イメージを表示する
 
 
 

レンダリングしたイメージを表示するためには数多くの方法があります。イメージの表示には、次のスタンドアロン ユーティリティを使用できます。

さまざまなイメージ形式を表示する

[imgshow] スタンドアロンは、イメージを画面上に表示します。[imgshow] スタンドアロンは、ダイナミック リンク ライブラリ(Windows システムでの DLL)が用意されているすべてのファイル形式を表示できます。

このスタンドアロンが使用するDSOやDLLは、Setupプログラムによって<install directory>/Application/bin/silにインストールされます。 imgshowと入力すると、使用法メッセージにサポートされているファイル形式がリストされます。

[imgshow]を実行するには、[SI_IMAGE_PATH]環境変数に<install directory>/Application/bin/silを指定する必要があります。

  • [SI_IMAGE_PATH]が設定されていないか、または空白の場合、[imgshow][SI_HOME]環境変数を調べます。

  • SI_HOME が設定されていれば、[imgshow][SI_HOME/Application/bin/sil]を調べます。

使用法

imgshow <image file> [-height <height>][-width <width>]

<image file> は、表示したいファイルの名前です。たとえば、[toto.1.pic] というイメージ ファイルを高さ 200 ピクセル、幅 250 ピクセルのサイズで表示するには、次のように入力します。

imgshow toto.1 -height 200 -width 250

[imgshow]は、サポートするファイル形式を自動的に検出するため、入力ファイルには形式を識別するための拡張子(.picなど)は必要ありません。ただし、ディスク上のファイルに拡張子が付いている場合は、その拡張子を指定する必要があります。

たとえば、ディスクにある[toto.1.pic]: というファイルを表示するには、次のように入力します。

imgshow toto.1.pic

オプション

-width

出力イメージの幅をピクセル単位で指定します。イメージ ヘッダなしのロー イメージ形式に対してのみ使用されます。

-height

出力イメージの高さをピクセル単位で指定します。イメージ ヘッダなしのロー イメージ形式に対してのみ使用されます。

スクリプトによるシーケンスを表示する

[sequence] スタンドアロンは、フレームのシーケンスを表示し、ユーザが定義したシェル スクリプトを実行します。特定の名前を持つ C シェル スクリプトが現在の作業ディレクトリにあると、シーケンスはスクリプトを次のように実行します。

  • INIT_SEQUENCE は最初のフレームが表示される前に実行されます。

  • PROCESS_FRAME は各フレームが表示される際に実行されます。

  • RELEASE_SEQUENCE はシーケンス全体の表示が完了した後、実行されます。

シーケンスの表示を停止するには、3 つのマウス ボタンをすべて同時に押します。

使用法

sequence <seq name> <start> <end> [<step>] [-x <x offset>] [-y <y offset>] [-a]
  • <seq name> はシーケンスの名前です。

  • <start> は表示する最初のフレームです。

  • <end> は表示する最後のフレームです。

  • <step> はステップの増分値です。

オプション

-x

イメージをオフセットします。 <x offset> 画面の左端からのピクセル。

-y

イメージをオフセットします。 <y offset> 画面の下端からのピクセル。

-a

ピクチャではなくアルファ チャンネルを表示します。

イメージ シーケンスのフリップブックとして表示する

[si3d_flipbook]スタンドアロンは、イメージ シーケンスとフィールド レンダリングされたイメージ シーケンスを指定の速度で表示します。指定の速度で表示することができない場合は、フレームがスキップされます。イメージが画面より大きい場合は、自動的に縮小されます。

Softimage インタフェースのタイムライン下部の[再生]パネルから[再生](Playback) [フリップブック](Flipbook)を選択して、これらのタスクを Autodesk Softimage フリップブック(flip.exe)を使用して実行することもできます。詳細については、「 フリップブックでアニメーションをプレビューする」(「アニメーション」)を参照してください。

使用法

si3d_flipbook <sequence> <first>[ <last> [ <step> [<rate> ]]][-R <factor>][-M]
[-F|-E|-O] [-i] [v]
  • <sequence> はシーケンスの名前です。

  • <first> は最初のフレームの番号です。

  • <last> は最後のフレームの番号です。

  • <step> はフレーム数の増分値です(デフォルトは1)。

  • <rate> は 1 秒あたりに表示されるフレーム数です(デフォルトは30 fps)。

注:

次のように入力すると、1 枚の静止画像を表示できます。

si3d_flipbook <picture_name>

オプション

-R

イメージ サイズを整数の比率で縮小します。必要とされるメモリ量は、この整数比率の 2 乗分減少します。たとえば、イメージ サイズを比率 2 で縮小すると、必要なメモリ サイズは 4 分の 1 になります。

[-m] オプションと [-R] オプションを併用すると、メイン メモリにロードできるフレーム数を増やすことができます。

-m

シーケンスを表示する前にすべてのフレームをメイン メモリにロードします。既定では、フレームは必要に応じてディスクからロードされます。

[-m] オプションを使用すると、RAM の不足によりすべてのフレームをロードできない場合は、メモリのディスクへのスワップが開始されます。ロードするフレーム数を増やすには、[-R] オプションを使用してイメージ サイズを縮小してください。

-F

フル フレーム イメージを指定します。これはデフォルト値です。

-E

偶数フィールド優先のフィールド イメージを指定します。

-O

奇数フィールド優先のフィールド イメージを指定します。

-i

イメージは表示せずに、シーケンスに関する情報を取得します。

-v

冗長モードに切り替えます。

次の例では、[jumbo.pic]イメージ シーケンスの1から150までのフレームをステップ1([1 150 1](1 150 ))、毎秒 24 フレームの速度で表示します。

si3d_flipbook jumbo 1 150 1 24

フィールド レンダリングされたイメージ シーケンスの場合は、奇数フィールドのみあるいは偶数フィールドのみのいずれかのイメージを表示することも、両方の優先イメージを表示することもできます。たとえば、偶数フィールドのイメージを表示するには次のように入力します。

si3d_flipbook <output> -E

この場合、 <output> は、レンダリングイメージです。

マウスの機能

開始フレームを表示した後で、次のように操作します。

  • 右クリックすると、順方向に再生されます。終了フレームまで到達すると、シーケンスが繰り返されます。

  • 左クリックすると、逆方向に再生されます。

  • 中央クリックすると、再生(フレームのロード)が一時停止します。

  • 中央クリックした状態でマウスを右にドラッグして順方向に再生したり、左にドラッグして逆方向に再生することで、フレーム レートをインタラクティブに調整できます。表示速度は、マウスをドラッグする速度に対応します。

  • 倍率をインタラクティブに設定するには、中央クリックして一時停止し、[1]から[9]までのキーを押します。

  • 終了するには、2 つ(または 3 つ)のマウス ボタンを同時に押すか、[Esc]キーを押します。

キーボードの機能

  • [F]キーまたは右矢印キーを押すと、1 フレームずつ順方向に移動します。

  • [B]キーまたは左矢印キーを押すと、1 フレームずつ逆方向に移動します。

  • [U]キーまたは上矢印キーを押すと、フレーム レートが上がります。

  • [D]キーまたは下矢印キーを押すと、フレーム レートが下がります。

  • [L]キーを押すと、ループ モードのオン/オフが切り替わります。

  • [I]キーを押すと、シーケンスに関する情報が表示されます。

  • [H]キーを押すと、使用法メッセージが表示されます。

  • [1]から[9]までのキーを押すと、倍率が設定されます。

  • Escキーを押すと、[Flipbook.]が終了します。

フリップブックを使用する際のメモリのガイドライン

フリップブックにロードされたイメージは圧縮されていないため、ディスク上でのサイズに関係なく、各ピクセル分のメモリ容量をフルに消費します。ピクセル単位でのイメージの物理サイズと RAM の空き容量によって、フレームをスキップせずに指定のフレーム速度で再生できるイメージの数が決まります。フリップブックを効率よく動作させるには、イメージが RAM の空き容量内に納まる必要があります。仮想メモリでは、処理速度が遅すぎるため、再生速度が許容範囲を下回ります。

イメージが消費するメモリ容量が、メイン メモリの空き容量を超えないようにする必要があります。空き容量を超えるとコンピュータがメモリのディスクへのスワップを開始し、表示速度の大幅な低下につながります。

次の式を使用して、イメージのロードに必要なバイト数を算出してください(ここでの 4 は RGBA イメージのチャンネル 4 を意味しています)。

4 ° (フレームの高さ)x(フレームの幅)x(フレーム数)

たとえば、256 x 256 のイメージに必要なメモリを計算すると、256 x 256 x 4 という式から 262144 バイト、つまり 256 キロバイトが算出されます。100 個のイメージをディスクのスワップなしに表示するには、最低 25.6 メガバイトの RAM が必要ということになります。

この場合、オペレーティング システムが約 5 メガバイトのメモリを消費するため、実際にはさらにメモリが必要です。メインメモリが16メガバイトのシステムでは、解像度が165×165のイメージをおよそ100フレーム分再生できます。

ヒント:バイト値は、1024 で割るとキロバイトに変換できます。

長めのアニメーションを表示する場合は、フリップブックでステップ フレームを指定できます。ステップ値を 2、表示速度を毎秒 15 フレームに指定して 1 フレームおきにレンダリングすると、モーションのタイミングはほぼ正確に表現されます。

レンダリング中のイメージを表示する

[imf_disp]スタンドアロンは、imf_copy. で作成したメモリ マップ テクスチャ イメージを含むイメージファイルの表示に使用します。[imf_disp]スタンドアロンでは、mental rayレンダリングソフトウェアでサポートされているすべての形式(SOFTIMAGE Zpic 形式以外)が表示されます。

次の例では、[toto.pic] イメージが画面に表示されます。

imf_disp toto

[imf_disp] は、サポートするファイル形式を自動的に検出するため、ファイルには形式を識別するための拡張子(.pic など)は必要ありません。

[imf_disp] は、イメージのパイプ機能もサポートしています。通常、mental ray は出力イメージ ファイルに接続情報を出力します。[imf_disp] などのプログラムは、その情報を使用して、レンダリング中にピクチャを接続したり表示することができます。コマンド ラインからレンダリングする際に、次のように -imgpipe オプションを使用すると、関連情報は指定のファイル記述子に出力されます。

ray2 -imgpipe 1 scene.mi | imf_disp