ファイナル ギャザリング ワークフローの概要

 
 
 

ファイナル ギャザリングでシーンを定義することは、コースティクスやグローバル イルミネーションを適用するよりも簡単です。通常、シーン内のすべてのオブジェクトがファイナル ギャザリングの計算に関与するので、(たとえ可能であっても)キャスタとレシーバの数を制限することはあまりありません。

ここでは、ファイナル ギャザリングのレンダリングを設定するプロセスについて概説します。以下に一覧表示されているファイナル ギャザリング オプションと、このセクションで説明されていないオプションについては、「[mental ray レンダー オプション]プロパティ エディタ」>「 ファイナル ギャザリング」(「プロパティ リファレンス」)を参照してください。

ファイナル ギャザリング エフェクトを作成するには

  1. [プション](Optional)ファイナル ギャザリング レイを照射できるシーン オブジェクト、これらのレイによってサンプリングされるオブジェクト、またはファイナル ギャザリング レイに対して表示されないオブジェクト、あるいはこれら 3 つすべてを指定できます。「ファイナルギャザリングの可視性オプションの設定」を参照してください。

  2. シーン内に、[強度]値が [0] より大きな値に設定されているライトが少なくとも 1 つ含まれていることを確認します。ファイナル ギャザリングを使用すれば、アクティブなライトを実際に使用しなくてもシーンを明るくすることができますが、シーンに弱いライトを少なくとも 1 つ入れておくと、ファイナル ギャザリングの設定時にその効果を確認できます。「ライトを使用しないシーンのライティング」を参照してください。

  3. Render Manager を開き、[mental ray]オプションを選択します。

  4. [最適化](Optimization)タブの[1次レイ](Primary Rays)で、[レイトレース](Raytracing)が選択されていることを確認します。

  5. [ファイナルギャザリング](Final Gathering)タブの[有効](Enable)を選択し、ファイナル ギャザリングを有効にします。

  6. [精度 > モード](Accuracy - Mode)オプションを選択し、このページに表示されるパラメータとその既定値を決定します。「ファイナル ギャザリングモードの選択」を参照してください。

  7. ファイナルギャザリングの精度オプションの設定」の説明に従って、[精度](Accuracy)値を調整します。

  8. 必要に応じて、[減衰](Falloff)を有効にして、[開始](Start)[停止](Stop)の値を設定し、ファイナル ギャザリングの計算で遠いオブジェクトのエフェクトを制限します。「ファイナルギャザリング減衰の設定」を参照してください。

  9. シーンに透明なオブジェクトまたは反射オブジェクト、あるいはその両方が含まれている場合、[トレース深度](Trace Depth)を設定して、ファイナル ギャザリング レイの反射回数や屈折回数、またはバウンド回数を定義します。「ファイナルギャザリングのトレース深度の設定」を参照してください。

  10. 必要に応じて、ファイナル ギャザリングの[マップファイル](Map File)オプションを設定してマップを使用し、その動作を指定します。「[ファイナル ギャザリング マップ]を使用する」を参照してください。

  11. グローバルイルミネーションでファイナルギャザリングをレンダリングする場合は、[高速ルックアップ > フォトンマップから照度](Fast Lookup - Irradiance from Photon Map)オプションを有効にすることができます。「ファイナル ギャザリングとグローバル イルミネーションの併用」を参照してください。

  12. 以上で、シーンのレンダリング時やレンダ領域の描画時にファイナル ギャザリングがレンダリングされるようになります。

    ヒント:[視覚化 > プレビュー](Visualize - Preview)オプションを有効にすると、計算後のファイナル ギャザリング ポイントがレンダリング後のシーン内でどのように見えるのかを確認できます。このオプションを選択すると、各フレームのレンダリング前に、ファイナル ギャザリング ポイントとカラーがレンダ領域またはレンダ ウィンドウに表示されます。