複数の駆動するパラメータにリンクする

 
 
 

1 つのパラメータを複数の駆動パラメータにリンクする場合は、リンク パラメータ値が、複数の駆動パラメータのアニメーション値の組み合わせてでコントロール(駆動)されるように指定します。たとえば、膨らんでいる風船を 3 つのスケーリング パラメータの組み合わせで平らにしぼんだ状態にすると、Y スケール パラメータだけを駆動してオブジェクトを平らにさせるような場合です。

ファンクション カーブで表現される簡単なリンク パラメータと異なり、マルチリンク パラメータには、すべての駆動パラメータ値の組み合わせ方を計算する補間オペレータ([l_interp] エクスプレッション内に含まれる)が用意されており、リンク パラメータはこの計算結果で駆動されます。

単一のパラメータを複数の駆動パラメータにリンクするには

次のいずれかを実行して、Parameter Connection Editor を開きます。

  • メイン メニューから[表示](View) [アニメーション](Animation) [Parameter Connection Editor]を選択します。

    また、最初に駆動されるオブジェクトを選択してからこのエディタを開くことも可能です。

  • プロパティ エディタまたは Explorer で、他の複数パラメータで駆動されるパラメータのアニメーション アイコンを右クリックし、[複数リンク](Link with Multi)を選択します。

  • [Animation]パネルの[Animation]メニューで[複数とリンク](Link With Multi)または[Parameter Connection Editor]を選択します。

そして、以下に概説する操作手順を実行します。

1

オブジェクトを 1 つ選択してから、[駆動されるターゲット]エクスプローラで、このオブジェクトのパラメータを 1 つ選択します。ここで選択するパラメータの値は、駆動パラメータでコントロールされることになります。

2

他のオブジェクトを選択したときにエクスプローラが更新されることを防ぐため、ロック アイコンをクリックします。

3

オブジェクトを 1 つ選択してから、[駆動するソース]エクスプローラで、このオブジェクトのパラメータを複数選択します([Ctrl]キーを押しながらクリックします)。ここで選択する複数パラメータを補間した値が、リンク パラメータをコントロールします。

4

リンク リストから[複数リンク](Link With Multi)を選択します。

5

[リンク](Link)ボタンをクリックします。

パラメータ間のリンク関係が確立されます。[定義]テキスト ボックスに [l_interp] エクスプレッションが表示され、リンク パラメータのアニメーション アイコンに、リンク関係の存在を示す L という文字が表示されます。

6

駆動パラメータとリンク パラメータが希望の相関関係になる値をそれぞれに設定し、[相対値の設定](Set Relative Values)ボタンをクリックします。詳細については、「マルチリンク パラメータの相対値を設定する」を参照してください。

この操作手順を繰り返して、希望の相関関係を 1 つずつ設定します。

マルチリンク パラメータの相対値を設定する

マルチリンク パラメータの相対値を設定すると、組み合わされた値の中間値が計算、補間され、リンク パラメータを駆動する単一の結果(出力)が作成されます。編集できるファンクション カーブはありませんが、補間の減衰を編集することができます。減衰によって、駆動パラメータの値がリンク パラメータに影響を与えなくなるポイントを決定します。

オリエンテーションリンク パラメータでは、相対値を設定すると、個々のオイラー角度値ではなくオブジェクトの全方向が、リンク パラメータに割り当てられます(「オブジェクトの向きにリンクする」を参照)。

相対値を設定するには

  1. リンク パラメータに関連付けるすべての駆動パラメータの値を設定します。この操作は、値のキーを設定する前にまずフレームを設定する操作にあたります。

    オリエンテーションリンク パラメータでは、リンク パラメータに関連付けるオブジェクトの向きを設定します。

  2. 駆動パラメータの現在の状態に関連付けるリンク パラメータの値を設定します。

    ヒント:プロパティ エディタのロック アイコンをクリックして多数のエディタを同時に開いておくと、操作が簡単に行えます。
  3. これらの相対値を設定するために、以下のいずれかの操作を実行します。

    • Parameter Connection Editor で[相対値の設定](Set Relative Values)ボタンをクリックします。

      または

    • プロパティ エディタまたは Explorer で、リンク パラメータのアニメーション アイコンを右クリックし、[相対値の設定](Set Relative Values)を選択します。

      または

    • リンク パラメータを持つオブジェクトを選択し、[Animation]パネルの[Animation]メニューで[相対値の設定](Set Relative Values)を選択します。

  4. この操作手順を繰り返して、必要な数だけ相関関係を設定します。

    相対値を設定すると、すべての駆動パラメータ値の組み合わせ方を計算する補間オペレータ([l_interp] エクスプレッション内に含まれる)が作成され、リンク パラメータはこの計算結果で駆動されます。

    次のセクションで説明するように、この補間の減衰は編集できます。

減衰を編集する

マルチリンク パラメータまたはオリエンテーションリンク パラメータの相対値を設定すると、組み合わされた値の中間値が計算され、結果(出力)が作成されます。

マルチリンク パラメータの補間オペレータでは、距離を測定基準として、パラメータの相対値を元に「どの程度離れているか」を計算します。一方、向きのパラメータをリンクする場合、補間オペレータは向き(すなわちクォータニオン)の距離を使用します。

補間オペレータを作成する際の複数パラメータの組み合わせの方法を実際に変更することはできませんが、減衰を変更することは可能です。減衰によって、駆動パラメータの値がリンク パラメータに影響を与えなくなるポイントを決定します。

Explorer で、補間オペレータを保有するリンク パラメータの[Expression]プロパティ エディタを開くことができます。

  1. エクスプローラでリンク パラメータのブランチを展開します。

  2. エクスプレッションのオペレータ アイコンをクリックし、[Expression]プロパティ エディタを開きます。

  3. [補間オペレータ]ページの[減衰](Falloff)値をスライダで調整します。

    この減衰値とは、距離を測定基準に、リンク パラメータがその相対値の 1 つから「どの程度離れているか」を決定します。一方、オリエンテーションリンク パラメータでは、この減衰値に向き(またはクォータニオン)の距離を使用します。

    減衰値を大きくするほどその影響を受けるパラメータの範囲が大きくなります。ただし、減衰値を大きくしすぎると、予測不能な結果を招くことがあります。

    ヒント:補間オペレータ内で相対値を編集するには、[GetNumRelativeValues][GetRelativeValue][RemoveRelativeValue] の 3 つのコマンドを使用します。

    これらのコマンドの情報については、Script Editor のコマンド バーで ? アイコンをクリックし、オンライン ヘルプを表示してください。