Mudbox でのテクスチャ抽出のしくみ

 
 
 

テクスチャ マップを抽出するには、2 つのポリゴン メッシュ(ソースとターゲット)が必要です。

ソース モデルには、高解像度のスカルプト済みの詳細が含まれます。Mudbox はソース メッシュをサンプリングして、ターゲット モデルに適用可能なテクスチャ マップ生成します。

ターゲット モデルは出力のテクスチャ マップを受け取ります。ターゲット モデルは、通常はソース メッシュよりも解像度が低くなります。ほとんどの状況では、マップを PTEX 形式で保存していないと、モデル上に UV が配置されて対称的なカラー マップが生成されない限り、ターゲット モデルにはオーバーラップしていない UV テクスチャ座標が必要になります。

ほとんどのテクスチャ マップは Mudbox で抽出され、別の 3D アプリケーション(Maya や 3ds Max など)を使用してターゲット モデルに適用されますが、Mudbox 内でそのモデルについてプレビューすることができます。ベクトル ディスプレイスメント マップは例外です。ベクトル ディスプレイスメント マップは 32 ビット浮動小数点であるため、32 ビット浮動小数点のイメージを表示可能な[イメージ ブラウザ]または別のアプリケーションを使用してプレビューすることができます。

抽出されたディスプレイスメント マップやベクトル ディスプレイスメント マップを Mudbox で使用して、別のモデル上の頂点を移動することもできます(「ディスプレイスメント マップを使用してスカルプトする」を参照)。スカルプト済みの詳細を簡単にコピーする手段として、接線空間に書き出されたベクトル ディスプレイスメント マップをスタンプやステンシルとして使用することができます。

Mudbox では、ユーザ定義モデルの詳細と、そのソース版とターゲット版の間のオフセットをサンプリングすることにより、ポリゴン モデルから法線マップやディスプレイスメント マップを抽出します。ソース モデルとターゲット モデルの違いは、低解像度(ターゲット)モデルの UV テクスチャ空間に書き込まれます。このため、ターゲット モデルにはテクスチャ抽出に適した UV テクスチャ座標が必要になります。詳細については、「モデルのスカルプトを準備する」を参照してください。

Mudbox では、ソース メッシュとターゲット メッシュの作用を抽出時に制御します。これは、プロフェッショナルな結果を生成したり、多様な状況で良質なマップを得るために極めて重要です。

法線マップやディスプレイスメント マップには、次の 2 つの抽出方法があります。

注:ベクトル ディスプレイスメント マップの場合は、常に[サブディビジョン]方法が使用されます。このため、ベクトル ディスプレイスメント マップは同じメッシュ(またはトポロジが同じメッシュ)の異なるレベル間でのみ抽出できます。

Mudbox では、どのような組み合わせのポリゴン サーフェスとサブディビジョン サーフェスの間でも、選択した方法に応じてマップを抽出できるようにします。最適な結果を得るには、低解像度サーフェイスと高解像度サーフェスを抽出時にサブディビジョン サーフェスとして扱います。生成されたマップは、3D レンダリング アプリケーションでレンダリング時に低解像度ポリゴン モデルに対してスムージング処理(Catmull-Clark サブディビジョン)を適用するときに調整されます。

重要:

テクスチャ マップ抽出でソースとして使用されていたメッシュを書き出す場合(たとえばディスプレイスメント マップの抽出にこのモデルをソースとして使用した場合)は、抽出されたテクスチャ マップがモデルと合わせて自動的に書き出されることに注意してください。

読み込み時にテクスチャ マップがモデルに自動的に割り当てられるため、モデルを別のアプリケーションに読み込んだときに予期しない変形が発生する場合があります。この問題が発生した場合は、モデルを読み込んだ後で、関連付けられているチャネル(ディスプレイスメント チャネルやバンプ チャネルなど)から不要なテクスチャ マップを除去することができます。