リジッド ボディ シミュレーションの構成要素

 
 
 

リジッド ボディ シミュレーションは、環境の一部として共に動作するさまざまなエレメントの集まりです。これらのエレメントには、リジッド ボディ、フォース、リジッド ボディ コンストレイント、ダイナミクス オペレータ、タイム コントロールなどがあります。

シミュレーション環境

リジッド ボディ オブジェクトを作成すると、ダイナミクスの計算が行われるシミュレーション環境も直ちに作成されます。リジッド ボディ シミュレーションを構成するすべてのエレメントが、シミュレーション環境内の接続グループに追加されます。これらのグループは、シミュレーション内のエレメントのタイプごとに作成されます。この環境ではシミュレーション内のオブジェクト間の関係、およびダイナミクス オペレータが適用されるオブジェクトが追跡されます。

シミュレーション環境の詳細については、「シミュレーション環境」を参照してください。

リジッド ボディ

リジッド ボディ オブジェクトとは、衝突によって変形しないオブジェクトです。あるオブジェクトがリジッド ボディであれば、そのオブジェクトは慣性プロパティや衝突プロパティなどのプロパティを持ちます。これらのプロパティは、オブジェクトに対するフォースや衝突の作用をダイナミクス オペレータが計算するときに使用されます。

リジッド ボディには、アクティブ リジッド ボディとパッシブ リジッド ボディがあります。アクティブ リジッド ボディはダイナミクス(フォースおよび衝突の反応)の作用を受けます。これに対し、パッシブ オブジェクトは、シミュレーションの一部ですがダイナミクスの作用を受けません(衝突やフォースの結果として動くことはありません)。

リジッド ボディの詳細については、「リジッド ボディを作成する」を参照してください。

リジッド ボディ間のコンストレイント

リジッド ボディ間にコンストレイントを設定して、リジッド ボディの動きを特定のタイプに限定することができます。これらのコンストレイントは、「コンストレイントを使用してアニメートする」で説明されているコンストレイントとは別の、特別なタイプのリジッド ボディ コンストレイントです(ボールとソケットのジョイント、ちょうつがい、スプリング、スライダ、固定位置など)。たとえば、ちょうつがいコンストレイントを使用すると、ちょうつがいで開くドアを作成したり、左右に振れる時計の振り子を作成したりできます。

コンストレイントの詳細については、「リジッド ボディ コンストレイント」を参照してください。

衝突

リジッド ボディはすべて衝突オブジェクトです。これは、Softimage のその他のシミュレーションで障害物を設定する場合とは少し異なります。オブジェクトに対する特定の障害物を定義する必要がないからです。シミュレーションにおけるリジッド ボディの反応を計算するためのリジッド ボディ オブジェクトの衝突プロパティは、すべて同じです。プロパティには、弾性、摩擦、衝突ジオメトリタイプなどがあります。

衝突プロパティの設定の詳細については、「リジッド ボディとの衝突」を参照してください。

フォース

リジッド ボディには、シミュレーション内のその他のオブジェクトと同様に、任意のフォースを適用できます(フォースの作用を受けるのはアクティブ リジッド ボディだけです)。フォースを適用すると、そのフォースは現在の環境の[フォース]グループに追加され、それに従ってダイナミクス ソルバがすべてのアクティブ リジッド ボディの動きを計算します。また、フォースのウェイトをシミュレーション内のリジッド ボディごとに設定することもできます。

フォースの詳細については、「リジッド ボディへフォースを適用する」を参照してください。

シミュレーションの再生とキャッシュ

リジッド ボディ ダイナミクス シミュレーションを単純に再生するには、再生コントロールの再生ボタンをクリックするか、タイムラインのプレイバック カーソルを動かします。

ただし、シミュレーションのタイミングを設定する場合は、環境の[シミュレーションタイムコントロール]を使用します。このコントロールでは、シミュレーションのデュレーション、再生モード(スタンダード、ライブまたはインタラクティブ)、およびシミュレーションをアクション ソースにキャッシュするかどうかを設定します(Explorer のスコープを[環境]にして、[リスト]>[環境]>[シミュレーションタイムコントロール]でプロパティを開きます)。

キャッシュでは、アニメーションのプロットの場合と同様に、現在のシミュレーション フレームがアクション ソースに保存されます。これは特に、シミュレーションのさまざまなバリエーションを試してみる場合や、モデルにシミュレーションを書き出す場合に便利です。

詳細については、「リジッド ボディ シミュレーションを再生する」および「ICE 以外のリジッド ボディ シミュレーションをキャッシュする」を参照してください。