[トラッキング]オペレータでは最大 4 個までのモーション パスを作成できます。それぞれのモーション パスは、フレームごとにイメージの選択した三角形の領域に対応するトラッカで描画します。トラッカは、[トラッキング]オペレータを編集すると Fx Viewer に表示されます。それぞれのトラッカには番号が付いており、[トラッキング]プロパティ エディタでプロパティを編集するときに編集対象のトラッカを区別できるようになっています。
上の図にあるように、トラッカはテンプレート、検索範囲、トラックポイントの 3 つのエレメントで構成されています。これらのエレメントをすべて使用して、イメージ シーケンスの特定の領域を追跡し、その結果のモーション パスを描画します。
次のセクションでは、これらの 3 つのエレメントについて詳しく説明します。トラッカを配置する手順の詳細については、「ポジショントラッカ」を参照してください。
テンプレートは、後続のフレームで検索する、イメージの中の小さな領域です。この領域の動きにより、トラッカの動きが決定します。[トラッキング]オペレータはテンプレートとその周囲に対するテンプレートのモーションを識別できる必要があるので、可能な限りコントラストとディテールが鮮明な領域を選択するようにしてください。
検索範囲は、テンプレート領域を検索するときにイメージを分析する範囲を決定します。処理時間は検索範囲の全面積に対して均等に配分されるため、不必要に検索範囲を大きくしないでください。検索範囲が広すぎると、イメージの完全に異なる部分が誤ってマッチしてしまう可能性が高くなります。
トラック ポイントは、時間が経過したときの最終位置です。トラック ポイントの値は、モーション パスの描画に使用されるほか、マッチ ムーブする間の変換計算や処理の安定化に使用されます。デフォルトのトラック ポイント位置はテンプレートの中心です。ただし、最終的なパスを編集するために再配置したり、テンプレートとトラック ポイントの位置(「テンプレートと検索領域を再配置する」を参照)の間でオフセットを設定できます。