ICE シミュレーションを再生する

シミュレーションの再生は簡単です。再生コントロールで[再生]ボタンをクリックするだけです。ただし、シミュレーションを再生する前に、環境の[Simulation Time Control]でシミュレーションの時間情報が設定されていることを確認します。これを行うには、シミュレーションのデュレーションを設定して、再生モード(標準、ライブ、またはインタラクティブ)を選択します。詳細については、以下のセクションを参照してください。

シミュレーションをキャッシュして、アクションソースを作成することもできます。キャッシュの詳細については、「ICE Tree で ICE シミュレーションをキャッシュする」を参照してください。

シミュレーションの再生範囲を設定する

シミュレーションの再生には、その環境の[Simulation Time Control]プロパティエディタで定義した設定が使用されます。この設定は、既定ではシーンのタイムライン情報から取得されますが、必要に応じて修正できます。

注:ICE パーティクルが実際に放出されるのは、シミュレーションのフレーム範囲の 2 番目のフレームからです。たとえば、シミュレーションの開始フレームが 1 に設定されている場合、シミュレーションはそのフレームから開始しますが、パーティクルが実際に放出されるのはフレーム 2 以降です。パーティクルをフレーム 1 で放出させるには、[シミュレーション時間コントロール]プロパティエディタの[オフセット]値を 0 に入力します。

次の操作のいずれかを行って、[シミュレーション時間コントロール]プロパティエディタを開きます。

ICE シミュレーションオブジェクトを選択し、[ICE]ツールバーから[パーティクル](Particles) [シミュレーション](Simulation) [環境のインスペクト](Inspect Environment)を選択します。
Explorer で、環境の[シミュレーション時間コントロール]アイコンをクリックします。

[シミュレーション時間コントロール]プロパティエディタでは以下のオプションを設定できます。

シミュレーション範囲にタイムラインの値を使用する

[開始フレーム使用](Use start frame)および[終了フレーム使用](Use end frame)オプションを選択し、シミュレーション範囲でシーンのタイムライン(開始/終了フレーム)設定が自動的に使用され、この設定にリンクし続けるようにします。この方法により、タイムラインの設定に変更を加えると、シミュレーションフレーム範囲もそれに従って変更されます。

[開始フレーム使用](Use start frame)、[終了フレーム使用](Use end frame)オプションはシーンの時間に一致する[オフセット]と[デュレーション]の値を設定します。これにより、シーンのタイムラインの開始または終了フレームを変更したとき、その変更が自動的にオフセット値とデュレーション値に反映されます。

シミュレーションのデュレーションを設定する

[終了フレーム使用](Use end frame)オプションの選択を解除して、[デュレーション](Duration)テキストボックスを有効にします。選択を解除しないと、シーンのタイムラインの終了フレームが自動的に使用されます。
[デュレーション](Duration)値を設定します。これは、シミュレーションの計算の対象となるフレーム数です。

シミュレーションの時間をオフセットする

[開始フレーム使用](Use start frame)オプションの選択を解除して、[オフセット](Offset)テキストボックスを有効にします。選択を解除しないと、シーンのタイムラインの開始フレームが自動的に使用されます。
[オフセット](Offset)値を設定します。これは、シミュレーションがシーンの最初のフレームからオフセットされるフレーム数です。

たとえば、シーンの最初のフレームがフレーム 1 で、そのフレームの 20 フレーム後にシミュレーションを開始する場合は、21 と入力します。

ヒント:[オフセット](Offset)値と[デュレーション](Duration)値は、[シーンにコピー](Copy to Scene)ボタンをクリックするか、[シーンからコピー](Copy from Scene)ボタンで逆の操作を行ってシーンの開始フレームと終了フレームにすばやくコピーできます。ただし、タイムラインの開始フレームや終了フレームを変更した場合は、シミュレーションのフレーム範囲も同様に更新する必要があります。

再生モードを選択する

ICE シミュレーションの更新方法は、使用している再生モード([ライブ](ICE シミュレーションの既定モード)、[標準]、[インタラクティブ])によって決まります。

これらの各オプションの詳細については、「[Simulation Time Control]プロパティエディタ」を参照してください。

注:シーンの最終レンダリングを行う場合および分散レンダリングを行ったりモーションブラーを使用する場合は、キャッシュをオンにし、標準モードを使用する必要があります。それ以外の場合は、ライブモードもレンダリングに使用できます。ただし、インタラクティブモードを使用する場合は、モーションブラーのエフェクトは表示されません。

シミュレーションを再生する

タイムラインの下の再生コントロールの再生ボタンをクリックして、シミュレーションを開始します。
シミュレーションの計算は、[Simulation Time Control]プロパティエディタの[時間基準]の設定に従って、シミュレーションの最初のフレームから開始されます(この後のを参照)。
注:リアルタイム再生とシミュレーションは、同時に動作しません。これは、シミュレーションのフレームの結果が、前のフレームに依存しているためです。
シミュレーションの再生を停止するには、[停止]ボタンをクリックするか、再生コントロールの[再生]ボタンを再度クリックします。あるいは、下矢印キーを押します。
現在のフレームから再生を再開するには、[再生]ボタンを中央クリックするか、上矢印キーを押します。

標準的な再生コントロールの詳細については、「再生コントロールを使用する」を参照してください。
シミュレーションをスクラブして逆再生する場合は、ファイルにキャッシュする必要があります。詳細については、「ICE Tree で ICE シミュレーションをキャッシュする」を参照してください。
シミュレーション全体をすばやく計算するには、シミュレーションの最後のフレームに移動します。シミュレーションの各フレームは、シミュレーションを再生せずに計算されます。
シミュレーションの計算中は、プログレスバーの[キャンセル]をクリックすればいつでも計算を中止できます。
シミュレーションとともにシーンを保存して閉じる前に、最初のフレームに戻ります。シーンを閉じるときに他のフレーム(最後のフレームなど)にいた場合は、次にシーンを開いたとき、そこまでのシミュレーションの各フレームの計算が必要になります。
シミュレーションをミュートするには、[Simulation Time Control]プロパティエディタで[アクティブ](Active)オプションの選択を解除します。

シミュレーションおよびキャッシュ情報を表示する

ビューポートの左下隅に、現在のシミュレーション環境のシミュレーションおよびキャッシュ情報を表示することができます。表示される情報は、シミュレーションの開始と終了、最後にキャッシュされたフレーム、キャッシュがオンかどうか、キャッシュがロックされているかどうかなどです。

次のいずれかを実行します。

ビューポートをアクティブにし、[シミュレーション時間コントロール]プロパティエディタの[シミュレーション情報のトグル](Toggle Simulation Info)ボタンをクリックして、情報の表示/非表示を切り替えます。

または

ビューポートの目のアイコンメニューから、[可視性オプション](Visibility Options)を選択します(または[Shift]+[S]キーを押します)。
[カメラの表示/非表示]プロパティエディタの[ステータス]タブをクリックし、[シミュレーション情報の表示](Show Simulation Info)を選択します。