standard_bump]ベクトル入力の座標空間と、それらが加算かどうかを定義できます。

[追加](Add)のモードは、ベクトルに法線摂動が含まれること、つまり、現在の法線に修正が「追加される」ことを意味しています。一方、[セット](Set)のモードは、実際の法線が入力されたベクトルで置換され、[ワールド](World)[オブジェクト](Object)、または[カメラ](Camera)の座標空間で解釈されまます。

overall_bump は、[ディフューズのみ用のバンプを切る](Turn Off Bumps for Diffuse Only)の設定に関係なく、常にディフューズおよびスペキュラ コンポーネントの両方に適用される全体のバンプを定義します。

standard_bump は以前の bump_shader パラメータと同等のベクトルであり、[ディフューズのみ用のバンプを切る]がオフの場合はグローバルに適用され、[ディフューズのみ用のバンプを切る]がオンの場合はスペキュラ/反射レイヤにのみ適用されます。ただし、standard_bump は overall_bump の結果の「上に」追加されます。

本来の使用方法は overall_bump にRound Corners(mia)(丸角(mia))シェーダを配置し、法線バンプ シェーダを standard_bump に配置します。これにより、[ディフューズのみ用のバンプを切る]の設定に関係なく、ラウンド コーナー エフェクトがディフューズおよびスペキュラの両方のコンポーネントに適用されます。

カラーブレンド(Color Blend)

任意のシェーダの適用先への入力。このシェーダの出力は、このアーキテクチュラル マテリアル シェーダによって行われたシェーディングの上に追加され、自己照明タイプのエフェクトに使用したり、その他のシェーディングを追加する場合に使用できます。

ハイライトの相対強度(Highlight vs. Reflection Balance)

オブジェクトのハイライトと反射のバランスを決定します。このデフォルト値は 1 で、物理的に適切(つまり、ハイライトの強さが反射率に適した値)に設定されますが、さらに特別なエフェクトを試す場合に、この値を変更してバランスを変えることもできます。

切捨て不透明度(Cutout Opacity)

不透明度マップを適用し、オブジェクトのパーツを完全に削除します。これは、木のイメージを平面にマップしてから、不透明度を使用してそこに存在しない木のパーツを切り捨てる場合に便利です。

Render Tree の使い方

このサーフェイス シェーダは、Render Tree のほぼあらゆる場所で使用できます。一般的にはマテリアル ノードのサーフェイス入力に直接接続されていますが、サーフェイス シェーダをいくつでも、どんな組み合わせでも使用して、エフェクトのさまざまなパーツをコントロールできます。また、リアルさを加えるため、サーフェイス シェーダをテクスチャとミックスさせることが頻繁にあります。また、テクスチャを使用して(ディフューズなどの)カラー入力をコントロールしたり、スカラ出力ノード(グラディエントまたはフラクタルなど)を使用して屈折および半透明などをコントロールすることができます。

このシェーダを単独で使用することも、他のアーキテクチュラル シェーダ(Physical Sun(mia)(自然の太陽(mia))Physical Sky(mia)(自然の空(mia))Round Corners(mia)(丸角(mia))Simple Tone Mapping(mia)(シンプルトーンマッピング(mia))など)と併用することもできます。