Maya のパーティクル インスタンス化機能を利用すると、シーン内の多数の同一形状のオブジェクトをアニメートできます。たとえば、パーティクルのインスタント化を使用し、1 つひとつの配置と方向だけが異なるトンボの群れを作成してアニメート化できます。Maya では、1 つのトンボをアニメートした後に、アニメートされたパーティクルの位置と方向に従って移動するトンボのジオメトリのインスタンスを作成できます。パーティクル単位の回転など、nParticle のパーティクル単位のアトリビュートとインスタンス化したジオメトリを使用して、それぞれのオブジェクトが個別に回転するようにすることができます。
ジオメトリのインスタンスはオブジェクトの複製ではなく、元のオブジェクトの参照(ファイル参照ではない)です。元のオブジェクトに加えたすべての変更は、インスタンス化されたオブジェクトにも適用されます。インスタンス化された個々のオブジェクトのモーションを制御するには、そのオブジェクトを制御するパーティクル単位のアトリビュートをアニメートします。たとえば、パーティクル単位の nParticle の回転を利用して、爆発に伴って飛び散る破片などランダムに動くオブジェクトのリアルな動作を表現できます。
インスタンス化に使用されるジオメトリ オブジェクトはソース ジオメトリと呼ばれます。ソース ジオメトリとして次のオブジェクトを使用することができます。
個々のオブジェクトの代わりに、ソース ジオメトリとしてオブジェクト階層構造を使用することができます。ライトはインスタンス化しないでください。インスタンス化しても、レンダリングに影響はありません。
パーティクルのインスタンス化のオプションについては、「パーティクル > インスタンサ(置き換え) (Particles > Instancer(Replacement))」を参照してください。
アニメーションで任意のフレームをレンダーするとき、runup コマンドがインスタンス化されたジオメトリの作成に失敗する場合があります。ランナップの前に currentTime 設定を追加すると、インスタンス化されたジオメトリが正しく作成されます。つまり、インスタンス化されたジオメトリでレンダーを行うときに runup -mxf 60; コマンドで正しい結果が作成されなかったら、次のようなコマンドを使用してください。
currentTime -e 1; runup -mxf 60;