オブジェクトが同時に複数のクリップから影響を受けている(クリップが時間内にオーバーラップしている)場合は、オブジェクトの各クリップのアニメーションの影響を、ビューポートのゴーストとして確認できます。ゴースト表示により、各クリップのソースアニメーションやモデルの操作結果を確認できるため、クリップ間でのスムーズなトランジションの作成、クリップ間のウェイト配分、あるいはポーズのオフセット設定といった操作には便利です
クリップ A から得る効果は青のゴースト、クリップ B から得る効果は赤のゴーストで表示されています。
このキャラクタには、現在のフレームでブレンドしたときの 2 つの結果が表示されています。各クリップのウェイト カーブは、そのフレームにおける影響度(%)を示します。
Animation Mixer では、3D ビューのオブジェクトのワイヤフレームを取り込んでゴーストを生成します。これにより、該当する 3D ビューに表示される結果がキャッシュされます。
ゴースト表示では、3D 高速再生で使用するようなデータ キャッシュを使用します。3D キャッシュと同様に、カメラの取り回しや操作が可能で、そのうえキャッシングの利点も得られます。各クリップのデータがキャッシュされるため、クリップの編集時(たとえば値の編集時やポーズ オフセットの作成時)にビューが更新されます。クリップがスタティック データ(たとえばシェイプやポーズベースのアクション クリップ)の場合は、単一フレームがキャッシュされ、メモリが節約されます。
2 つ以上のクリップによりオブジェクトが操作されていること(クリップが時系列に重なっていること)を Animation Mixer で確認します。使用できるクリップの種類は、アクション クリップ、シェイプ クリップ、またはそのどちらかのコンパウンド クリップです。
次のいずれかを実行して、任意の数のトラックをゴースト表示します。
ゴースト表示するクリップが属するトラックの左側の[g]ボタンをクリックします(トラック上の全クリップがゴースト表示されます)。
[トラック](Tracks) [トラックプロパティ](Track Properties)を選択するか、トラックを右クリックして[トラックプロパティ](Track Properties)を選択して、トラックの[Track]プロパティ エディタを開きます。[Track]プロパティ エディタで[ゴースト](Ghost)を選択します。
各トラックとそれらのトラックに関連付けられているクリップには、識別しやすいように異なる色が使用されます(「ゴースト カラーを選択する」を参照)。
3D ビューの[表示]メニューから[ミキサゴースト](Mixer Ghosting)を選択し、ゴーストを表示します。
また、[表示]メニューから[ディスプレイオプション](Visibility Options)を選択し、[カメラ表示]プロパティ エディタの[ゴースティング]ページから[ミキサゴースティング有効](Enable Mixer Ghosting)を選択しても、同じ結果が得られます。
クリップがオーバーラップしているフレームに移動し、ビューポートで各クリップの影響を確認します。トランジションのセットアップ、ウェイトの調整、オフセットの設定などを簡単に行うことができ、各クリップがどのようにブレンドされるのかを確認できます。
ゴースト カラーは、トラックのコントロールに表示されるほか、ゴーストクリップに関連付けられているオブジェクトに表示されます。
コンパウンド クリップは 2 段階にゴースト表示できる点で、基本のアクション クリップやシェイプ クリップとはやや異なります。つまり、コンパウンド クリップの内容(コンパウンド内の各クリップ)をゴースト表示できるほか、コンパウンドの結果(最上位レベル)をゴースト表示できます。
最上位レベルでもシェイプ コンパウンド クリップをゴースト表示できますが、通常はコンパウンド内の 1 オブジェクトの全シェイプ クリップをゴースト表示します。この方法では、シェイプ コンパウンド クリップを開き、その影響を受けるクリップをゴースト表示できます。
コンパウンドの内容をゴースト表示する場合はローカル時間(シーンではなくコンパウンド クリップを基準にした時間)が使用されるため、コンパウンドのみを単独で表示できます。
最上位レベルでコンパウンド クリップをゴースト表示する場合はグローバル(シーン)時間が使用されるため、他のあらゆるクリップ(アクション、シェイプ、またはコンパウンド)がゴースト表示されます。アニメーション全体の確認が必要な場合は、最上位レベルでゴースト表示しなければならない場合があります。