一般的な新機能

 
 
 

シーン アセンブリ

 

シーン アセンブリは、一般的なメモリ オーバーヘッドなしに複雑な Maya シーンを操作できるシステムです。シーン アセンブリを使用してシーンを構築することにより、ビューポートのインタラクティブが向上し、ファイルのロードが高速化され、大きいデータ セットを操作するときの一般的な問題を解決できます。

シーン アセンブリには、アセンブリ リプリゼンテーションと呼ばれるプロダクション アセットの代替フォームをロードするための新しい方法が含まれています。アセンブリ リプリゼンテーションを使用して各シーン オブジェクトの異なるバージョンを切り替え、タスクに必要な詳細表示とパフォーマンスのいずれかを選択することにより、シーンの複雑さをオブジェクト レベルで管理できます。

プロダクション アセットのリプリゼンテーション バージョンにアニメーションのカーブとコンストレイントを追加して、アニメーションのワークフローでシーン アセンブリを使用します。シーン アセンブリのレンダリング オプションを使用して、テスト レンダリングおよびライティング テスト用の低解像度のリプリゼンテーションをすばやく設定し、最終的なレンダリングの際は、アセットの高解像度のリプリゼンテーションに簡単に切り替えることができます。

ムービー: シーン アセンブリ第 1 部: 基本

ムービー: シーン アセンブリ第 2 部: シーンの構築

GPU キャッシュの改善点

 

Maya 2014 には、GPU キャッシュの新たな改善点が数多く含まれています。次の新しい機能を活用できるようになりました。

GPU キャッシュの構成(GPU Cache Configuration)プリファレンス

新しい GPU キャッシュの構成(GPU Cache Configuration)プリファレンスを使用して、グラフィックス カードによる Alembic ベースの GPU キャッシュ ファイルの処理方法を最適化できます。GPU キャッシュのためのビデオ RAM の使用量を指定したり、各種 OpenGL 選択モードから選択したり、GPU キャッシュ ファイルのバックグラウンド ロードを設定できます。

GPU キャッシュの構成(GPU Cache Configuration)設定には、Maya のプリファレンス(Preferences)ウィンドウの新しい GPU キャッシュ(GPU Cache)セクションからアクセスできます。

ビューポート 2.0 でのマテリアルとレンダーのサポート

マテリアルを書き出す(Write Materials)を使用すると、ソース ジオメトリから GPU キャッシュ ファイルに Lambert シェーダ マテリアルと Phong シェーダ マテリアルを書き出すことができます。これらのマテリアルは、ビューポート 2.0 でのキャッシュの再生時にレンダーされます。

キャッシュ ファイルのアニメート オブジェクトは、ビューポート 2.0 のモーション ブラーで再生できるようになりました。GPU キャッシュ ファイルにオブジェクトを書き出すときに、新しいモーション ブラーのアニメーションを最適化(Optimize Animations for Motion Blur)オプションをオンにします。

読み込み オプション

新しい GPU キャッシュの読み込み(GPU Cache Import)オプションを使用すると、GPU キャッシュを Maya に読み込むときに、時間範囲と開始フレームを指定できます。

新機能のハイライト表示

 

新機能のハイライト表示を使用して、Maya の新しいツールとオプションを簡単に識別できるようになりました。有効にすると、緑色の文字と括弧の付いたメニュー項目を含む目印によって、新しい機能と既存の機能を識別しやすくなります。ハイライトは既定ではオンになっていますが、ヘルプ(Help)メニュー(新機能 > 新機能のハイライト(What's New > Highlight What's New))、プリファレンス(Preferences)ウィンドウ、または Maya を起動したときに表示される新機能ハイライト設定(What's New Highlight Settings)ウィンドウで無効にすることができます。

ビュー内メッセージ

 

Maya のビュー パネル内の新しいメッセージは、さまざまなツール、モード、操作の役立つヒントやフィードバックを提供します。ビュー内メッセージは既定では有効ですが、ディスプレイ > ヘッドアップ ディスプレイ > ビュー内メッセージ(Display > Heads Up Display > In-view Messages)をオフにして無効にすることができます。

ツールクリップ

 

ツールクリップを使用すると、Maya のツールについて簡単に学習できます。ツールクリップを使用すると、短いビデオ クリップとヘルプ リンクを介して Maya の学習コンテンツに素早くアクセスできます。ツールクリップを表示するには、Maya のツール ボックスまたはステータス ラインの項目の上にカーソルを合わせます。ツールクリップを無効にするには、ヘルプ(Help)プリファレンスのツールクリップを表示(Display ToolClips)をオフにします。

Maya の細かな問題

細かな問題(SAT)プロジェクトは、重要な修正や拡張機能の選択においてユーザに関わってもらうことで Maya の使用体験を向上するための、継続的な計画です。皆さまのご意見をお聞かせください。お待ちしています。

フィードバック フォーラムでのユーザの投票に基づいて、以下を含む数多くの SAT にこのリリースで対応しました。

完了した SAT の完全なリストについては、http://mayafeedback.autodesk.com/forums/160518 を参照してください。アイデアの提案やフォーラムでの投票による参加をお勧めします。

Alembic キャッシュの追加

Maya 2014 の新しい Alembic ファイル機能により、次のことができるようになります。

これまでより大きな Maya シーン ファイルとジオメトリ キャッシュ

Maya バイナリ(.mb)シーン ファイルとジオメトリ キャッシュにこれまでよりも多くのデータを保存できます。64 ビット インデックスの実装により、2.0 GB を超える .mb シーン ファイルとジオメトリ キャッシュが可能になりました。

大きなキャッシュ ファイル サイズを利用するには、ジオメトリ キャッシュを作成するときに、mcx ファイル フォーマットを選択します。

Maya 2014 で Maya バイナリ ファイルとして保存されたシーンは、以前のバージョンの Maya との互換性はありません。

Maya のノードにメタデータを追加する

新しい Maya Metadata API を使用して、Maya ノードとメッシュ オブジェクトのコンポーネントにアタッチできる任意の数のメタデータ構造を作成できます。メタデータはまとめて Maya のシーンに追加することもできます。つまり、特定のノードにアタッチする必要はありません。小規模な MEL コマンド セットを使用して、Maya 内からメタデータにアクセスできます。

新しいフリー イメージ プレーンによってアスペクト比アトリビュートを保持する

フリー イメージ プレーンのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)にある Pic アスペクト比の保持(Maintain Pic Aspect Ratio)アトリビュートを使用して、元のイメージ アスペクト比を保持したままでフリー イメージ プレーンのサイズを調整できるようになりました。この機能を使用すると、フリー イメージ プレーンを正確な寸法に設定したり、2 つのフリー イメージ プレーンを 1 つの寸法に沿って簡単に位置合わせしたりできます。

指定したカメラを通してフリー イメージ プレーンを表示する

フリー イメージ プレーンをすべてのビューで表示するか、指定したカメラを通してのみ表示するかを選択することができます。ディスプレイ > カメラ越しの視点(Display > looking through camera)の横にあるドロップダウン リストを使用して、どのカメラを通してイメージ プレーンを表示するかを選択することができます。

mental ray でサポートされるフリー イメージ プレーン

mental ray for Maya レンダラでは、フリー イメージ プレーンがサポートされています。

バージョンを無視(Ignore Version)グローバル プリファレンス

任意のバージョンの Maya からシーン ファイルをロードするには、新しいグローバルなバージョンを無視(Ignore Version)プリファレンスをオンにします。

CER レポートにシーン ファイル名を含める

オートデスクへの CER レポートにシーン ファイル名を含めるかどうかを決定するには、MAYA_CER_INCLUDE_SCENE_NAME 環境変数を使用します。この変数を設定しない場合、シーン名は非公開として示されます。

モデル パネル ウィンドウでフォーカスが強制変更されることを防ぐ

MAYA_FORCE_PANEL_FOCUS 環境変数を 0 に設定すると、モデル パネルのある別のウィンドウ(またはアウトライナ(Outliner)グラフ エディタ(Graph Editor)、またはパネル > パネル(Panels > Panel)下の任意のパネルのようなウィンドウ)上に Maya または Qt ウィンドウがある場合、Shift キーを押すとモデル パネルのウィンドウからフォーカスを強制変更しません。

差分保存

新しい増分して保存(Increment & Save)オプション(ファイル > 増分して保存(File > Increment & Save))によってファイルの複数のバージョンを保存することができ、簡単に以前のバージョンに戻すことができます。このコマンドを選択するたびに、新しい増分値がファイル名に付加されます。そのため、シーンは上書きされません。

カメラを循環(Cycle Through Cameras)

シーンにカスタム カメラがある場合は、新しいカメラを循環(Cycle Through Cameras)オプション(ビュー > カメラを循環(View > Cycle Through Cameras))を使用して各ビューを循環できます。

現在のビューから新しいカメラを作成する

ビューからカメラを作成(Create Camera From View)オプション(ビュー > ビューからカメラを作成(View > Create Camera From View)または Ctrl + Shift + C キー)を使用して、現在のビューから新しいカメラを作成できるようになりました。

既定のレンダラーおよびビューポート 2.0 による、ジョイント、カメラ、ライト、およびイメージ プレーンのバウンディング ボックス モードのワイヤフレームとしてのレンダー

既定のレンダラーおよびビューポート 2.0 は、両方ともジョイント、カメラ、ライト、およびイメージ プレーンをバウンディング ボックス モードのワイヤフレームとしてレンダーします。テクスチャに接続されているイメージ プレーンは、バウンディング ボックス モードのテクスチャをレンダーします。

太いラインの新たなサポート

プリファレンス(Preferences)ウィンドウのディスプレイ(Display)セクションにあるラインの幅(Line Width)アトリビュートを使用して、シーンに太いラインを描画したり、ラインの幅を調整したりできるようになりました。

1 分間のスタートアップ ムービーの複数言語サポート

1 分間のスタートアップ ムービー(1-Minute Startup Movies)を、英語、日本語、簡体字中国語で利用できるようになりました。

カスタム アトリビュートをペイントする

3D ペイント ツール(3D Paint Tool)を使用して、モデル上で直接カスタム数値アトリビュートをペイントできるようになりました。