サーフェスにアンビエント シャドウをベイク処理する(適用する)と、そのサーフェスのシャドウ ビットマップが計算されます。どのマテリアルが後からサーフェスに適用されるかにかかわらず、テクスチャによってサーフェスが暗くなります。アンビエント シャドウにより、マテリアルの外観がこのように暗くなるため、アンビエント シャドウをベイク処理してからマテリアルの外観を調整することをお勧めします。
ベイク処理済みアンビエント シャドウの計算は、既定ではオブジェクトのパラメータ設定に基づきます。最善の結果を得るには、読み込まれたオブジェクトに、重なり合った頂点パラメータ値が含まれていないことを確認します。
アンビエント シャドウをベイク処理する前に、[F7]を押して法線が外向きになっていることを確認します。ただし、法線が外向きになっていない場合は、予期しない結果が生じることがあります(サーフェス法線を確認する 参照)。
大規模で複雑なモデルのアンビエント シャドウの計算には、時間がかかる場合があります。そこで、作業全体の効率を考え、まずモデルの中の小さくて容易に表示できる部分を使用して、狙った効果がアンビエント シャドウによって得られるのかどうか実験して確かめるのが最善策です。次に、表示パーツについてのみアンビエント シャドウが計算されるようにします。計算にあまりにも長い時間がかかっている場合は計算を中断することができますが、中断するとシャドウはまったく適用されません。
ベイク処理済みアンビエント シャドウをセットアップするには:
プレビュー アンビエント シャドウが消え、ベイク処理済みアンビエント シャドウが表示されます。ベイク処理されていないアンビエント シャドウは、オブジェクト上に表示されません。
ほとんどの場合は、プリセット設定で十分です。計算を高速化するには、高速シャドウ プリセットを使用します(ただし、品質は低下します)。また、高品質にするには、低速プリセットを使用します。
たとえば、割れ目、穴、またはオクルードされたパーツがないモデルの明るいパーツには、アンビエント シャドウを作成する必要はありません。また、デカールや、ガラスのような透明オブジェクトも除外して、その下のサーフェスがオクルードされないようにする必要があります。屋内が暗くなりすぎないようにするには、アンビエント シャドウを計算する前に屋根やカバーを除外します。必要に応じて、[アンビエント シャドウ]ウィンドウの[未ベイク オブジェクトを全選択]ボタンをクリックします。一度にベイク処理するオブジェクトが多くなりすぎないようにしてください。多すぎる場合、処理に時間がかかり、メモリの消費量が大きくなりすぎることがあります。
アンビエント シャドウが計算されたオブジェクトを確認できるように、マテリアルが表示されなくなります。
アンビエント シャドウはグレースケールとして表示されますが、サーフェスに適用されるマテリアルは、"セルフシャドウ色" パラメータで色を変更できます(詳細は「 カラー パラメータ」を参照)。
暗い領域は、アンビエント シャドウが強い場所(前出のイメージのホイール ウェルなど)を示します。白い領域は、アンビエント シャドウが適用されない場所を示します。
既にアンビエント シャドウが適用されている特定のサーフェスを明るくしたり暗くしたりするには、次の操作を行います。
マテリアルでは、各マテリアルに適用されるアンビエント シャドウの色をオーバーライドできます。これにより、マテリアルを割り当てることで、アンビエント シャドウの効果を明るくしたり着色することができます。
この色で、マテリアルの適用先オブジェクトのアンビエント シャドウの色および明るさをフィルタ処理します。黒は既定の黒いアンビエント シェーディング、白はアンビエント シェーディングを表示しない、カラーは現在のマテリアルの上に色付きのアンビエント シャドウを適用することを意味します。
マテリアルの作成方法および編集方法の詳細については、「 マテリアル プロパティ パラメータ」を参照してください。