クリップは、作成したアクション、シェイプ、オーディオ、アニメーション レイヤ、キャッシュ ファイル、イメージ ソースなどのインスタンスです。クリップは、ミキサ内のトラック上で、移動、スケール、コピー、トリム、サイクル、バウンスなどが可能なボックスとして表現されます。クリップは、ソース内の項目がアクティブな状態となり再生されるフレーム範囲を定義します。
ソースには F カーブやクラスタ シェイプなどのデータが含まれており、クリップにはタイム コントロールやその他のプロパティが含まれています。1 つのソースから複数のインスタンス(クリップ)を作成し、ソース データを変更せずに各クリップをそれぞれ修正することができます。
A |
クリップの開始フレーム。シーンのタイムライン(グローバル タイム)上でクリップが開始するフレームです。 この端を左にドラッグすると、クリップの前のフレームを保持できます。「クリップをサイクル、バウンス、およびホールド(外挿)する」を参照してください。 |
B |
クリップのタイム スケールです。詳細については、「時間のリレーションの変更(タイムワープ)」を参照してください。値 1 は、そのソースと同じスケールであることを意味します。 |
C |
クリップの終了フレーム。シーンのタイムライン(グローバル タイム)上でクリップが終了するフレームです。以下の「クリップのタイミング」を参照してください。 この端を右にドラッグすると、クリップの後ろのフレームを保持できます。「クリップをサイクル、バウンス、およびホールド(外挿)する」を参照してください。 |
D |
クリップの端の中央を右にドラッグするとスケーリングできます。「クリップのスケーリング」を参照してください。 |
E |
ソースのアウト ポイント。 この端を右にドラッグすると、クリップの後ろにサイクルを追加できます。[Ctrl]キーを押しながらドラッグすると、クリップの後ろにバウンスを追加できます。「クリップをサイクル、バウンス、およびホールド(外挿)する」を参照してください。 |
F |
ソース長は、クリップのインスタンス化を行うソースに保存される、アニメーションのフレームの数です。 |
G |
クリップ名。 |
H |
クリップの中央領域の任意の場所をドラッグすると、それをトラックに沿って、または同じタイプのトラック間で移動することができます。「クリップを移動する」を参照してください。 [Ctrl]キーを押しながらドラッグすると、コピーできます。「クリップをコピーする」を参照してください。 |
I |
ソースのイン ポイント。 この隅を左にドラッグすると、クリップの前にサイクルを追加できます。[Ctrl]キーを押しながらドラッグすると、クリップの前にバウンスを追加できます。「クリップをサイクル、バウンス、およびホールド(外挿)する」を参照してください。 |
J |
端の中央を左にドラッグするとスケーリングできます。「クリップのスケーリング」を参照してください。 |
クリップは、クリップが開始するフレームではアニメーションを処理しますが、終了するフレームでは処理しないということを覚えておいてください。クリップの終端ではアニメーションは処理されず、終端フレームの 1 つ手前のフレームまでが処理されます。クリップ上に表示されている数字は、クリップ インとクリップ アウトの値です。
たとえば、フレーム 1 と 30 のアニメーションにキーを設定してアクションを作成すると、クリップ インとクリップ アウトの値はそれぞれ 1 と 30 になります。トラック上のクリップの長さは 30 フレームです。
左上の図では、クリップはフレーム 29 のアニメーションを動かしています。
右上の図では、クリップはフレーム 30 のアニメーションを動かしていません。フレーム 30 から開始されるアニメーションを処理するには、ここに別のクリップを追加します。
クリップを作成すると、そのクリップがかかっているフレーム範囲にわたり、保存した情報がそれぞれのパラメータに影響します。
クリップをトラックに追加するプロセスは、アクション、シェイプ アニメーション、オーディオ、キャッシュ ファイル、アニメーション レイヤ、イメージなど、作成するクリップのタイプによって異なります。ソースからクリップを作成する方法については、それぞれ該当するセクションを参照してください。
アクションについては、「ミキサ内でアクション クリップを作成する」を参照してください。
シェイプについては、シェイプ クリップをミキサに追加するを参照してください。
オーディオについては、アニメーション ミキサでオーディオ ファイルをロードするを参照してください。
キャッシュ ファイルについては、「アニメートされたシミュレーションおよびシミュレーションをキャッシュする」を参照してください。Animation Mixer 内でキャッシュ クリップ同士を一緒に使用することはできますが、他のタイプのクリップと一緒に使用することはできません。
アニメーション レイヤの詳細については、「アニメーション レイヤ」を参照してください。アニメーション レイヤを作成すると、そのクリップが自動的にミキサ内に表示されます。手動で新しいクリップを追加することはできません。一般に、Animation Mixer内でアニメーションレイヤクリップを他のクリップと一緒に使用することはできません。ただし、同じアニメートエレメントを共有するアクションクリップに対してウェイトを設定することはできます。
イメージについては、「Animation Mixer でイメージ クリップを操作する」を参照してください。
1 つ以上のクリップを選択する際には、該当するコマンド(コピー、スケール、移動、追加、クリップ エフェクトなど)がすべてそれらのクリップに適用されます。選択したクリップには、白い境界が表示されます。
ミキサには、クリップの選択に使用できるツールとして、[選択ツール](Select Tool)と[矩形選択ツール](Rectangle Select Tool)の 2 つがあります。
デフォルトでは[選択]ツールはアクティブになっているため、作成したクリップをすぐに選択して移動することができます。 クリップ上では、アクティブなカーソルは 2 方向矢印のように見えます。
スペース バーを押すか、またはミキサのコマンド バーから[編集](Edit) [選択ツール](Select Tool)を選択してこのツールをアクティブにすることができます。
クリップがまったく動かないようにするには、[矩形選択ツール](Rectangle Select Tool)に切り替えます。カーソルがアクティブのときは矢印で表示されます。
[Q]キーを押すか、またはミキサのコマンド バーから[編集](Edit) [矩形選択ツール](Rectangle Select Tool)を選択してこのツールをアクティブにすることができます。
クリップ名のデフォルトの形式はsourcename_[Clip]ですが、この名前は自由に変更できます。クリップのソース名を変更すると、そのソースから作成されたすべてのクリップ(インスタンス)の名前が自動的に変更され、新しいソース名が反映されます。
トラックのクリップを右クリックして[名前の変更](Rename)を選択します。表示されたプロパティ エディタで名前を変更します。この操作は、アクション クリップでのみ実行できます。コンパウンド アクション クリップでは実行できません。
他のエレメントと同様の方法で、Explorer でクリップ名を変更します。「Explorer で[Mixer]ノードエレメントを検索する」を参照してください。Explorer で名前を変更すると、これを反映してミキサ内のクリップが更新されます。
どのタイプのクリップを作成する場合でも、そのタイプに関連付けられたカラーが付きます(アクションには緑、コンパウンド アクションには濃い緑、シェイプには青、コンパウンド シェイプには濃い青、オーディオには砂色、アニメーション レイヤにはクリーム色、キャッシュ ファイルにはオレンジ色、イメージには紫)。
クリップのカラーは、ミキサでクリップを識別しやすいように変更できます。たとえば、キャラクタのさまざまなボディ パーツ(腕、脚、頭など)に使用するアクション クリップがいくつか存在する場合、各クリップ グループに個別のカラーを指定できます。
クリップのカラーはソースに基づくため、同一ソースに基づくクリップはすべて同じカラーになります。
ミキサ内のトラック上で任意のクリップ タイプを右クリックし、[ソース](Source)を選択します。
クリップを選択して[Enter]キーを押すか、クリップ(シェイプとシェイプ コンパウンドを除く)を右クリックして[クリッププロパティ](Clip Properties)を選択し、表示されるプロパティ エディタでそのソースの名前が付いたタブをクリックします。
そのクリップ タイプの[ソース](Source)プロパティ ページで[クリップ カラー](Clip Color)のカラー チップをクリックし、カラー エディタからカラーを選択するか、またはカラー スライダをドラッグしてカラーを選択します。
カラーの設定についての概要は、「カラー プロパティを定義する」を参照してください。
クリップ情報の表示は、次のいずれかの方法で切り替えることができます。
Animation Mixer のコマンド バーの[ビュー](View)メニューから適切なクリップ関連のコマンド(ウェイト カーブ、タイムワープ カーブ、サイクル マーク、クリップ マーカーなど)を選択する方法。
Animation Mixer のコマンドバーから[ビュー](View) [設定](Preferences)を選択して、表示オプションを設定する方法。
[Animation Mixer 設定]ダイアログ ボックスの[クリップ]タブをクリックし、表示するクリップ項目(名前、イン/アウト フレーム、スケール値、ウェイト カーブ、クリップ マーカーなど)を選択します。
クリップを右クリックし、[ディスプレイオプション](Display Options)を選択する方法。[Animation Mixer 設定]ダイアログ ボックスが開き、[クリップ]ページのみが表示されます。
特定のクリップが現在のアニメーションに表示されないようにするには、目的のクリップをミュートします。個々のクリップをミュートする際には、トラックの現在の状態を考慮する必要があります(トラック自体もミュートやソロを適用できるため。「ミュートおよびソロオプションに設定したトラックの再生」を参照)。
クリップを削除すると、そのインスタンスが Animation Mixer から削除されますが、ソースに影響はありません。この操作は、たとえば、不適切なフレームにシェイプ キーを適用しため、削除する必要がある場合に役立ちます。
この操作により、クリップがトラックのクリップ リストから削除されます。ただし、モデルのソース リストのオリジナル アニメーションには影響しません。