展開(Unfold)機能を使用すると、この機能で UV がオーバーラップしないように図りながら、ポリゴン オブジェクトの UV メッシュを展開することができます。UV の展開は、オリジナルのポリゴン メッシュをより厳密に反映するように UV 座標の位置を最適化するため、有機的ポリゴン メッシュ上のテクスチャ マッピングの歪みを最小限にすることができます。
たとえば、UV の最初のシェイプによって、サーフェス メッシュ上でパターン化されたテクスチャが歪む場合、展開機能はオリジナルのサーフェス メッシュに対する UV のリレーションシップを維持するように図るので、この機能を使用してこの歪みを最小限にすることができます。
ここでは、展開オプション(Unfold Options)ウィンドウのオプションについて説明します。
2 つの展開ソルバ タイプ間のウェイトを定義するバイアス設定には、ローカルおよびグローバルがあります。
ウェイト ソルバの対象(Weight Solver towards)を 0 (既定)に設定した場合は、ローカル ソルバが展開計算に使用されます。
ウェイト ソルバの対象(Weight Solver towards)を 1 に設定した場合は、グローバル ソルバが展開計算に使用されます。
ウェイト ソルバの対象(Weight Solver towards)を 0 ~ 1 の間に設定した場合は、展開結果は統合ソルバ計算に基づきます。
ほとんどの展開操作には、ウェイト ソルバの対象(Weight Solver towards)設定を 0 にすることをお勧めします。この場合に最も速く計算ができます。
いくつかのポリゴン構造には、展開機能によって、展開結果上に不要なテーパ エフェクトが生じる可能性があります。たとえば、UV を展開する時にどのようにローカル ソルバが作用したかによって、キャラクタのズボンの脚における腿から足首の方への先細ったシェイプが、さらに誇張されてしまうことがあります。このような現象が生じる場合は、0 より大きい値に設定したウェイト ソルバの対象(Weight Solver towards)を使用して追加の展開操作を実行し、グローバル ソルバを考慮することで、通常はこの結果を改善することができます。展開操作にはかなりの時間がかりますが、テーパ エフェクトは低減されます。大きさがより均一化されたら、以前は異なる大きさだったコントロール領域に UV を慎重に固定して、元に戻らないようにすることができます。いったん UV を固定したら、ウェイト ソルバの対象(Weight Solver towards)設定を 0 にし、続けて展開操作を実行することができます。
この機能がどのように作用するかについては、ソルバのウェイト付けの例を参照してください。
オリジナルに合わせて最適化(Optimize to original)
展開操作に使用するポリゴンの比較方法を指定します。この設定は、ウェイト ソルバの対象(Weight solver towards)設定が 0 より大きい場合にのみ使用可能で、2 つの比較方法に対してバイアスをかけることができます。
フェース領域/エッジの長さのバイアス(Face area/Edge length bias)設定を 0.5 (既定)に設定すると、最終的な結果を決定する時に、両方の比較方法に等しいウェイトがかかります。一般的に、展開計算を行う場合には、通常この設定で始めると良いでしょう。
曲率の高い領域を持つポリゴン メッシュでは、バイアスをフェース領域をに対して設定すると、展開結果を向上させることができます。設定では、この設定で、曲率の高い領域におけるテクスチャ マップのバックリングを最小化します。ただし、完全にフェース領域に設定すると、フェース領域のバイアスによって指定されるコンストレイント内で機能するように計算され、テクスチャ上にシア エフェクトが発生する可能性があります。
次のオプションを使用して、UV シェルの選択した部分のみを展開します。
最終的な展開結果を計算するときに停止しきい値(Stopping threshold)の値に達しなかった場合に、展開ソルバで繰り返し計算できる最大回数を指定します。この最大回数になると、展開計算が停止します。
計算が途中で停止したように見える場合は、単に停止しきい値(Stopping threshold)の値に達したことを意味します。既定は 5000 回です。最大反復回数(Maximum iterations)を 5000 より大きな値に設定すると、展開機能は停止しきい値(Stopping threshold)の値までさらに計算を続け、展開計算の時間が長くなります。
ウェイト ソルバの対象(Weight solver towards)設定が 0 より大きい任意の値であれば、最初の展開の繰り返しで最大反復回数(Maximum iterations)の初期値を 50 回などのより小さな値に設定することもできます。
ヒストリの維持(Keep History)がオンの場合、展開(Unfold)機能は、ポリゴン モデルのメッシュが変更される度にシェルの UV テクスチャ座標の位置を自動的に再計算します。この機能は、メッシュが変形したときに、テクスチャがサーフェスに沿って内側または外側に歪んだように見えるところにエフェクトを与えます。
ヒストリの維持(Keep History)がオンの場合、ポリゴン オブジェクトがアニメートされ、それがインタラクティブなパフォーマンスに作用する場合、計算時間が長くなります。このオプションをオンにするのは、具体的にこの特殊な効果を発生させて、その結果、シーン内でのインタラクティブなパフォーマンスに影響することがわかっている場合のみにします。
次の例は、UV の固定および位置合わせと組み合わせてウェイト ソルバの対象(Weight solver towards)オプションを変更すると、展開された UV レイアウトおよびその結果生じるテクスチャ マッピングをどのようにコントロールできるかを示しています。