頭のモデリング
 
 
 

頭は、人間の頭部(頭蓋骨の頂点から鎖骨まで)のポリゴン メッシュで、次の部分が含まれていなければなりません。

頭の一般モデリング

  • [ボディ](Body): Face Robot では、ボディとは別に頭だけを処理するか、頭を含んだボディメッシュを使って作業をします。頭を個別に処理する場合は、首から肩までの部分も含めるようにしてください。

  • [解像度](Resolution): Face Robot で必要な構造を表現するためには、頭のメッシュに十分なディテール(ポリゴン数にして最低 2,500 個)を含める必要があります。ポリゴンの数に上限はありませんが、数が多くなればなるほど、アニメーション画面の更新速度が低下します。推奨ポリゴン数は 5,000~10,000 個ですが、15,000~20,000 個でも更新速度に大幅な低下は見られません。

最適な方法として、エッジ フローの良いごく軽量のケージ(2,000 個程度のポリゴンを含む)をモデリングすることが挙げられます。そのモデリングが完了したら、1 レベルのサブディビジョンを加えて新しいメッシュを作成します。この方法だと、新しいエッジがパラメトリックに配置され、最終的なメッシュに含まれるポリゴンの大部分が四角形になります(三角や n 辺のポリゴンはデフォーメーションに適さないので最小限に抑える必要があります)。

最高の品質を実現するためには、およそ 1 万個の四角形ポリゴンから成るメッシュを目標とします。キーフレーミングを行っている場合は、メッシュの解像度を低くしてパフォーマンスを重視してもいいでしょう。

  • [スキンのディテール](Skin Detail): メッシュにしわを付けたり、変形させたりする場合は、頂点の数と配置が重要になります。そのため、顔のうち、瞼や唇、口角、しわのある部分(目じりのしわ、ほうれい線)など、変形させる可能性のある部分または重要なランドマークとなる部分は、解像度を高くしてください。詳細については、「しわ」を参照してください。

  • [センタリング](Centering):頭の中心をグローバル原点(0,0,0)に置く必要はありませんが、中心線は X 軸の 0 に沿っていなければなりません。また、耳の中心を Z 軸の 0 付近に配置すると効果的です。

  • [向き](Orientation):頭で重要なのは、Y 軸が上を向いていることと、Z 軸が前を向いていることです。つまり顔の正面を Z の値が大きくなる方向に向け(鼻の先が正の値)、Y の値が大きくなる方向に頭頂部を向けます。

  • [穴](Holes): 頭またはボディのメッシュには、穴を1つしか作成できません(首や腰など)。眼窩や口内壁は、(穴を作成せず)モデリングする必要があります。読み込んだ頭の眼窩や口内壁に穴がある場合は、Face Robot を使って修正することができます(「穴を修正する」を参照)。

  • [トポロジ](Topology): その他のモデルと同様、デフォーメーションを作成する際にトポロジが重要になります。頭のモデルは、トポロジが許す範囲でしか変形しません。メッシュにフロー ラインを配置するとき、慎重に作業すればするほど、表情を調整する際に良い結果が得られます。

    エッジ ループは、顔の筋肉構造を反映していれば理想的です。予測されるデフォーメーションにできる限り平行および垂直にエッジを走らせます。顔は、平行な線があることで、動きに合わせて変形し、垂直な線があることで、動きに反して縮みます。これは、口や目、首、額など、大きく変形する部分で特に重要です。

       
  • [星](Stars): 5 つ以上のエッジの接合(「星」)は、あまり大きく変形しない部分に配置します。星型接合は、円形部分同士がぶつかるときに発生します。

  • [目](Eyes): 最良の結果を得るには、目の部分全体を囲むようにフローラインを走らせます。同心円を配置すると変形がスムーズになります。

  • [顎と頬](Chin and Neck): デフォルトポーズの顔では、顎が首に密着しているのではなく、首から離れて外へ突き出しているのが理想です。顎が首に密着していると、口を開けたとき(叫ぶときなど)に顎の周辺が不自然に変形してしまいます。