メッシュのエラーをトラブルシューティングする

 
 
 

Mudbox で発生する単純なメッシュの問題のほとんどは、メッシュ内のフェースを選択して削除し、開いた穴にパッチを適用することで修正することができます。場合によっては、メッシュの一部をスムージングまたはストレッチするだけの方が効果があります。

次の表に Mudbox で発生する可能性のあるメッシュ エラーのいくつかをリストし、小さな問題であれば解決方法も示します。Mudbox で行っている作業の内容によっては、無視しても構わないエラーもあります。たとえば、価数の高い頂点というエラーは、リトポロジ処理に影響を与えません。

より複雑な問題が発生した場合は、Autodesk Maya などのプログラムに備わる、メッシュ編集やクリーンアップ用のツールを使用して修正することができます(「Maya、3ds Max、Softimage にファイルを送信する」または「FBX を使用して Mudbox モデルを書き出す」を参照)。

ヒント:トラブルシューティングでまず初めに行うべき手順として、[表示] > [メッシュのエラー]をオンにします。このオプションをオンにすると、Mudbox はメッシュ上で問題のある領域を赤い点で表示します。「メッシュの問題領域をハイライトする」も参照してください。
  問題/エラー メッセージ 考えられる解決方法
 

価数の高い頂点

少なくとも 1 つの頂点に 16 を超える隣接エッジがあります。このメッシュを使用することはできますが、メッシュ スムージングをオンにしてマップの抽出に使用した場合、処理後のマップにアーティファクトが生成されます。

このメッシュでリトポロジ処理を続けることはできますが、サブディビジョンには適していません。

メッシュをサブディバイドする必要がある場合は、問題のあるフェースを選択して削除し、次に境界を選択して穴にパッチを適用します。

 

非多様体(T シェイプ)

このメッシュで少なくとも 1 つのエッジが、3 つ以上のフェースで共有されています。

このメッシュを Mudbox で使えるようにするには、その前にこれを修正しておく必要があります。

問題のあるフェースを選択し、削除してから、穴にパッチを適用します。この問題の解決が難しい場合は、Maya にエクスポートします。

 

非多様体(頂点のスプライス)

メッシュ内の少なくとも 1 つの頂点が、同一のファンの一部ではないフェースによって共有されています。

このメッシュを Mudbox で使えるようにするには、その前にこれを修正しておく必要があります。

問題のあるフェースを選択し、削除してから、穴にパッチを適用します。この問題の解決が難しい場合は、Maya にエクスポートします。

 

両面フェース

このメッシュ内に、境界が 2 つのエッジのみで構成されたフェースが少なくとも 1 つあります。Mudbox でこのメッシュを使用すると、スカルプトのペイントを行うときにエラーが発生します。

問題のあるフェースを選択し、削除してから、穴にパッチを適用します。この問題の解決が難しい場合は、Maya にエクスポートします。

 

フェースの側面が多すぎる

メッシュ内の少なくとも 1 つのフェースで、境界が 16 を超えるエッジで構成されています。このメッシュは正しくサブディバイドされません。ペイントするとこのフェースの近くにアーティファクトが発生します。

フェースを選択し、削除してから、穴にパッチを適用します。この問題の解決が難しい場合は、Maya にエクスポートします。

 

境界頂点のエッジが多すぎる

1 つの頂点が 3 つ以上の境界エッジによって共有されています。このメッシュを Mudbox で使用できるようにするには、その前にこれを修正しておく必要があります。

対応するフェースを選択し、削除してから、穴にパッチを適用します。この問題の解決が難しい場合は、Maya にエクスポートします。

 

価数 2 の内部頂点がある

メッシュ内部の頂点に 2 つのエッジが接続しています。このようなメッシュはサブディバイドできません。また、スカルプト時に問題が発生します。

対応するフェースを選択し、削除してから、穴にパッチを適用します。この問題の解決が難しい場合は、Maya にエクスポートします。

 

ゼロ長のエッジ

メッシュ内の少なくとも 1 つのエッジの長さがゼロです。このメッシュは、ペイントするとアーティファクトが発生します。この問題は、[スムーズ位置]をオンにすれば、メッシュをサブディバイドすることによって修正することができます。

[サブディビジョン オプション][スムーズ位置]をオンにして([メッシュ] > [新しいサブディビジョン レベル オプションを追加])、メッシュをサブディバイドするために[Shift] + [D]を押します。

その領域をスムージングにより問題のフェースをわずかに大きくすると、効果がある場合もあります。

 

ラミナ フェース

このメッシュ内のフェースの一部が、他のフェースとまったく同じ位置にあり、重なっています。このメッシュは正しくサブディバイドされません。ペイントするとアーティファクトが発生します。

ラミナ フェースが発生する場所を特定するために、[表示] > [メッシュのエラー]を選択します。

問題のあるフェースを削除し、穴があれば、それにパッチを適用します。

 

タイル境界と交差する UV フェース

このメッシュのいくつかのフェースで UV 座標がタイルの境界の外に出ています。(Mudbox では、UV タイルの境界は 0-1、1-2、2-3 など整数の UV 値で決まります。) このようなメッシュには正しくペイントすることができません。問題を確認するには、[UV ビュー]タブに移動します。

問題のあるメッシュが 3D ビューでアクティブすなわち選択された状態で、[メッシュ] > [UV 空間へフラット化](ホットキー: [Alt] + [T])を選択します。メッシュの表示をフラットにし、[スカルプト ツール] トレイから[グラブ]ブラシを選択します。次に UV のフェースが UV タイルの境界の内側に入るようにドラッグします。「2D で UV 位置を調整する」も参照してください。

 

不完全な UV セット

このメッシュには UV の不完全なセットがあります。メッシュを正しくサブディバイドまたはペイントできるようにするには、その前にこの問題を解決しておく必要があります。UV を置換するには、[メッシュ]メニュー内の[UV を作成]を使用します。

メイン メニューバーから[メッシュ] > [UV を作成 ]を選択し、表示されるダイアログ ボックスで、[既存の UV を置換]をクリックします。「基本的な UV を作成する」も参照してください。

 

縮退したフェース

このメッシュには、複数のコーナーが空間内の同一線上または同じ位置にあるフェースがあります。

この問題は、目の内側の隅のような、非常に緊密な領域で発生する可能性があります。このエラーが発生しているメッシュでリトポロジを行うことはできません。

[スカルプト ツール]トレイから[スムーズ ]ツールを選択し(または別のスカルプト ブラシでスムージングをアクティブにするために[Shift]を押して)、領域をスムージングして問題のフェースを少し大きくします。