Fカーブアニメーションのスケーリング、オフセット、リタイミング
 
 
 

アニメーション全体が長すぎたり短すぎたりした場合、またはいくつかのフレームのアニメーションをオフセットしたい場合は、[シーケンス](Sequence)コマンドを使用します。これらのコマンドで、すべてのオブジェクトまたは選択したオブジェクトのモーションをオフセットまたはスケーリング(伸縮)して、アニメーションをコントロールできます。さらに、選択中のオブジェクトのマークパラメータのモーションもコントロールすることができます。

アニメーションレイヤのFカーブも含め、Fカーブアニメーションをオフセット、スケール、またはリタイミングできます。

ヒント:また、DopeSheetを使用するか、タイムラインですべてのキーを選択すると、シーン全体または選択したオブジェクトのアニメーションをスケーリングまたはオフセットすることもできます。DopeSheetは、[シーケンス]コマンドでアニメーションを正しくスケーリングできない問題が発生した際に使用すると便利です。詳細については、「キーの領域のスケーリング」を参照してください。

値を指定してスケーリングやオフセット設定したり、特定のフレーム範囲に合わせてアニメーションをリタイム(時間再設定)することも可能です。たとえば、フレーム1~100のアニメーションをリタイムして、フレーム30~50に簡単に変更することができます。また、アニメーションの反転も簡単です(たとえば、1フレームから100フレームに進むアニメーションを、100フレームから1フレームに向かってアニメートさせます)。

アニメーションをオフセット、スケーリング、リタイムするには

  1. [Animation]パネルから対応する[Animation] [Sequence Animation]コマンドを選択して、以下のいずれかを実行します。

    • マーキングされたパラメータについてのみアニメーションのオフセット、スケーリング、リタイミングを行うには、オブジェクトを選択し、変更したいアニメーションのパラメータにマークを付け、シーケンス[Animation] [Marked Parameters]を選択します。

      パラメータのマーキングについては、「 アニメーション パラメータをマーキングする」を参照してください。

      または

    • 選択したオブジェクトのすべてのアニメーションのオフセット、スケーリング、リタイミングを行うには、変更したいアニメーションのオブジェクトを選択し、[Sequence Animation] [All Parameters on Selection]を選択します。

      または

    • シーン内のすべてのアニメーションのオフセット、スケーリング、リタイミングを行うには、何も選択されていないことを確認して、[Sequence Animation] [All Scene]を選択します。

  2. 表示されたダイアログ ボックスで、適切な[Input Method](Input Method): を選択します。

    A

    アニメーションに対してオフセットまたはスケーリングのどちらかを実行するには、[入力方法]として[オフセットとスケール](Offset and Scale)を選択します。以降の手順は、アニメーションのオフセットとスケーリングで説明しています。

     

    または(or)

    B

    アニメーションをリタイムするには、[入力方法]として[リタイム(範囲の前後)](Retime (Before/After Range))オプションを選択します。

    以降の手順は、アニメーションのリタイムで説明しています。

    ヒント:

    アニメーションをスケーリング、オフセット、またはリタイムした結果が現在のフレームの範囲に収まらない場合、メインのタイムラインの開始フレームと終了フレームは自動的には更新されません。

    アニメーション全体を表示するには、[開始]フレームおよび[終了]フレームをタイムライン上で設定し直すか、Animation Editorを開いてスケーリングまたはオフセットを設定したFカーブを表示します。

アニメーションのオフセットとスケーリング

  1. [シーケンス]ダイアログボックスの[入力方法]で[オフセットとスケール](Offset and Scale)オプションを選択します。

  2. [オフセット](Offset)にアニメーションをオフセット設定するフレーム数を指定します。

  3. アニメーションを伸縮するには、[スケール](Scale)に値を入力します。

    シーン全体の長さは、現在のシーンの長さ(またはフレーム範囲)にここで指定した値を掛けた長さになります。たとえば、ここに値 3を指定すると、100フレームのシーンは300フレームの長さになります。

    スケーリング時に、特定のフレームでアニメーションを[ピボット](Pivot)するように選択できます。こうすると、ここで指定したポイントでアニメーションが反転します。

  4. [Affected Scale & Offset Range][Start]および[End]フレームの値を選択し、対象のフレーム範囲を指定します。

  5. スケーリング、オフセット設定するアイテムを[影響を受ける項目](Affected Items)の[シーケンスモード]リストから選択します。Fカーブ、Animation Mixerのクリップ、またはすべてのアニメーションソースから選択できます。また、これらを組み合わせて選択することも可能です。

    また、すべてまたは現在のアニメーションレイヤで、Fカーブをスケーリングしたりオフセットすることもできます。

    このイメージでは、選択されたFカーブはそのサイズの2倍に[スケーリング](scaled)されています。グレーのゴースティングされたFカーブは、元のFカーブのサイズを表します。

    このイメージでは、選択されたFカーブは約 20フレーム[オフセット](offset)されています。ゴースティングされたFカーブは、元のFカーブの位置を表します。

アニメーションのリタイム

元のアニメーションを指定のフレーム範囲内に収めることで、そのアニメーションをリタイムできます。たとえば、フレーム1~100のアニメーションをリタイムして、フレーム30~50に簡単に変更することができます。また、アニメーションの反転も簡単です(たとえば、1フレームから100フレームに進むアニメーションを、100フレームから1フレームに向かってアニメートさせます)。

  1. [Sequence]ダイアログボックスで、Input Methodとして[Retime (Before/After Range)]を選択します。

  2. リタイミングに使用したいアニメーションのフレームとして、[Retime Range Before]値を指定します。

  3. リタイム後のアニメーションの新しいフレーム範囲を、[リタイムレンジ後](Retime Range After)の[開始]フレームと[終了]フレームで指定します。

  4. リタイムするアイテムを[影響を受ける項目](Affected Items)の[シーケンスモード]リストから選択します。Fカーブ、Animation Mixerのクリップ、またはすべてのアニメーションソースから選択できます。また、これらを組み合わせて選択することも可能です。

    また、すべてまたは現在のアニメーションレイヤで、Fカーブをリタイミングすることもできます。

    以下では、選択されたFカーブが[リタイミング](retimed)され、シーケンスの途中の125フレームの範囲が80フレームに圧縮されています。ゴースティングされたFカーブは、元のFカーブのサイズと形を表します。