このコンパウンドは、ポリゴン メッシュ オブジェクト上に Syflex クロス シミュレーションを作成します。スプリングの硬さとポイントの質量によってクロスのプロパティを定義し、重力とグローバル ダンピングによってフォースを加えます。
クロスの作成の概要については、「Syflex 操作の概要」と「Syflex ICE シミュレーションを作成する」を参照してください。
[Syflex ICE]ノードは 1 つの Softimage 単位が 10 cm になるように調整されますが、必要に応じて別のスケールを使用することもできます。Softimage のインストール パス/Docs/Syflex フォルダにインストールされている Syflex クロス(ICE 以外)のリファレンス ドキュメントの JavaScript フォームを使用すると、シミュレーションに使用するパラメータ値(重力の値など)についての概要を理解することができます。このフォームにアクセスするには、syflex_units.html ファイルを開き、ページの下部までスクロールします。
適用するには:「Syflex ICE シミュレーションを作成する」を参照してください。
出力ポート: [Value]出力は、[ICETree]ノード上のポートに接続します。
最初のフレーム(First Frame) |
そのシミュレーションを開始する最初のフレームであり、シーンのタイムライン フレーム範囲内のどのフレームでもかまいません。 たとえば、フレーム 1 でテーブルクロスをテーブルに設置する必要がある場合は、負のフレーム値を設定して、シミュレーションを開始するための十分な時間を提供するプリロールを作成できます。 |
精度(Precision) |
これは、シミュレーションの正確さを決定するエラー許容率(%)です。シミュレーションの正確さが Softimage 単位スケールによって変化することはないため、通常、この値を変更する必要はありません。 クロスのパフォーマンスを最大限に高めるには、希望する形状を維持した範囲で、この値をできるだけ高く設定します。エラー許容率を高く設定すると、その分多くの「エラー」が許容されます。ただし、値が 0.01 を超えないようにしてください。この値を超えると、シミュレーションが不安定になる可能性があります。 値を小さくするほどシミュレーションが安定し、正確になりますが、速度が遅くなります。クロスにかかる圧力が大きいと、震えが現れることがあります。このような場合には、この値を 0.0005 程度に減らしてください。 |
質量(Mass) |
質量はオブジェクトの絶対量です。この値は、ユーザがどの単位を指定したかにかかわらず、クロス オブジェクトの質量を決定します。この値は、重力の影響を受けます。質量の計算方法については、「Syflex 重力フォースを使用する」を参照してください。 質量は、オブジェクトが適用されているフォースにどの程度すばやく反応するか、また障害物との衝突でどのように反応するかを決定します。質量の多いオブジェクトほど、フォースの影響を受けているときに速度を維持する傾向があります。そのため、オブジェクトの動きを変化させるには、オブジェクトが軽い場合より重い場合のほうがより強いフォースを適用する必要があります。 作成するクロスのタイプに適した重みが加えられるように値を指定してください(デニムには高い値、シルクには低い値)。この値が高すぎるとリアル感のないエフェクトが生成されるため、通常は低めに設定します。 |
硬さ(Stiffness) |
クロスを定義するスプリングの硬さ(ストレッチ)を定義します。スプリングの詳細については、「Syflex スプリング フォースを使用する」を参照してください。 値を大きくすると、スプリングが硬くなり、デフォーメーションへの抵抗が高くなります。値を小さくすると、クロスの弾性が高まります。 スプリング パラメータ([硬さ]、[シヤー]、または[ベンド])の値を変更するときは、[ダンピング]値も適宜変更する必要があります。 |
ダンピング(Damping) |
3 つのクロス スプリングすべて(硬さ、シヤー、およびベンド)に対するダンピング エフェクトの強さをコントロールするダンピング係数。 クロスが非常に硬い場合、クロス内で無限の振動(震え)が発生する可能性があります。これらの震えは、この値を増やすことによって避けることができます。 ダンピングの値を増やすと計算時間が長くなる可能性があるため、望ましい形状になるまでこの値を少しずつ変化させてテストすることをお勧めします。最初は、[硬さ](Stiffness)の約 10 分の 1 の値を使用してください。 以下で説明している[Damp Global]フォースと異なり、このパラメータによって通常のクロス モーションの速度が低下することはありません。 |
シヤー(Shear) |
クロス内でのシヤー スプリングの抵抗を定義します。シヤー スプリングは、漁網のようなポリゴン メッシュのフェイス全体にわたり、対角線リンクを使用して頂点をつなぎます。これらのスプリングは、クロス上の横方向のデフォーメーションをコントロールします。 値を大きくするとシヤー デフォーメーションが防止され、値を小さくするとクロスが横方向に伸張しやすくなります。 この値は、[硬さ]を比率(%)で示したものです。0~1 の値を使用してください(通常はこの値を 0.4~0.8 に保ちます)。 |
ベンド(Bend) |
クロス内でのベンド スプリングの抵抗を定義します。ベンド スプリングは、クロス上の頂点を 1 つおきにつなぎます。その結果、クロスが曲がります。 値を大きくするとベンド デフォーメーションが防止され、値を小さくするとクロスのサーフェイスが曲がりやすくなります。 この値は、[硬さ]を比率(%)で示したものです。0~1 の値を使用してください(通常はこの値を 0.1~0.4 に保ちます)。 |
硬さマップ(StiffnessMap) | このポイントにアタッチされているクロスの各スプリングの硬さを変更します。
注:スプリングのタイプごとにマップを追加し、それらを[Syflex クロス](Syflex Cloth)コンパウンド内の[Syflex クロス スプリング](Syflex Cloth Springs)コンパウンドに接続することにより、ストレッチ、シヤー、およびベンドの硬さをそれぞれコントロールできます。[硬さマップ](StiffnessMap)は、[伸長マップ](StretchMap)、[シヤーマップ](ShearMap)、および[ベンドマップ](BendMap)の 3 つの入力ポートに接続されます。「 Syflex Cloth Springs(Syflex クロス スプリング)」を参照してください。
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重力(Gravity) |
重力フォースは、クロス シミュレーションの X、Y、Z 方向に設定します。詳細については、「Syflex 重力フォースを使用する」を参照してください。 |
ダンプ グローバル(Damp Global) |
シミュレーションに使用されるフォースの全体的なダンピング エフェクトの強さをコントロールするダンピング係数。詳細については、「Syflex ダンピング フォースを使用する」を参照してください。 クロスが引っ張られないようにするため、通常はこの値を低めにすることをお勧めします。高い値を設定するとシミュレーションの速度も低下します。 |
フォース(Force) |
任意の[Syflex]ノードから[Force]出力を接続します。これには、[Syflex フォース]ノード、[Syflex 衝突]ノード、および[Syflex コンストレイント]ノードが含まれます。 これらのポートにノードを接続する順序は、[衝突]ノードにとって重要です。「[衝突]ノードの評価順序」を参照してください。 |
ウェイトマップ(WeightMap) | マップ内のポイント単位の値は、通常は 0 (ゼロ)と 1 で、クロスのポイントがシミュレーションの影響を受ける度合いをコントロールします。0 (ゼロ)は、ポイントがシミュレーションによって変更されないことを意味します。 |
ポイント | シミュレーションで使用されるポイントを定義します。 [ウェイトマップ](WeightMap)、[ポイント](Points)、および[硬さマップ](StiffnessMap)ポートを使用してクロスのデフォーメーションを変更する方法については、「[Syflex クロス](Syflex Cloth)の[ウェイトマップ](WeightMap)、[ポイント](Points)、および[硬さマップ](StiffnessMap)ポートを使用する」を参照してください。 |