mia_photometric_light

 
 
 

カテゴリ: mental ray > ライト

シェーダ ファミリ: ライト

出力: カラー

問題点

基本の mental ray シェーダを使用してグローバル イルミネーションを含む物理的に正確なシーン(フォトンを使用)をレンダリングする際の難しい点は、フォトン エネルギーと直接光の正しいバランスを取ることです。これは、一般的に強度はある特定の方向の強度として指定される(スポットライトのピーク強度など)けれど、エネルギーはあらゆる方向のすべての強度を合計したものであるためです。

スポットライトで同じピーク強度を得るには、スポットライトの円錐の幅と円錐内の強度配分のシェイプに応じて異なるフォトン エネルギーが必要になります。これを計算して数学的に定義された強度配分(スポットライトの円錐など)を求めることができますが、ライトのプロファイルで定義されたもののような任意配分では問題が生じます。

さらに、ライトの方向に基づいて強度が変化するライトのフォトンを最適に収束できるように(スポットライトやライト プロファイルを使用するライトなど)、異なるエネルギーのフォトンを異なる方向に放出するのではなく、同じようなエネルギーを持つフォトンを異なる密度で放出する必要があります。つまり、特定のポイントにおける領域あたりのエネルギーの合計(フォトン エネルギーの密度)は、そのポイントに到達する直接光に一致しなければなりません。

解決策

[mia_photometric_light]がこれらの問題を解決します。このシェーダを使用すると、フォトン エネルギーとライト強度のバランスを取る際に推測は一切不要になります。選択した強度配分の数値積分を実行し、適切なフォトン エネルギーを自動的に計算できます。また、フォトン密度の配分への適用も行います。

IES ライト プロファイルの詳細と Render Tree の[mia_photometric_light]シェーダでの設定方法については、「IES プロファイルを使用してライトを作成する」を参照してください。

カラー

カラー([color])

ライトのカラー。

これが正規化済みカラー(カラーの mi_luminance()が 1.0 の場合など)の場合のみ、下の[Intensity]設定が正確になります。[mib_cie_d]シェーダや[mib_blackbody]シェーダを使用すると、正規化済みカラーを返すことができます。

強度(Intensity)

照明調節器のように、強度を調整できます。これが 1.0 の場合のみ、下の[Intensity]設定が正確になります。

強度

モード(Mode)

ライトの強度が定義されるパラメータと単位を指定します。

  • [ピークの強度(cd)](Peak Intensity (cd))モード

  • [全体的な流束(lm)](Overall Flux (lm))モード

  • [IES プロファイル](Light Profile)モード。IES プロファイルに格納された値から直接強度が適用されます。

ピークの強度(cd)(Peak Intensity (cd))

カンデラで定義されたライトのピーク強度。[Intensity] [Mode][ピークの強度(cd)](Peak Intensity (cd))に設定する必要があります。

全体的な流束(lm)(Overall Flux (lm))

ルーメンで定義されたライトの全体的な流束。[Intensity] [Mode][全体的な流束(lm)](Overall Flux (lm))に設定する必要があります。

配分

モード(Mode)

ライトが異なる方向に配分される方法を定義します。

  • [等方性](Isotropic)モード。ライトがすべての方向を同じように照らします。

  • [スポットライト](Spotlight)モード。ライトに、ビームの幅を定義するスプレッド パラメータが必要です。円錐内のライトの配分はコサイン関数に従い、[Bias]パラメータの累乗になります。

  • [IES プロファイル](IES Profile)モード。IES プロファイルに格納された値からライトの強度配分が適用されます。

    IES プロファイルの配分モードは、ピークの強度モードまたは全体的な流束の強度モードと組み合わせることができます。その場合、IES プロファイルは相対モードで使用され、IES プロファイルの方向的な配分を使用しながら、目的の強度を採用しようとします。

バイアス(Bias)

コサイン関数を使用してスポットライトの円錐内のライトの配分を指定し、このパラメータの累乗にします。1.0 より低いバイアスはライトを円錐のエッジに向けて押し、1.0 以上のバイアスはライトを円錐の中心に向けて押します。[Distribution] [Mode][Spotlight]に設定する必要があります。

Light Profile(ライト プロファイル)

プロファイル(profile)

このシェーダが参照する IES プロファイルに格納された値を使用して、ライトの強度を指定します。[Intensity] [Mode]および[Distribution] [Mode][IES Profile]に設定する必要があります。

Units(単位)

メートル スケールの単位(Units to Meter Scale)

現実世界の単位による物理的なライティングはスケールに大きく依存するため、このパラメータでは 1 メートルになるシーン単位数を定義します。たとえば、1 シーン単位が 1 ミリメートルの場合、この値は 1000 になります。

cd/m^2 Factor

ピクセル値とカンデラ/平方メートル輝度値の間の変換係数です。

これは[mia_exposure_photographic]シェーダの[cm2_factor]に一致しなければならず、(強度の点で)写真として正確なレンダを実現します。