歩行者のシミュレーションの場合、ロードしたアクション ソースの数に関係なく、既定で作成されるポーズ状態は 3 つのみです。スタジアムのシミュレーションの場合、作成されるポーズ状態は 1 つのみです。ただし、既定で使用されるアクション ソース数よりも多くロードしてから、それぞれに対し対応するポーズ状態を作成することができます。
アクション ソースを既定より多く追加する場合は、ポーズ状態の切り替えがシーンによって異なるため、切り替え方法に関して[スケルトン シミュレーション](Skeleton Simulation)ICE ツリーで使用されるロジックを作り替える必要があります。この例では、スタジアムのシミュレーションに追加のアクション状態が追加されているため、アクタは内部でヌルかそうでないかの状態に応じて、別のポーズを設定できます。
以下はアクション ソースおよびポーズ状態を追加する方法の基本アウトラインです。
「アクターのアクション ソースをロードする」の説明に従って、追加のアクション ソースをロードします。
[アニメーション ソースの取得](Get Animation Sources)ICE ツリーのアクション ソースごとに別の[Get Data]ノードが追加されます。新しいアクション ソースがロードされたアクションに追加され、アクタのサイクルに設定されます。
ポーズ状態 ID を設定して、これらのアクション ソースを使用するために作成したロジックに応じて、前のステップで追加した新しい ID の値を含めます。ポーズ状態 ID (CrowdFX_PoseState_ID)はアクタのための属性セットであるため、どのアニメーション(ポーズ状態)を使用するかがわかります。
ポーズ状態 ID はシミュレーション ポイント クラウドの[スケルトン シミュレーション](Skeleton Simulation)ICE ツリーの[ロコモーション設定](Set Locomotion}または[スタジアムのアニメーション設定](Set Stadium Animation)コンパウンドで設定します。これは、通常[ポーズ状態 ID 設定](Set Pose State ID)または[速度からのポーズ状態 ID 設定(Set Pose State ID From Speed)コンパウンドと併せて使用します(これはロコモーションのシミュレーション専用です)。
ポーズ状態 ID の値を参照するときは、ロジックを決定し、新しいアクション ソースが使用される条件を設定する必要があります。
この例では、0、1、2、3 の ID にはすべて[ポーズ状態 ID 設定](Set Pose State ID)ノードが設定されます。使用されるポーズ状態は、アクターがスタジアムを横断するヌル ボックス内にいるかどうかによって異なります。ボックス内にいるアクターは、75% の確率でポーズ状態がポーズ状態 3 に 、25% の確率でポーズ状態 2 に変わります。ボックス内にいないアクターは、7% の確率でポーズ状態がポーズ状態 1 に 、93% の確率でポーズ状態 0 に変わります。
対応する ID 値を使用して、新しいアクション ソースごとに[ポーズ状態](Pose State)コンパウンドを作成します。
ポーズ状態ごとに[トランジション持続時間](Transition Duration)値も設定する必要があります。このトランジション データは[ロコモーション データの初期化](Initialize Locomotion Data)コンパウンドの配列に格納されるため、ロコモーションのシミュレーションで使用された 3 つのポーズ状態で既定で使用されたこのデータを取得する必要があります。
また、スタジアムのシミュレーションで使用する必要があるため、[ポーズ状態](Pose State)コンパウンドにそれぞれ[トランジション持続時間](Transition Duration)の値を直接設定する必要があります。
ロコモーションのシミュレーションで速度に応じてポーズ状態 ID を設定している場合は、ポーズ状態で使用する速度も設定する必要があります。
このスタジアムのシミュレーションの例では、[ポーズ状態](Pose State)コンパウンドがロードされたそれぞれのアクション ソースに使用されます。上のツリーに表示された対応する ID の値も表示されます。それぞれのポーズ状態の[トランジション持続時間](Transition Duration)は、異なる範囲内でランダムな値に設定されます。
