以前のバージョンの Mudbox ファイルを読み込む

 
 
 

Mudbox のファイル形式アーキテクチャが Mudbox 2009 で大幅に変更され、多数のポリゴンを持つモデルを使用する際の操作上のパフォーマンスが改善されています。ただし、Mudbox バージョン 1.0.7 以前の .mud ファイルは、Mudbox 2009 以降との上位互換性がありません。

次の Technique では、Mudbox 1.0.7 以前のバージョンでスカルプトしたモデルを、1.0.7 より上位のバージョンに .obj ファイル形式を使用して転送する方法について説明しています。

注: 実運用のプロジェクトの実施中は、Mudbox アプリケーションをアップグレードしないことをお勧めします。

.obj ファイル形式を使用したファイル転送とサブディビジョン レベルの再作成

この Technique では、Mudbox 1.0.7 バージョンのモデルから 2 つの .obj ファイルを出力する必要があります。1 つ目は基本サブディビジョン レベルから、2 つ目はスカルプトした詳細を含む最上位のサブディビジョン レベルから出力します。次に、元の Mudbox 1.0.7 ファイルと同じサブディビジョン レベル構造を再作成してから、新しいバージョンの Mudbox にこれら 2 つのファイルを読み込みます。

Mudbox バージョン 1.0.7 以前のファイルが複数のサブディビジョン レベルを含み、モデル上でローカル サブディビジョンを使用していなかった場合は、このセクションの手順を使用します。モデルが、Mudbox 2009 で廃止された[選択内容をサブディバイド]機能を使用している場合、これらの手順は使用できず、「[マップを使用してスカルプト]機能を使用したファイル転送」で説明されている別の方法を使用する必要があります。

  1. Mudbox 1.0.7 以前のバージョンを起動して、新しいバージョンの Mudbox に転送するファイルを開きます。
  2. [PageDown]キーを使用して、レベルを下げてモデルの基本サブディビジョン レベルを表示します。
  3. [オブジェクト]選択ツール([選択/移動ツール]トレイ)を使用して、モデルを選択してから[ファイル] > [選択を書き出し]を選択します。
  4. 最上位のサブディビジョン レベルから出力する 2 つ目のモデルと区別できるように、モデルの名前を入力して(<name_level0.obj> など)、[保存]をクリックします。
  5. [PageUp]キーを使用して、レベルを上げてモデルの最上位のサブディビジョン レベルを表示します。
  6. [オブジェクト]選択ツール([選択/移動ツール]トレイ)を使用して、モデルを選択してから[ファイル] > [選択を書き出し]を選択します。
  7. 基本サブディビジョン レベルから出力する最初のモデルと区別できるように、2 つ目のファイルの名前を入力します。たとえば、<name_level5.obj> です。
  8. Mudbox 1.0.7 を終了します。
  9. 新しいバージョンの Mudbox を起動し、モデルの基本サブディビジョン レベルから保存したファイルを開きます。たとえば、<name_level0.obj> です。

    この時点で、Mudbox 1.0.7 に含まれているモデルと同じモデルの基本サブディビジョン レベルが作成されました。

  10. Mudbox 1.0.7 に含まれている元のモデルと同じ数のサブディビジョン レベルが作成されるまで、[メッシュ] > [新しいサブディビジョン レベルの追加] (ホットキー: [Shift]+[D])を選択します(この例では、5 レベルです)。
    重要:最上位のサブディビジョン レベルをアクティブにしたまま次の手順に進みます。
  11. [スカルプト レイヤ]ウィンドウで、 > [レイヤを読み込み]を選択します。
  12. 最上位のサブディビジョン レベルのモデルが格納されているファイル(この例では、<name_level5.obj>)に移動して選択し、[開く]をクリックします。
  13. 表示される[読み込みオプション]で、[一致条件:][頂点 ID]に設定します。

    これにより、新しいバージョンの Mudbox に Mudbox 1.0.7 モデルの最上位のサブディビジョン レベルを作成できます。[PageDown]キーを使用してレベルを下げるとき、すべてのスカルプトされた情報がサブディビジョン レベルの間に表示されます。

[マップを使用してスカルプト]機能を使用したファイル転送

この Technique では、Mudbox 1.0.7 バージョンのモデルから 2 つのファイルを出力する必要があります。1 つ目の .obj ファイルは基本サブディビジョン レベルから、2 つ目はモデルの最上位のサブディビジョン レベルから高解像度のディスプレイスメント マップを抽出します。次に、元の Mudbox 1.0.7 ファイルと同じサブディビジョン レベル構造を再作成してから、新しいバージョンの Mudbox にこれら 2 つのファイルを読み込みます。

バージョン 1.0.7 以前の Mudbox のモデルにローカル サブディビジョンが含まれている場合にのみ、このセクションの手順を使用します。つまり、モデルが Mudbox 2009 で廃止された[選択内容をサブディバイド]機能を使用していた場合です。それ以外の場合は、前のセクションで説明した手順を使用できます。

  1. Mudbox 1.0.7 以前のバージョンを起動して、新しいバージョンの Mudbox に転送するファイルを開きます。
  2. [PageDown]キーを使用して、レベルを下げてモデルの基本サブディビジョン レベルを表示します。
  3. [オブジェクト]選択ツール([選択/移動ツール]トレイ)を使用して、モデルを選択してから[ファイル] > [選択を書き出し]を選択します。
  4. モデルの名前を入力します。たとえば、<name_level0.obj> です。
  5. [PageUp]キーを使用して、レベルを上げてモデルの最上位のサブディビジョン レベルを表示します。
  6. メイン メニューから、[UV およびマップ] > [テクスチャ マップの抽出] > [新しい操作]を選択します。

    [テクスチャ マップの抽出]ウィンドウが表示されます。最上段レベルに表示されるスカルプト機能のディスプレイスメント マップを抽出する必要があります。

  7. ディスプレイスメント マップを抽出するには、「法線マップまたはディスプレイスメント マップを抽出する」の手順を参照してください。最良の結果を得るには、深度が 32 ビットのディスプレイスメント マップを出力するようにします(ビットの深度の説明については、「イメージ ビット深度およびテクスチャ抽出」を参照してください)。
  8. Mudbox 1.0.7 を終了します。
  9. 新しいバージョンの Mudbox を起動し、モデルの基本サブディビジョン レベルから保存したファイルを開きます。ここでは、<name_level0.obj> です。

    この時点で、Mudbox 1.0.7 に含まれていたのと同じモデルの基本サブディビジョン レベルが作成されています。

  10. メインメニューから、[UV およびマップ] > [ディスプレイスメント マップ] > [新しい操作]を選択します。

    [マップを使用してスカルプト]ウィンドウが表示されます。

  11. モデルにディスプレイスメント マップを適用するには、「ディスプレイスメント マップを使用してスカルプトする」の手順を参照してください。
    注:[レベルに移動]オプションを元のモデルのサブディビジョン レベル数と同じ値に設定します。たとえば、Mudbox 1.0.7 のレベル 5 からディスプレイスメント マップを抽出した場合は、[レベルに移動]オプションを 5 に設定します。

これにより、新しいバージョンの Mudbox に Mudbox 1.0.7 モデルの最上位のサブディビジョン レベルを作成できます。[PageDown]キーを使用してレベルを下げるとき、すべてのスカルプトされた情報がサブディビジョン レベルの間に表示されます。

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