スケーラビリティの大規模シーンを最適化する

 
 
 

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非常に大規模なシーンのレンダリングに苦労しているユーザのために、スケーラビリティ向上、および mental ray のメモリ不足回避のために調整できるパラメータがいくつか用意されています。

これらのパラメータを調整するための一般的なアプローチは、レンダリング速度を向上させることではなく、非常に高負荷なシーンを実際にレンダリングできるようにすることです。これには理論よりもむしろ技巧が必要であり、満足な結果を得るには相当な調整作業が必要になります。

スケーラビリティ向上のために大規模シーンを最適化するには

  1. [メッシュ分割係数](Mesh Splitting Factor)の値を減らします。これにより、大型オブジェクトが小型パーツに分割され、mental ray で容易にメモリにロードできるようになります。メッシュ分割係数の詳細については、「メッシュを分割する」を参照してください。

  2. [タイルの順序](Tile Order)[ヒルベルト](Hilbert)に変更します。大型メッシュの三角形密度が不均一に分散されている場合は特に、[ヒルベルト]は[螺旋]に比べて効率的です。

    注:タイリング順序を変更しても、問題のシーンのレンダリングを成功させるための十分な効果が得られるわけではありません。ただし、他の最適化を利用してシーンのレンダリングを実行できれば、タイリング順序を変更することによって、レンダリング時間をやや短縮できることがあります。
  3. [タイルサイズ](Tile Size)を減らします。タイル サイズを減らすと、与えられたタイルをレンダリングするためにメモリにロードする必要のあるシーンが減ります。これは、レンダの作成や破壊を伴わないもう 1 つの最適化です。レンダリング時間をやや短縮するのに有効であると考えられます。

[重いシーン用](Optimize)セクションで[最適化](For Heavy Scenes)ボタンをクリックして、これらの変更をすべて同時に行うこともできます。多くの場合、これにより良いスタートが切れます。その後、シーンのレンダリングが完了するまで、個々のパラメータを微調整することができます。