ライトのフォトンエミッタとしての定義

 
 
 

グローバル イルミネーション エフェクトまたはコースティック エフェクトを作成する最初の手順は、ライトをフォトン光線のソースとして定義することです。特定の光源を使用してフォトンを生成するには、その光源で生成されるフォトン数とシーンに分散されるエネルギーを指定する必要があります。

フォトン光源を定義するには

  1. グローバル イルミネーションまたはコースティックの光源として使用するライトを選択します。フォトンは、ポイント ライト、スポットライト、またはエリア ライトから放射できます。

  2. [Render]ツールバーから[修正](Modify) [シェーダ](Shader)を選択すると、選択したライトのプロパティエディタが表示されます。

  3. [Photon]タブに、すべてのライトのフォトン プロパティが表示されます。

  4. 光源をセットアップする間は[ライト減衰](Light Falloff)の選択を解除しておきます。[ライト減衰]はのちほど再び選択します。

  5. 該当するチェック ボックスをクリックして、ライトを[グローバル イルミネーション](Global Illumination)ソースか[コースティック](Caustic)ソースまたはその両方として指定します。

  6. [エネルギー]セクションのカラー スライダまたはカラー エディタを使用して(ライト カラー スライダの横のカラー ボックスをクリックします)、グローバル イルミネーションまたはコースティック ライトのカスタム [カラー](Color)を定義します。

    カラー定義の詳細については、「カラー プロパティを定義する」(「コマンドおよびツール」)を参照してください。

  7. ライトにコースティックの[強度](Intensity)を設定します。強度は、コースティック エフェクト作成時のオプションです。値を 10,000~1,000,000 に設定してコースティクスの明度を調整し、表示状態を調整できます。

    注:

    カラーと強度の相違を理解することは重要です。

    • [カラー](Color)は直接的なイルミネーションの強さです。

    • [強度](Intensity)はコースティックの強さです。

    実際のライトのカラーは[Light]プロパティ エディタで設定しますが、コースティック ライト カラーは、ライト自体が放射するカラーには影響を与えません。

  8. スライダを使用して、コースティックまたはグローバル イルミネーション エフェクトの[放出フォトンの数](Emitted Photons)の数を定義します。この値の大きさに比例してレンダリングにかかる時間も長くなる点に注意してください。

    この値によって、[フォトンマップ]のフォトン数が指定されます(「フォトン マップを使用する」を参照)。したがって、これは生成されるコースティクスの品質の指標となります。また、この値はメモリ使用量に直接関係し、メモリ使用量は[フォトン マップ]のフォトン数に比例します。

    • 低品質で高速なコースティクスの場合は、1,000~10,000 の値が適切です。

      グローバル イルミネーションの場合は、この値をあまり低く設定するとライトがにじんでぼやけてしまう原因になります。これは、シーンのサーフェイスに当たるフォトンが少なすぎるためです。

    • 中程度の品質のコースティクスでは、通常 100,000 は必要です。

    • ハイクオリティなコースティクスでは最大 1,000,000 の値を設定します。

  9. この時点ではフォトン エフェクトはまだ表示できません。レシーバとキャスタを定義し、レンダ領域のフォトンを有効にする必要があります。以降の手順については、次のセクション「フォトンのキャスト、受け取り、表示を設定する」を参照してください。