シェーダノードを操作する
 
 
 

Render Tree を構築する際には、ノードの選択や移動、ノードの集約と展開、ノード名の変更、ノードの削除など、シェーダ ノードを使用して頻繁に行う操作が数多くあります。このセクションでは、そのようなタイプの操作について説明します。

ノードのプロパティ エディタを表示する

ノードのプロパティ エディタを開き、そのパラメータを表示または変更するには、以下のいずれかの操作を実行します。

  • ノードをダブルクリックします。

または

  • ノードを選択し、[Enter]キーを押します。

ネストされたプロパティ エディタ

1 つのプロパティ エディタに複数のプロパティ セットが表示される場合があります(ネストされたプロパティ エディタとも呼ばれます)。Render Tree でノードのプロパティ エディタを開くと、接続されている他のノードのプロパティ エディタが以下のようにネストされています(または、ネストされていません)。

  • Render Tree で[マテリアル ノード](material node)のプロパティ エディタを開くと、マテリアル ノードの入力ポートに直接接続されているシェーダのネストされたプロパティ エディタが表示されます。

    Render Tree で[ライト ノード](light node)のプロパティ エディタを開く場合も同様のことが言えます。ライト ノードの入力ポートに直接接続されているシェーダだけが、プロパティ エディタにネスト表示されます。

    この Render Tree の例では、[Glass_and_Label]マテリアル ノード(A)のプロパティ エディタに[Mix_2colors](B)および[Phong](C)シェーダ プロパティ エディタが表示されています。これらのノードは、[Glass_and_Label]マテリアル ノードの入力ポートに直接接続されています。接続されている他のシェーダ ノードのプロパティ エディタは表示されていません。

  • Render Tree で任意の[シェーダ ノード](shader node)のプロパティ エディタを開いても、接続されている他のシェーダまたはイメージ クリップのプロパティ エディタは表示されません。シェーダ ノードにはそれ自体のプロパティのみが表示されます。

  • Render Tree で[シェーダ コンパウンド](shader compound)のプロパティ エディタを開いても、接続されている他のシェーダまたはイメージ クリップのプロパティ エディタは表示されません。シェーダ コンパウンドにはそれ自体のプロパティのみが表示されます。

ノードの名前を変更する

Render Tree 内のノードにはそれぞれ名前が付いています。たとえば、ある Phong サーフェイス シェーダには「Phong」という名前が付いています。同じ Render Tree 内のその他の Phong シェーダの名前は、「Phong1」、「Phong2」などの名前になります。ただし、これらがシェーダに対する最も意味のある名前というわけではありません。これらの名前は変更することができます。マテリアル ノードも、この方法で名前を変更できます。

シェーダ ノード名を変更するには

  1. 名前を変更するノードを選択します。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • ノードのプロパティ エディタを開き、そこで名前を変更します。

    または

    • [F2]キーを押し、新しい名前を入力して[Enter]キーを押します。

ノードを選択および移動する

Render Tree のデフォルト ツールは、選択および移動ツールです。異なるツールがアクティブになっている場合は、スペースバーを押すか、[ツール](Tools) [選択および移動ツール](Select and Move Tool)を選択してアクティブにすることができます。選択されているノードは、境界線と名前のラベルが白で表示されます。

  • ノードをクリックするとそのノードが 1 つ選択され、矩形をドラッグするとその中のすべてのノードが選択されます。

  • 中クリックするとノードをブランチ選択できます。つまり、ノードとその入力に接続されているすべてのノードを選択できます。

  • [Shift]キーを押しながら前述したように操作すると、複数のノードを選択対象に追加できます。

  • [Ctrl]キーを押しながら前述したように操作すると、選択を切り替えることができます。

  • [Ctrl]+[Shift]キーを押しながら前述したように操作すると、選択を解除できます。

  • 前述したように操作してからドラッグすると、対応するノードを移動できます。

  • [Ctrl]+[A]キーを押すと、すべてのノードを選択できます。

  • 背景をクリックすると、すべてのノードの選択を解除できます。

    ヒント:[Group Comment]ノードを中クリックしてドラッグすると、そのノードおよびオーバーラップしているすべてのノードを選択し、移動できます。コメントの詳細については、「ツリーの情報を記録する: グループとコメント」(「ICE の基本」)を参照してください。

ノードを集約および展開する

Render Tree が大きくなるにつれ、作業領域を大きくするためにノードを折りたたむ(集約する)必要性が出てきます。ノードは、必要に応じて、さまざまなレベルに集約することができます。Render Tree の全ノードを対象とするほか、選択したノードのみの集約/展開も可能です。

ノードは、展開、集約、接続のみ表示という 3 つの状態で表示できます。状態は、各ノードの右上隅にあるアイコンで示されます。

ノードを展開する

展開された状態では、すべての出力/入力ポートが表示されます。この表示状態は、ノードの接続を頻繁に作成および調整する場合に便利です。ポート グループは表示されますが、そのグループに接続がない場合は展開されません。

ノードを展開するには

  • 次のいずれかの操作を実行します。

    • ノードの最上部にあるアイコンをクリックして、展開した状態にします。

    または

    • Render Tree ワークスペースの空白の領域を右クリックし、[全展開](Expand All)を選択してすべてのノードを展開します。

    • 1 つ以上のノードを選択し、そのメニューから[選択したノードを展開](Expand Selected)を選択して、それらのノードのみ展開します。

    または

    • Render Tree のコマンド バーで[表示](Show) [全展開](Expand All)を選択して、すべてのノードを展開します。

    • 1 つ以上のノードを選択し、そのメニューから[表示](Show) [選択したノードを展開](Expand Selected)を選択して、それらのノードのみ展開します。

ノードを集約する

集約された状態ではポートは表示されません。この表示状態は、ツリーでの作業を終え、ビューを単純化する場合に便利です。シェーダ ノード名のみが表示されます。

ノードを集約するには

  • 次のいずれかの操作を実行します。

    • ノードの最上部にあるアイコンをクリックして、集約した状態にします。

    または

    • Render Tree ワークスペースの空白の領域を右クリックし、[すべて集約](Collapse All)を選択してすべてのノードを集約します。

    • 1 つ以上のノードを選択し、そのメニューから[選択したノードを集約](Collapse Selected)を選択して、それらのノードのみ集約します。

    または

    • Render Tree のコマンド バーで[表示](Show) [すべて集約](Collapse All)を選択して、すべてのノードを集約します。

    • 1 つ以上のノードを選択し、そのメニューから[表示](Show) [選択したノードを集約](Collapse Selected) を選択して、それらのノードのみ集約します。

接続のみを表示する

接続のみの表示では、一部を展開し、一部を集約した状態で、すべての出力ポートと、接続された入力ポートのみを表示します。この表示状態は、すべての入力接続の作成を終えたけれど、引き続きその接続状態を確認する場合に便利です。

  • ポート グループは展開されて、接続されているポートのほか、テクスチャ レイヤに追加されているポートが表示されます。

  • テクスチャ レイヤは展開されて、そのレイヤが接続されているポートが表示されます。

ノードの接続のみを表示するには

  • 次のいずれかの操作を実行します。

    • ノードの最上部にあるアイコンをクリックして、「接続のみ表示」した状態にします。

    または

    • Render Tree ワークスペースの空白の領域を右クリックし、[接続のみ表示](Show Connections Only)を選択してすべてのノードの接続のみを表示します。

    または

    • 1 つまたは複数のノードを選択し、メニューから[選択のみ接続を表示](Show Connections Only for Selected)を選択して、それらのノードの接続のみを展開します。

    または

    • Render Tree コマンド バーから[表示](Show) [接続のみ表示](Show Connections Only)を選択して、すべてのノードの接続のみを表示します。

    または

    • 1 つまたは複数のノードを選択し、メニューから[表示](Show) [選択したノードの接続のみ表示](Show Connections Only for Selected)を選択して、それらのノードの接続のみ表示します。

新しく追加したノードのデフォルトの表示状態を設定するには

  • [表示](Show)メニューから次の項目のいずれかを選択します。

    • ノードを作成して展開

    • ノードを作成して接続のみ表示

    • ノードを作成して集約

ポート グループとテクスチャ レイヤを集約/展開する

シェーダに多数のポートがある場合、それらはシェーダのノード内でグループ化されます。各グループを集約または展開すると、そのグループのポートを確認できます。これは、ノードに追加したテクスチャ レイヤにも当てはまり、各テクスチャ レイヤは固有のポート グループに属します。

ポート グループは、三角形と太字で示されます。ノードが展開されている場合、三角形をクリックすることによってこれらのレイアウト グループを集約または展開できます。

A

ポート グループの三角形をクリックすると、グループの集約/展開が切り替わります。このグループは展開されています。

B

このグループは集約されています。

C

[Layers]セクションの三角形をクリックすると、すべてのテクスチャ レイヤの集約/展開が切り替わります。

D

テクスチャ レイヤの三角形をクリックすると、そのテクスチャ レイヤの集約/展開が切り替わります。

ノードをコピーして貼り付ける

同じ Render Tree 内で、または別の Render Tree に、ノードをコピーして貼り付けることができます。ただし、[Material]ノードは、この方法でコピーして貼り付けることができません。

Render Tree でシェーダ ノードをコピーして貼り付けるには

  1. Render Tree で、コピーするノードを 1 つまたは複数選択します。

    • 複数のノードを選択する場合は、[Ctrl]キーを押すか、または Render Tree で矩形選択を使用します。

    • ブランチ選択するには、ノードを中クリックします。これにより、選択したノードまでのブランチ内のすべてのノードが選択されます。

      ブランチ選択するには、ノード(A)を中クリックします。これにより、選択したノードまでのすべてのノードが選択されます。

  2. [Ctrl]+[C]キーを押します。選択したノードのみがコピーされます。

  3. 同オブジェクトの Render Tree または別のオブジェクトの Render Tree で空白の領域をクリックし、確実にノードが選択されていない状態にします。

  4. 選択したノードを Render Tree ワークスペースに貼り付けるには、Render Tree ワークスペースの空き領域を右クリックして、[貼り付け](Paste)を選択するか、[Ctrl]+[V]キーを押します。

ノードを置き換える

シェーダを置き換えるには、新しいシェーダを Preset Manager からドラッグし、Render Tree の既存のシェーダ上に直接ドロップします。既存のシェーダは削除され、新しいシェーダに置き換えられます。

  • 可能な場合は、以前のシェーダの接続(入力と出力)が新しいシェーダに引き継がれます。

  • 置き換えるノードの接続を保持する必要がある場合でも自動的に接続情報が挿入されます。

ノードを削除する

ノードを削除するには

  1. 削除する 1 つまたは複数のノードを選択します。

  2. [Delete]キーを押して、選択したすべてのノードを削除します。