Lagoa エフェクトをゼロから作成する
 
 
 

[ICE]ツールバーにある[モデル ライブラリ]または[作成]のコマンドを使用すれば Lagoa シミュレーション エフェクトは簡単に作成できますが、このセクションでは独自に Lagoa エフェクトを作成する方法を説明します。

Lagoa シミュレーション作成ワークフローの概要

以下のワークフローは流体エフェクトの例を示していますが、同様の基本手順に従ってデフォーメーション エフェクトを作成することができます。

この図のノードに付けられている各番号は、手順の順番を示しています。

1

パーティクル エフェクト用のポイント クラウドを作成するか、デフォーメーション エフェクト用のポリゴン メッシュを作成します。

2

パーティクル エフェクト用に、1 つまたは複数のエミッタ オブジェクトを作成します。複数のエミッタ オブジェクトを 1 つのグループにまとめます。「Lagoaシミュレーションでの放出の設定」を参照してください。

3

1 つまたは複数の衝突オブジェクトを作成します。複数の衝突オブジェクトを 1 つのグループにまとめます。

4

ポイント クラウドまたはポリゴン メッシュ用に、シミュレートされた ICE ツリーを作成します。

5

Lagoa 基本ノードを ICE ツリーに追加し、以下の「 基本的な Lagoa ICE ツリーの構造」で説明するようにまとめて接続します。

6

シミュレーションを再生し、パラメータを調整します。パラメータの大部分は Lagoa の放出ノードとマテリアル ノードにあります。「Lagoa マテリアルのプロパティ」を参照してください。

7

衝突オブジェクトを使用して衝突を設定します。「Lagoaエフェクトの衝突の設定」を参照してください。

ICE ツリーを設定できたら、他の Lagoa ノードを追加することも、通常どおり ICE ノードを使用することもできます。各 Lagoa ノードについては、「Task Tab - Lagoa (Fluids and Deforms)([タスク]タブ: Lagoa(流体およびデフォーム))」を参照してください。

基本的な Lagoa ICE ツリーの構造

これらのノードは、シミュレートされたすべての Lagoa エフェクトのベースとして必要なものです。この図の後の表に、各ノードの説明が記載されています。

A

[ICETree]ノードは、ICE ツリーのメインのノードです。フレームごとに、[ICETree]ノードがそのポートに接続されているすべてのノードとコンパウンドを上から下に処理します。

詳細については、「ICEシミュレーション領域とICEノード」(「ICE の基本」)を参照してください。

B

[Simulation Root(シミュレーションルート)]ノードは ICE シミュレーション ノードの「ターミナル駅」です。このノードは[ICETree]ノードに接続する必要があります。

このノードには、シミュレーションでよく使用されるノードの接続先となる多くのポートが用意されています。

[ICE]ツールバーのコマンドを使用するには、このノードをシミュレートされたオブジェクトの ICE ツリーに接続しておく必要があります。

注:残りの Lagoa ノードの接続を開始する前に、このノードを右クリックして、[バージョン](Version) [1.0(ステート マシンなし)](1.0 (No State Machine))を選択してください。Lagoa は、このノードのバージョン 1.0 でしか動作しません。

C

Lagoa 放出ノードは、パーティクルの作成と放出を担当します。すべてのフレームにポイントを追加し、サイズ、色、速度、質量、シェイプなどの属性を設定します。

放出コンパウンドは通常、パーティクル シミュレーションの[Simulation Root]ノードの最上部に接続します。これは、何かが発生する前にパーティクルを放出する必要があるためです。

詳細については、「Lagoaシミュレーションでの放出の設定」を参照してください。

D

[Get Data]ノードは、ICE ツリーのパーティクル エミッタ オブジェクトを表し、ICE ツリーからデータを取得します。ここでは、このノードはエミッタ オブジェクトと同じ「[Get null]」という名前です。

エミッタが複数ある場合は、それらを 1 つのグループにまとめ、グループの[Get Data]ノードを Lagoa 放出ノードの[Null Name]または[Emitter Name]ポートに接続します。

E

[Lagoa Air Density(Lagoa 空気密度)]ノードは、他のフォースを接続するためのハブです。このコンパウンドは、これらすべてのフォースの値を追加してから、単一のベクトル値を[ICETree]ノードに出力します。デフォルトで、重力と空気密度のフォースを設定します。

詳細については、「Lagoaエフェクトのフォースの設定」を参照してください。

F

[Lagoa Phase(Lagoa 位相)]ノードは、物理的な状態などではなく、パーティクルがどのフェーズにあるのかを決定します。さまざまなマテリアルで複数のフェーズを使用してから、それらを切り替えるようにすることができます。

詳細については、「Lagoa エフェクトのフェーズを作成する」を参照してください。

G

Lagoa マテリアル ノードは、弾性、非弾性、サーフェイス張力など、パーティクルまたはポリゴン メッシュのマテリアル属性を設定します。

マテリアルは[Lagoa Simulate Multiphysics]ノードによって計算されます([H]を参照)。このノードで、対応するマテリアルオプションが有効になっていることを確認してください。

[Lagoa Material Cloth(Lagoa マテリアル クロス)]ノードは、他のすべての[Material Type]ノードが作成される基礎となるベース マテリアル ノードです。

H

[Lagoa Simulate Multiphysics(Lagoa 複数の物理特性のシミュレート)]ノードが、すべてのシミュレーション計算を行います。そのシミュレーションの実行方法は、[Simulate Particles]ノードが通常のパーティクル シミュレーションを実行する方法と同じです。

このノードは、上に接続されているコンパウンドからすべての情報を取得し、その情報を利用して各フレームで各ポイントを更新します。

また、マテリアルおよび衝突プロパティを有効にするためのコントロールとしての役割も果たします。

I

[Get Data]ノードは、シミュレートされたポイントの衝突オブジェクトを表します。1 つのオブジェクトでも、オブジェクトのグループでも構いません。

詳細については、「Lagoaエフェクトの衝突の設定」を参照してください。