アニメーションレイヤの作成

アニメーションレイヤを作成すると、ベースレイヤにあるオブジェクトの主要なアニメーションの上に、別のレイヤのキーを追加できます。新しいレイヤのキーを追加すると、ベースレイヤのアニメーションにオフセットが追加されます。すべてのレイヤの結果は、アニメーションの再生時にまとめて追加されます。

アニメーションレイヤを作成すると、現在のモデルの Animation Mixer に同じ名前のレイヤのソースおよびレイヤクリップが自動的に作成されます。レイヤのソースは、モデルの[Mixer]ノードの[ソース]>[アニメーション]にあります。アニメーションレイヤは、本質的には Animation Mixer 内のクリップのグループです。レイヤは下から上に重ねられ、作成されるアニメーションはレイヤのアニメーションがまとめられたものになります。

アニメーションレイヤでは、一度に 1 つのクリップだけをアクティブにできます。つまり、レイヤは常にシーンのタイムライン(グローバル時間)と一致します。結果的に、Animation Mixer でアクションクリップを使用する場合と同じノンリニア方法ではレイヤクリップを使用できません。たとえば、レイヤクリップのスケール、移動、トリム、フリーズ、マージ、サイクル、またはタイムワープは実行できません。ただし、レイヤクリップのウェイトは設定できます。レイヤのアニメーションを編集するを参照してください。

アニメーションレイヤを作成するには:

アニメーションレイヤを作成するアニメートされたオブジェクトがモデル構造になっていることを確認します。詳細については、「アニメーションレイヤ、Animation Mixer、モデル」を参照してください。
アニメーションの追加先となるアニメートされたオブジェクトを選択します。

オブジェクトにレイヤを作成する前に、オブジェクトのパラメータにアニメーションを設定している必要があります。
メインコマンドパネルの下部にある[KP/L]タブをクリックして[アニメーションレイヤ]パネルを開きます。
[アニメーションレイヤ]パネルで[新規レイヤの作成](Create New Layer)をクリックします。

ベースレイヤの上に新しいレイヤ(Layer1)が表示され、現在の(アクティブな)レイヤとなります(白い縁取りで示されます)。

レイヤの名前を変更するには、アニメーションレイヤの名前の変更を参照してください。

また、このレイヤのソースがモデルの［Mixer］>［Sources］>［Animation］フォルダに作成され、このレイヤのソースを表すクリップがAnimation Mixerに表示されます。
別のレイヤを追加するには、再度[新規レイヤの作成](Create New Layer)をクリックします。

新しいレイヤは、レイヤスタック内の位置に関わらず、常に選択されているレイヤの上に追加されます。続けて作成する各レイヤの名前には、番号が順番に追加されます。たとえば、Layer2、Layer3、などとなります。

レイヤは、必要なだけいくつでも作成できます。
このレイヤで自由にオブジェクトにキーを設定します。詳細については、「レイヤでアニメートする」を参照してください。

その後で、F カーブとキーを編集します。詳細については、「レイヤのアニメーションを編集する」を参照してください。

[Animation Layers]パネルのロックおよび更新

[Animation Layers]パネルの上部にある[ロック](Lock)アイコンをクリックすると、別のオブジェクトを選択してもパネルが更新されなくなります。

このアイコンを再度クリックするとロックが無効になります。ロックを無効にしているときに選択を変更すると、パネルが更新されます。
[Animation]パネルがロックされている状態で新しいオブジェクトに更新するには、モデルまたはオブジェクトを選択して、パネルの上部にある[更新](Update)アイコンをクリックします。これにより、パネルの内容が現在選択しているオブジェクトに更新されます。

アニメーションレイヤの名前の変更

アニメーションレイヤを作成または複製した後で、Layer1、Layer2 などの汎用的な名前ではなく、内容をよりよく表す名前に変更することができます。

次のいずれかを実行します。

［Animation Layers］パネルでアニメーションレイヤを右クリックし、［レイヤの名前の変更］を選択してから、新しい名前を入力します。この方法でレイヤの名前を変更すると、Animation Mixer 内のレイヤクリップの名前も変更されます。ただし、レイヤのソースの名前は変更されません。

または
1. [アニメーションレイヤ]パネルでアニメーションレイヤを右クリックするか、Animation Mixer でレイヤクリップを右クリックして、[クリップのプロパティ](Clip Properties)を選択します。
2. 表示されたレイヤのクリップのプロパティエディタで[名前](Name)を変更します。
  
  この方法でレイヤの名前を変更すると、レイヤの名前が[アニメーションレイヤ]パネル、レイヤのソース、およびレイヤクリップで更新されます。クリップおよび[アニメーションレイヤ]パネルでは、新しいレイヤの名前に「_Clip」という言葉が自動的に追加されます。
  
  または
他のエレメントと同様の方法で、Explorer でアニメーションレイヤ名を変更します。「Explorer でシーン内のエレメントの名前を変更する」を参照してください。アニメーションレイヤは、該当のモデルの[Mixer]>[Sources]>[Animation]フォルダにあります。

この方法でレイヤの名前を変更すると、レイヤの名前が[アニメーションレイヤ]パネル、レイヤのソース、およびレイヤクリップで更新されます。クリップおよび[アニメーションレイヤ]パネルでは、新しいレイヤの名前に「_Clip」という言葉が自動的に追加されます。

アニメーションレイヤの複製

レイヤを使用して作業しているときに、レイヤのコピーを作成して変更し、さまざまなアニメーションを作成してみることができます。レイヤを複製すると、レイヤのコピーが元のレイヤの上に作成され、現在の(選択されている)レイヤになります。元のレイヤは自動的にミュート(オフ)になるため、最終的にそのアニメーションは複製されません。

複製するレイヤを選択します。
[アニメーションレイヤ](Animation Layers)パネルで[現在のレイヤを複製してミュート](Duplicate and Mute)アイコンをクリックします。

新しいレイヤが自動的に現在のレイヤとなり（白い縁取りが付く）、元のレイヤはミュートされます。

このイメージでは、Layer 2 がコピーされました。このレイヤ（Layer2_copy）が現在のレイヤとなり、Layer 2はミュートされます。
コピーしたレイヤを保持する場合は、上述の説明に従って名前を変更できます。

アニメーションレイヤの削除

レイヤを削除すると、そのレイヤだけにあるアニメーションが削除されます。ベースレイヤを含む他のレイヤのアニメーションには影響がありません。レイヤを削除すると、[アニメーションレイヤ](Animation Layers)パネル、レイヤのソース、および Animation Mixer のレイヤクリップからレイヤが削除されます。

注:ベースレイヤは、オブジェクトの主要アニメーションであるため、削除することはできません。アニメーションレイヤは、ベースレイヤからの単なるオフセットであり、ベースレイヤがなければ参照できません。

削除するレイヤを選択します。
[レイヤの削除](Delete Layer)アイコンをクリックするか、[Delete]キーを押します。

削除されたレイヤのすぐ上にあるレイヤが現在のレイヤになります(白い縁取りが付きます)。

削除されたレイヤの上にレイヤがあった場合、前のレイヤの番号に続くように番号が振り直されることはありません。

このイメージでは、Layer 3 が削除されました。このレイヤの上のレイヤ(Layer4)が現在のレイヤとなり、その下のレイヤの番号は変わりません。