Cache Manager は、キャッシュに関するすべての操作を行える便利なツールです。このツールを使用すれば、アニメーション デフォーメーションとシミュレーションをキャッシュ ファイルに保存し、さらにそのキャッシュ ファイルを Animation Mixer にロードすることができます。
ポイント キャッシュ ファイルには、アニメーション デフォーメーションを含むオブジェクトやシミュレートされたオブジェクトのポイント位置のデータが含まれます。オブジェクトのポイント位置は、既定ではローカル領域に格納されますが、グローバル領域に格納されるように指定することもできます。ポイント キャッシュ ファイルでは、領域にオブジェクトのポイント(頂点)の XYZ 位置のみが保存され、[Kinematics]ノードのオブジェクトの変換データ(移動、回転、またはスケール)は含まれません。
通常のキャッシュ ファイル以外に、キャッシュ リスト ファイル(.cacheslist)を作成して、複数のオブジェクトと複数のキャッシュ ファイルをロードする方法を管理することができます。
オブジェクトのデータを他のシーン、他のコンピュータ、および Autodesk® Maya® または Autodesk® 3ds Max® などの他の 3D ソフトウェア パッケージにエクスポートする。
キャッシュ ファイルには、次のタイプのシミュレーションとアニメーションをキャッシュすることができます。
ICE パーティクルおよびデフォーメーション シミュレーション(Lagoa および Syflex ICE クロス/カーブ シミュレーションを含む): Cache Manager の[書き込み](Write)タブまたは[シミュレーション](Simulation)タブ(シミュレーション環境キャッシュ)を使用するか、ICE ツリーの[Cache on File]ノードを使用します。
ICE アニメーション デフォメーション: Cache Manager の[書き込み](Write)タブを使用するか、ICE ツリーで[Cache on File]ノードを使用します。
ソフト ボディおよびクロス シミュレーション(ICE 以外の Syflex には対応しない): Cache Manager の[書き込み](Write)タブを使用します。
リジッド ボディ シミュレーション: Cache Manager の[シミュレーション](Simulation) タブ(シミュレーション環境キャッシュ)を使用します。
Cache Manager は、次のいずれかの方法で開くことができます。
メインメニューから[表示](View) [アニメーション](Animation) [Cache Manager]を選択します。
[Animate]ツールバーから[ツール](Tools) [プロット](Plot) [Cache Manager]を選択します。
[ICE]ツールバーから[パーティクル](Particles) [シミュレーション](Simulation) [Cache Manager]を選択します。
Cache Manager ウィンドウの上部にあるタブをクリックして、実行するキャッシュ タスクに対応したプロパティ エディタを表示させます。
[読み取り](Read)タブでは、Animation Mixer のすべてのタイプのポイント キャッシュ ファイルの読み取りとロードを行います。「キャッシュ ファイルを読み込む」を参照してください。
[書き込み](Write)タブでは、アニメーション デフォーメーション、クロス シミュレーション、ソフト ボディ シミュレーション、ICE シミュレーション、または ICE アニメーション デフォーメーションを持つオブジェクトのポイント キャッシュ ファイルを作成します。「キャッシュ ファイルの書き込み」を参照してください。
[シミュレーション](Simulation)タブでは、ICE シミュレーションのポイントキャッシュファイル、シミュレーション環境キャッシュ、キャッシュファイルソース、およびクリップを作成します。「ICE シミュレーション環境キャッシュ ファイルを作成する」を参照してください。
リジッド ボディ(ICE 以外)シミュレーションの場合、シミュレーション環境キャッシュ、アクション ソースとクリップを作成できます。「ICE 以外のリジッド ボディ シミュレーションをキャッシュする」を参照してください。
キャッシュ ファイルを再生できる Animation Mixer にロードしたり、別のキャッシュ ファイルとブレンドしたり、クリップのタイミングを変更したりすることができます。「キャッシュ ファイルを読み込む」を参照してください。
ICE Treeで[Cache on File]ノードを使用してキャッシュファイルを読み込むことができます。「ICE Tree でキャッシュ ファイルを読み込む」を参照してください。
キャッシュ ファイルを作成すると、Cache Manager 内の[パス]テキスト ボックスで指定されているフォルダに保存されます。このキャッシュ ファイルを Animation Mixer にロードすると、そのキャッシュ ファイル ソースとクリップが自動的に作成されます。
Explorer でキャッシュ ファイルのソースを検索できます。ソース/クリップ フィルタを選択して、[ソース](Sources) [キャッシュ ファイル](FileCache)フォルダを開きます。
該当するモデルの[ミキサ](Mixer) [ソース](Sources) [キャッシュ ファイル](FileCache)フォルダにも、各ソースのコピーが(イタリック体で)表示されます。
Animation Mixer でファイル キャッシュ クリップを右クリックして[ソース](Source)を選択し、ファイル キャッシュ ソースをインスペクトすることもできます。これにより、[File Cache Source]プロパティ エディタが開きます。
キャッシュ ファイルをコピーして、それをたとえばローカル ドライブからネットワーク ドライブにフォルダやドライバで移動できます。これは、キャッシュ ファイルを高速処理のためにローカルに作成し、ネットワークにコピーして他のユーザと共有したり、レンダ ファームを使用したりする場合に便利です。
CopyCacheFiles2 コマンドのスクリプトを使用して、キャッシュ ファイルをコピーすることができます。たとえば、次のように記述します。
CopyCacheFiles2 [ObjectsToCache], SourcePathString, SourcePathString, [Overwrite], [ShowProgressbar], [Version]