ハイクオリティ ビューを設定する

 
 
 

ハイ クオリティ ディスプレイ モードでは、ソフト シャドウ、バンプおよび法線マップ、ライトの減衰、環境、手続き型テクスチャなど、最終レンダ イメージに非常に近い結果をビューポートに描画します。

これは、シェーダ情報を CgFX で描画処理が可能な MetaSL コードにコンパイルすることによって実現されます。新たにサポートされたMetaSL シェーダだけでなく、Softimage標準の mental ray シェーダについてもプレビューが可能です。ただし、[ハイ クオリティ](High Quality)ディスプレイ モードでサポートされていないシェーダがひとつでもシェーダ ネットワークに含まれる場合はプレビューが行えません。

コンパイルおよび実行できる命令の数に制限があることに注意してください。この制限によって、表示できるマテリアルの複雑さと、ライトの数に上限が設けられます。

ハイ クオリティ モードをアクティブにする

  1. [ディスプレイ プリファレンス](Display Preferences)の[一般](General)タブの[ハイ クオリティ ビューポート オプション](High Quality Viewport Options)で、[有効](Enable)がチェックされていることを確認し、[シャドウ プロファイル](Shader Profile)でグラフィックス カードとドライバが正しく設定されていることを確認してください。

  2. ビューポートの[ディスプレイ モード](Display Mode)メニューから[ハイ クオリティ](High Quality)を選択します。

  3. ビューポートの[カメラ表示](Camera Display)プロパティの[ハイ クオリティ]タブでオプションを使用して、アンチエイリアシング、ディザリング、シャドウ、スクリーンスペース アンビエント オクルージョン、および被写界深度を調整します。

ハイ クオリティ モードでシャドウを表示する

ハイ クオリティ表示モードでのシャドウを制御する複数の設定があります。

  1. シャドウを投影させるすべてのライトに対して、Soft Light(ソフト ボディ)シェーダの[一般](General)タブの[シャドウ](Shadows)グループで[有効](Enabled)をアクティブにします。
  2. [シャドウ有効](Enable Shadows)が、ビューポートの[カメラ表示](Camera Display)プロパティの[ハイ クオリティ]タブでアクティブになっていることを確認し、[シャドウ マップ解像度](Shadow Map Resolution)を目的の品質に設定します。
  3. ソフト シャドウの場合、[[Light]プロパティ エディタ]プロパティの[シャドウ マップ](Shadow Map)タブで[シャドウ マップ使用](Use Shadow Map)をアクティブにし、[ソフトネス](Softness)を調整します。ビューポートの[サンプル](Samples)を使用して、品質をコントロールし、[バイアス](Bias)を使用してノイズを軽減します。

ハイ クオリティ モードで環境を表示する

ハイ クオリティ ディスプレイ モードでは、背景と反射に現在のレンダ パスの環境を使用できます。

  1. 目的のパスが現在のものであることを確認します。

  2. まだ、パスのシェーダ スタックにEnvironment(環境)シェーダを追加していない場合は、追加します。シェーダのパスへの適用を参照してください。

  3. ビューの[表示](Show)メニュー(目のアイコン)、またはその[カメラの表示/非表示](Camera Visibility)プロパティで、[環境](Environment)をアクティブにします。

注:パスの代わりにオブジェクトのマテリアルに追加された環境シェーダが、常にハイ クオリティ モードで反射に使用されます。

ハイ クオリティ モードで使用できる機能

次に、ハイ クオリティ ディスプレイ モードでサポートされている機能を示します。

注:バンプ マップ、法線マップ、および異方形エフェクトは、基準を計算する方法が異なるため、レンダ イメージのとおりには表示されません。接続したシェーダのチェインが長いと、再現性が低くなる可能性があります。

ハイ クオリティ モードで使用できない機能

次に、ハイ クオリティ ディスプレイ モードで動作しない機能を示します。

次のカテゴリのシェーダはサポートされていません。

さらに、[シェーディング状態](Shading State)シェーダの[状態パラメータ](State Parameter)の一部だけがサポートされます。

注:お使いのグラフィックス カードとドライバでサポートされているシェーダ プロファイルによっては、ほかにも機能しないシェーダがあります。

ハイ クオリティ モードでカスタム シェーダを使用する

ユーザ独自のシェーダ、または他のレンダラのシェーダでハイ クオリティ モードを使用するには、シェーダ定義に適切な MetaSL ブロックを含める必要があります。

SPDL ファイルを使用してこれを行う方法については、たとえば出荷時のシェーダを確認してください。

SPDL ファイルを使用していない場合は、ShaderDef.AddRendererDef(「MetaSL」)を使用して MetaShaderRendererDef を追加し、続いてその SymbolName を設定します。最後にその CodePath をシェーダ コードのファイル パスに設定するか、その CodeText を直接、実行する MetaSL コマンドの文字列に設定します。詳細については、『SDKガイド』を参照してください。

ハイ クオリティ ディスプレイを制御する環境変数

ハイ クオリティ ディスプレイを制御するために、いくつかの環境変数が用意されています。

環境変数を参照してください。

トラブルシューティング

Windows のハイ クオリティ モードで複雑なマテリアルを表示する場合、タイムアウト検出とリカバリに関連した問題が発生することがあります。これはクラッシュやフリーズを引き起こす可能性があります。これに対処するには、「Timeout Detection and Recovery of GPUs through WDDM」の説明に従って、Windows レジストリを修正してください。TdrLevel を 0 に変更してタイムアウトを無効にするか、TdrDelay を既定の 2 よりも高い値に設定します。まだキーが存在していない場合は、追加する必要があります。