[dielectric_material]シェーダは、反射と屈折のさまざまな物理ベース モデルを作成します。ガラス、水、その他の液体などの誘電体媒体(メディア)をシミュレートする、物理ベースのマテリアル シェーダです。
このシェーダは誘電体インターフェイスに対してフレネルの公式を使用します。つまり、ほとんどのライトでは、垂直入射方向についてはサーフェイスを介して透過されますが、グレージング入射角度については、実世界の誘電体マテリアルの動作をシミュレートしてサーフェイスによって反射されます。
このシェーダでも、ベールの法則を使用してメディアを通過する光の吸収率を求めます。これは、誘電体マテリアルでできた 2 つのサーフェイスを透過する間に、光は指数関数的に減衰することを意味します。
次の 2 つの誘電体インターフェイスがサポートされています。
物理的に正確なシミュレーションを得るためには、正確なサーフェイス インターフェイスを使用することが重要です。たとえば、コニャックのグラスをモデリングする場合は、グラスと空気、グラスとコニャック、コニャックと空気の合計 3 つのインターフェイスが必要です。誘電体マテリアルはサーフェイスの法線を使用してインターフェイスの両側の媒体を区別します。
誘電体マテリアルを使用するには、[ignore_normals]パラメータが選択されている場合を除き、オブジェクト法線を正確に方向付けておく必要があります。
名前(Name) |
Render Tree に表示されるシェーダ ノードの名前。任意の名前を入力するか、デフォルト名を使用します。 |
col |
マテリアルを 1 単位トラバースした後に残存する光の割合に相当する「固執」率。0.9 という値を指定した場合、マテリアルの単位長あたり 10% の光が吸収されます。長さはワールド座標で測定されます。 |
ior |
誘電体マテリアルの屈折率。 |
col_out |
選択されている場合、マテリアルは誘電体と誘電体のインターフェイスであり、このパラメータは外側の誘電体マテリアルの固執率です。 |
ior_out |
[col_out]と組み合わせて、外側の誘電体マテリアルを表します。 |
法線を無視(ignore normals) |
通常、レイがオブジェクトに入るかオブジェクトから出て行くかは、法線の方向(入射レイの方向を向いているかいないか)に基づいて決まります。オブジェクトのモデリングが不十分であり、法線によってこの判断が下せない場合は、このオプションを選択すると、誘電体マテリアル シェーダは法線の方向に依存するのではなく、これまでにレイがオブジェクトに入った回数とオブジェクトから出た回数を考慮するようになります。 |
phong 係数(phong coef) |
正規化された Phong ハイライトの計算に使用される Phong 係数です。エリア光源を模した印象を生成するためにも使用されます。この値がゼロの場合は、フェイクのハイライトは存在せず、反射されたレイが明るいものに衝突したときにのみハイライトのエフェクトを作成します。 |
モード(mode) |
ライト リストのモード セレクタ。詳細については、「ライト一覧モードを設定する」(「直接照明」)を参照してください。 |