ファイル リファレンスを変更する
 
 
 

参照した子シーン ファイルのオリジナル データを変更することなく、親シーンの参照したデータのアトリビュートを参照および編集できます。参照していないシーンを操作するときに可能な編集処理の多くが、現在開いている親シーンの参照データを操作するときにも実行できます。これらの編集内容は現在開いている親シーンのリファレンス ノードに格納されます。ファイル リファレンスでは次の編集処理が可能です。

選択したファイル リファレンスの親シーンに加えた編集内容は、ディスクの対応するリファレンス ファイルに保存できます。この編集内容は参照されている子ファイルに転送されるため、親シーンには残りません。詳細については、リファレンスの編集を保存(Save Reference Edits)を参照してください。

リファレンスの編集のトラブルシューティング

参照されている子シーン ファイルを階層レベルで編集すると、親シーン ファイルに悪影響を与える場合があります。つまり、ノードの名前とコネクションを子シーン ファイル レベルで変更すると、親シーン レベルでの編集が解決できなくなることがあります。次に、以前の編集内容を解決する親シーンの機能に影響が及んだ例を示します。

DAG ノード階層

特定のネームスペース内に固有でない名前の DAG ノードがある可能性があります。つまり、固有のパス名を持つ別々の DAG 階層にある 2 つのオブジェクトが、同じ名前になっている可能性があるということです。子シーン ファイルを親シーンに参照してから、DAG ノード パスを親シーンの編集内容から変更するといった変更を DAG 階層に加えると、その編集内容は無効になるか、あるいは予期せぬ方法で適用される場合があります。

ディペンデンシー グラフ コネクション

親シーンに子ファイルを参照してから子ファイルのノードの名前を変更すると、親シーンのノードへの編集内容は無効になります。たとえば、子のリファレンス ファイルに 2 つのノードが存在し、これらを親シーンでコネクトするように編集します。続いていずれかのノードの名前を子ファイル レベルで変更すると、これが原因で親シーンはその編集内容を適用できず、エラー メッセージが表示されます。

キーフレーム(Keyframes)

アトリビュートのキーフレームはキーフレームを設定したアトリビュートを新しいノードにコネクトします。親シーン ファイルがそのノードを発見できない場合(名前が変更されたため)、アニメーションが中断する場合があります。

キャラクタ リグ

キャラクタ リグのアトリビュートの追加、削除、および名前の変更は頻繁に実行されます。特定のキャラクタ ノードを作成すると、連続して変更する場合の予防策として機能します。キャラクタ ノードは、リグを参照する親シーン ファイルではなく、参照されるリグ ファイルに作成する必要があります。

キャラクタ セット

キャラクタ セットの参照時に、リファレンス ファイルが名前を変更したオブジェクトを変更するか、これにコネクトする場合、キャラクタ セットのメンバーまたはキャラクタ自身の名前を変更することはできません。名前を変更すると、アニメーションがキャラクタ セットに反映されないか、キャラクタ セットの間違ったメンバーに反映されます。

ポリゴン ヒストリ

リファレンス ファイルのサーフェス ジオメトリを編集する必要がある場合には、リファレンス モデルにヒストリを追加することができます。この例の 1 つにプリライティングがあります。これは頂点カラーでレンダーしたメッシュの外観からシェーディングとライティングの情報を格納するためのエフェクトです。リファレンス ファイルのポリゴン ジオメトリにヒストリが存在するかぎりは、新しいヒストリを親シーンに追加できます。子シーンのリファレンス ファイルでヒストリを簡単に追加するには、メッシュを選択してメッシュの編集 > コンポーネントのトランスフォーム(Edit Mesh > Transform Component)を選択します。

アトリビュート値をキー設定する

参照されている子シーン ファイルのアトリビュート値を変更した場合、すぐに元に戻す(Undo)を行う以外にアトリビュートの設定を元に戻す方法はありません。値を戻すことが重要な場合は、キーフレーム、Trax ポーズ、または Trax クリップを設定して、その値を格納しておいてください。または、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)でノードのプリセットとして値を格納するオプションもあります。

グループ化

グループ オプションを持つファイル リファレンスを作成すると、親シーンで新しいグループ ノードを移動、回転、またはスケールしたときに階層のオブジェクトが一部二重に変換されてしまう場合があります。つまり、オブジェクトを移動するときに、オブジェクトが階層の場所に基づいて 2 つのトランスフォーム コマンドを適用されます。これは、スケルトンとスキニングしたキャラクタとの間にすでにリレーションシップが存在するリグ キャラクタの場合に、頻繁に発生します。このような状況では、リファレンス ファイルの項目のトランスフォームの挿入(Inherit Transforms)アトリビュートをオフにするか、または階層のグループ化に対して代わりの方法を定義する必要があります。

親シーンでリファレンスを更新する

プロジェクトで複数のユーザが作業し、あるユーザが他のユーザが参照しているリファレンス ファイルを編集する場合、参照しているユーザはファイル リファレンスをリロードするまで自分の親シーンでその変更内容を確認することはできません。詳細については、リファレンス エディタ(Reference Editor)の概要を参照してください。

親シーンから編集内容を削除する

詳細については、リファレンスのヒントを参照してください。

親シーンからファイル リファレンスに編集内容を保存する

リファレンスの編集を保存操作の一環としてノードを書き出す必要がある場合、すべての項目がシーンに存在するようにリファレンス ファイルをインポートし、インポートした項目のみを選択してリファレンスとして再びエクスポートできます。このようにして、ノードとアトリビュートへのすべての編集内容は、エクスポート ファイルに書き出されます。

関連項目