実際にエンベロープを設定する前に、考慮すべき点がいくつかあります。
アニメーションやモデルの作成者は、エンベロープのモデリングに関してそれぞれ独自の技術を持っていますが、ここでは覚えておくと便利なヒントをいくつか紹介します。
サーフェイス メッシュを使用するとサーフェイス間の継ぎ目が自動的に取り除かれるため、サーフェイス メッシュはエンベロープに適しています。ただし、スター接続(複数の NURBS エッジが交差する部分)では問題が発生する場合があります。
この問題を回避するには、変形率が高い領域からスター接続を遠ざけるか、くぼみなどの表示されない部分にスター接続を隠します。サーフェイス メッシュ全般の詳細については、「サーフェイス メッシュ」(「サーフェイスおよびカーブのモデリング」)を参照してください。
サブディビジョン サーフェイスはエンベロープに適しています。コントロール メッシュをエンベロープとして使用すると、ウェイトを配分して管理するポイントの数が減ります。
ただし、再生では、エンベロープの分割が、高密度のメッシュのエンベロープよりも遅くなります。最初のウェイト配分で低密度のメッシュにエンベロープを適用し、次にそのウェイトを GATOR を使って高密度のメッシュに転送することができます。これにより作業量が削減され、処理も速くなります。サブディビジョン サーフェイス全般の詳細については、「サブディビジョン サーフェイス」(「モデリング」)を参照してください。
エンベロープを作成する際には、エンベロープとデフォーマの相対的な位置が非常に重要です。この相対的な位置を、リファレンス ポーズ(またはバインド ポーズ)と呼びます。 リファレンス ポーズにより、ポイントが初期にどのように割り当てられ、ウェイト配分されるかが決まります。どのようにポイントが割り当てられているのかを、容易に確認、調整できるようなリファレンス ポーズを選択してください。
リファレンス ポーズではエンベロープは変形されません。エンベロープは、デフォーマを動かすことにより伸びたり動いたりします。
エンベロープの設定が完了すると、リファレンス ポーズを変更できます。詳細については、「リファレンスポーズを変更する」を参照してください。[アクターのリセット](Reset Actor)を使用すると、エンベロープとそのデフォーマをリファレンス ポーズに戻せます。詳細については、「リファレンス ポーズに戻す」を参照してください。
アクション全般の詳細については、「アクション」(「Animation Mixer のノンリニア アニメーション」)を参照してください。