アンビエントおよびカスタム マップのライティング/シェーディング > マップの転写(Lighting/Shading > Transfer Maps)

 
 
 

Mayatomr.mll プラグインをロードしている場合、アンビエント オクルージョンおよびカスタム マップをライティング/シェーディング > マップの転写(Lighting/Shading > Transfer Maps)ツールを使用して作成することができます。このツールに関する詳細については、「ライティング/シェーディング > マップの転写(Lighting/Shading > Transfer Maps)」を参照してください。このセクションには、すべての mental ray 固有のアトリビュートと機能を一覧表示します。

(ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プラグイン マネージャ(Window > Settings/Preferences > Plug-in Manager)から) Mayatomr.mll プラグインを有効にした場合、アンビエント(Ambient)およびカスタム(Custom)マップ タイプが使用できるようになります。

注:各セクションでは、次のことを行うことができます。
  • マップ タイプ(たとえば、アンビエント マップ(Ambient map))の横にあるチェック ボックスを外して、生成するマップのリストから除去する
  • マップの除去(Remove Map)ボタンをクリックして、マップのリストからマップを除去する
  • mental ray 共通設定の使用(Use mental ray common settings)オプションをチェックして共通設定を有効にする
  • mental ray 共通設定の使用(Use mental ray common settings)のチェックを外して各転送マップのカスタム設定を入力する
  • 法線マップを mental ray for Maya でレンダーする場合は、その法線マップをサポートされているフォーマット(EXR、Maya IFF、JPEG、MI、PNG、YUV、RLA、SGI、PIC、TIM、TGA、BMP)で保存する必要があります。EXR ファイル フォーマットをお勧めします。mental ray は、DDS ファイルをサポートしていません 。 法線マップには異なるファイル フォーマットを選択します。さらに、レンダー設定(Render Settings): mental ray タブのオプション(Options)タブで、トランスレーション(Translation)セクションの下のパフォーマンス(Performance)サブセクションにある Maya 派生物(Maya Derivatives)オプションをオンにする必要があります。詳細については、 レンダー設定(Render Settings):mental ray タブを参照してください。

使用中の設定(たとえば、作成しチェックしたマップ セクション)を Maya のセッションの度に保存する

アンビエント オクルージョン マップ(Ambient occlusion map)

アンビエント オクルージョン マップ(Ambient occlusion map)

Mayatomr.mll プラグインがロードされている場合にのみ使用できます。アンビエント ライトを使用する場合、シーン内のオブジェクトが明るすぎるように見え、ジオメトリのディテールが失われることがあります。アンビエント オクルージョンは、アンビエント ライトを減算し、シャドウを追加することによって、この問題を解決します。各サンプル ポイントで、複数のプローブ レイが法線ベクトルの周りに放射されます。このプローブ レイは、シーン内の他のジオメトリによってブロックされるライトの度合いを定義します。

オンに設定すると、アンビエント オクルージョン マップ(ambient occlusion map)が生成されます。マップを保存するパスとファイル名を入力します。

マップの転写(Transfer Maps)ツールは高解像度オブジェクトのアンビエント オクルージョンを評価し、低解像度オブジェクトのマップにベイク処理します。

ファイル フォーマット(File Format)

作成するアンビエント オクルージョン マップのファイル フォーマットを設定します。ファイル フォーマットを参照してください。

Maya では、プルダウン リストからファイル フォーマットを選択すると、アンビエント オクルージョン マップのファイル名に適切なファイル拡張子が自動的にアペンドされます。たとえばプルダウン リストから gif を選択すると、ファイル名に .gif が自動的にアペンドされます。

同様に、ファイル名に <パス>/<マップ名>.gif と入力すると、そのファイル フォーマット オプションが自動的に gif に設定されます。

チャネル単位のビット(Bits Per Channel)

ビットマップ出力に使用するチャネル当たりのビット数を指定します。オプションは 8 ビット、16 ビット、32 ビットです。

最適化(Optimization)

複数のオブジェクト用(for multiple objects)を選択して、既定のライト マップ モードでベイク処理を行います。このベイク処理方法では、単一スレッドでオブジェクトごとに 1 つのスレッドを使用します。この方法により、複数オブジェクトのベイク処理のパフォーマンスを向上させることができます。

単一のオブジェクト用(for single object)を選択して、レンズ シェーダ ベイク処理を使用します。レンズのシェイプは、ジオメトリのシェイプと同じように変化します。このベイク処理方法では、マルチスレッドでオブジェクトごとに複数のスレッドを使用します。この方法により、複雑な単一ジオメトリのベイク処理のパフォーマンスを向上させることができます。

オクルージョン レイ(Occlusion Rays)

サンプル ポイント 1 つあたり何本のオクルージョン レイをトレースするかを設定します。オクルージョン レイの数を増やすと質は上がりますが、パフォーマンス スピードは低くなります。既定値は 64 です。

ヒント:

アンビエント オクルージョン マップの精度を調整するもっとも重要なパラメータは、オクルージョン レイ(Occlusion Rays)アトリビュートです。最大 2048 本までオクルージョン レイを増やすことができます。

オクルージョン最大距離(Occlusion Max Distance)

オクルージョン レイの最大長さを設定します。この値より長いレイはオクルージョンの際に考慮されません。

mental ray 共通設定の使用(Use mental ray common settings)

幅と高さが同じマップを複数作成する場合は、マップの転写(Transfer Maps)ウィンドウの mental ray 共通出力(mental ray Common Output)セクションにマップの設定を入力すると再使用できます。

このオプションのチェックを外すと、マップの幅(Map width)アトリビュートとマップの高さ(Map height)アトリビュートが、ウィンドウのアンビエント オクルージョン マップ(Ambient occlusion Map)セクションに表示されます。このアトリビュートの詳細については、mental ray 共通出力(mental ray Common Output)を参照してください。

カスタム マップ(Custom map)

カスタム マップ(Custom map)

Mayatomr.mll プラグインがロードされている場合にのみ使用できます。高解像度オブジェクト上のカスタム シェーダを評価し、低解像度オブジェクトのマップにベイク処理します。このマップを使用することで、レンダリング時間を増やすことなく、シーンにジオメトリのディテールを含めることができます。使用可能なサンプル カスタム シェーダには、法線マップ(法線をテクスチャにマッピング)、バンプ マップ(ベンドした法線マップ)、mental ray マテリアル、またはシェーディングおよびライトマップが含まれます。

オンに設定すると、指定したカスタム シェーダを使用して、カスタム マップが生成されます。マップを保存するパスとファイル名を入力します。

ファイル フォーマット(File Format)

作成するカスタム マップのファイル フォーマットを設定します。ファイル フォーマットを参照してください。

Maya では、プルダウン リストからファイル フォーマットを選択すると、カスタム マップのファイル名に適切なファイル拡張子が自動的にアペンドされます。たとえばプルダウン リストから gif を選択すると、ファイル名に .gif が自動的にアペンドされます。

同様に、ファイル名に <パス>/<マップ名>.gif と入力すると、そのファイル フォーマット オプションが自動的に gif に設定されます。

チャネル単位のビット(Bits Per Channel)

ビットマップ出力に使用するチャネル当たりのビット数を指定します。

最適化(Optimization)

複数のオブジェクト用(for multiple objects)を選択して、既定のライト マップ モードでベイク処理を行います。このベイク処理方法では、単一スレッドでオブジェクトごとに 1 つのスレッドを使用します。この方法により、複数オブジェクトのベイク処理のパフォーマンスを向上させることができます。

単一のオブジェクト用(for single object)を選択して、レンズ シェーダ ベイク処理を使用します。レンズのシェイプは、ジオメトリのシェイプと同じように変化します。このベイク処理方法では、マルチスレッドでオブジェクトごとに複数のスレッドを使用します。この方法により、複雑な単一ジオメトリのベイク処理のパフォーマンスを向上させることができます。

カスタム シェーダ(Custom Shader)

転送マップを作成したいカスタム シェーダを指定します。

シャドウを含む(Include Shadows)

シャドウをカスタム マップにベイク処理します。

正投影の反射(Orthogonal Reflection)

このオプションの既定はオンです。正投影の反射(Orthogonal Reflection)オプションをオンにすると、すべての反射光線がベイク処理されるサーフェスに直交します。これらは、現実に即した反射ではなく、サーフェスの法線ベクトルと平行になっています。しかし、結果として得られるベイク処理されたテクスチャあるいは頂点カラーは、後にはどの方向から見ても使用できるものになります。生成したテクスチャまたは頂点カラーをゲーム エンジンのテクスチャとして使用する場合は、このオプションをオンにするようお勧めします。

ソフトウェア レンダリングのスピードを上げるためにベイク処理を行っており、反射をベイク処理された位置からしか考慮しない場合は、このオプションをオフにします。しかし、この場合は、生成したテクスチャや頂点カラーは、ゲーム エンジンのテクスチャには向いていません。

カメラ(Camera)

目的のビューに対応するカメラ名を指定します。

mental ray 共通設定の使用(Use mental ray common settings)

同じ幅および高さのマップを複数作成する場合は、マップの転写(Transfer Maps)ウィンドウの mental ray 共通出力(mental ray Common Output)セクションにマップの設定を入力することによって、それを再使用することができます。

このオプションのチェックを外すと、マップの幅(Map width)アトリビュートとマップの高さ(Map height)アトリビュートが、ウィンドウのカスタム マップ(Custom Map)セクションに表示されます。このアトリビュートの詳細については、mental ray 共通出力(mental ray Common Output)を参照してください。

mental ray 共通出力(mental ray Common Output)

マップの幅(Map width)

作成するテクスチャ マップの幅をピクセル単位で設定します。次のテクスチャ解像度を選択することができます: 16、32、64、128、256、512、1024、2048、4096 既定のマップ幅は 256 です。

マップの高さ(Map height)

作成するテクスチャ マップの高さをピクセル単位で設定します。次のテクスチャ解像度を選択することができます: 16、32、64、128、256、512、1024、2048、4096 既定のマップの高さは 256 です。

転写方法(Transfer in)

次のオプションの 1 つを選択します。

ワールド空間(World Space)

オブジェクトのサイズが異なる場合には、ワールド空間(World Space)を使用します。ワールド空間で転送するときには、シーン ビューでソースとターゲット オブジェクトの位置が同じ(相互に重なった状態)であることを確認します。

オブジェクト空間(Object Space)

オブジェクト空間(Object Space)を使用して、メッシュをオーバーラップさせることなく転送マップの結果を表示します。オブジェクト空間の転送処理を確実に行うには、オブジェクトを相互に重なるように移動して(すべてのメッシュオーバーラップのピボット)すべてのトランスフォームを固定してから、それぞれを少し離れた位置に移動します。

サンプル数(Number of Samples)

このオプションを使用すると、ベイク処理時のアンチエイリアシングに使用されるサンプリング数(ピクセル単位)を指定できます。既定値は 1 で、最大値は 4 です。

法線方向(Normal Direction)

法線方向(Normal Direction)プルダウン リストを使用すると、ベイク処理済みのオブジェクトの出力法線の方向を設定できます。方向には、カメラに向く(Face Camera) (カメラ方向)、サーフェスの前側(Surface Front) (オブジェクト サーフェスから外側)、サーフェスの後側(Surface Back) (オブジェクト サーフェスから内側)があります。

アルファのベイク処理(Bake Alpha)

アルファ チャネルをベイク処理するには、このオプションをオンに設定し(ハイパーシェード(Hypershade)メニュー バーの編集 > ファイル テクスチャに変換(Maya ソフトウェア) ( Edit > Convert to File Texture (Maya Software)) > の下にある透明度のベイク処理(Bake Transparency)オプションと同等)、次にアルファ チャネル モード(Alpha Mode)を選択します。

注:

アルファのベイク処理(Bake Alpha)をオンにすると、サーフェス シェーダを追加したとき、透明度接続が自動的に作成されます。

アルファ チャネル モード(Alpha Mode)

アルファのベイク処理(Bake Alpha)をオンに設定した場合に、それをどのように計算するかをアルファ チャネル モード(Alpha Mode)で指定します。次のオプションのいずれかを選択してください:通過(Pass Through) (シェーディング ネットワークから出力されたままのアルファ)、サーフェスの透明度(Surface Transparency)サーフェス カラーの輝度(Luminance of Surface Color)有効範囲(Coverage)

注:

通過(Pass Through)オプションは主に Maya 内のカスタム シェーダ用として使用します。ベイク処理されたカラー アルファ コンポーネントの戻り値が維持され、Maya のマット チャネルの影響を受けることはありません。カスタム シェーダでは、通常 mental ray カラーの 4 番目のコンポーネントを設定してアルファ チャネルを提供します。

ファイナル ギャザー精度(Final Gather Quality)

ファイナル ギャザーの事前計算精度を定義します。mental ray では、カメラからレンダーする場合、実際にシーンをレンダーする前にファイナル ギャザー パスを事前計算します。この事前計算パスは、ベイク処理に対して既定で無効になっています。

mental ray では、このアトリビュートをゼロより大きく設定すると、ライトマップをベイク処理する前にファイナル ギャザー ポイントの数を計算します。このアトリビュートを 1 に設定すると、得られるライトマップが、カメラからレンダーしたライトマップとほぼ同じ精度のものになるはずです。このアトリビュートを 1 より大きく設定すると、より高密度のファイナル ギャザー ポイントのマップが事前計算されるので、ライトマップの精度は向上します。

ベイク処理のファイナル ギャザー精度を調整するのに、このオプションを使用しないでください。ファイナル ギャザー精度は、ファイナル ギャザー アルゴリズムの事前計算段階で計算されたポイントの数に影響を及ぼします。ファイナル ギャザー精度を上げることによって、事前計算時に作成されるポイント数が増えます。レンダリング時に必要な補間/補外の量が減る場合もあります。ファイナル ギャザー精度を上げても、ポイントごとに計算されるライトの精度、またはデータに使用されるフィルタリングには影響しません。

代わりに、レンダー設定(Render Settings)ウィンドウのスケール(Scale)を調整します。このアトリビュートは、ファイナル ギャザー ポイントごとに計算されるライトの精度をコントロールします。ビュー(ピクセル サイズの半径) (View (Radii in Pixel Size)) も調整し ます。このアトリビュートは、ファイナル ギャザー ポイントの間にデータをどのように補間/補外するかをコントロールします。

ファイナル ギャザー反射(Final Gather Reflect)

ライト マッピングのファイナル ギャザー ポイントを事前計算するとき、オブジェクトの反射率を定義します。これは、テクスチャ マップに周囲のオブジェクトの影響が含まれる反射オブジェクトのシミュレーションを単純化します。たとえば、ファイナル ギャザー反射(Final Gather Reflect)の値が 0.25 に設定されている場合、反射光線が当たったオブジェクトに関して、4 番目のファイナル ギャザー ポイントごとに事前計算が行われます。

UV 範囲(Uv Range)

ベイク処理を行う領域(UV 空間の[0,0]~[1,1]領域、UV 空間全体、または手動で指定した範囲の空間領域)を指定します。

U の最小値(U Min)U の最大値(U Max)

U または V コンポーネントのサンプリング レンジを伸長する度合いを指定します。Maya はサンプリング領域を伸長して、[0,0]から[1,1]のサンプリング領域内に出力されるイメージ サイズを合わせます。

V の最小値(V min)V の最大値(V max)

ベイク処理に使用する最小と最大の V 値です。

テクスチャ継ぎ目の塗り潰し(Fill texture seams)

選択した UV 空間に境界がある場合、ベイク処理されたテクスチャを使ったレンダリングで、この境界が黒い筋のように表示されることがあります。これは、テクスチャが境界に接近してサンプリングされるときに、フィルタが目的の空間の外側から値(一般的には黒)を拾い上げたために起こります。

この設定により、わざと少しだけ境界を伸長して、この問題を緩和します。これは texel (テクスチャのピクセル)で測ります。通常は、フィルタは直径がほんの数 texel で、その半径まで達すればこの境界空間に入ります。ですから通常は値は 1 または 2 で十分です。