キーを切り取り、コピー、および貼り付ける
 
 
 

トラック上のキーを切り取り、コピー、および貼り付けることによって、アニメーションの編集を行います。切り取り操作では、キーが削除されて貼り付け用のバッファに保存されます。一方、コピー操作では、キーの複製が作成されて貼り付け用のバッファに保存されます。切り取ったキーまたはコピーしたキーは、貼り付け用のバッファの内容が置き換えられるまでバッファに残っているので、同じキーを何度でも貼り付けることができます。

パラメータのキー値および補間情報を、別のパラメータにコピーできます。同じオブジェクトのパラメータでも、別のオブジェクトのパラメータでも可能です。たとえば、あるオブジェクトの X 回転値を別のオブジェクトの Y スケーリングにコピーできます。また、DopeSheet を使用すると、オブジェクト間、階層間、またはモデル間ですべてのアニメーションを簡単にコピーできます。

注:Animation Explorer でアニメートされていないパラメータを表示して選択すると(「DopeSheet に表示される内容を制御する」を参照)、そのパラメータの空のトラックを表示できます。これにより、アニメートされたパラメータからキーをコピーして、アニメートされていないパラメータのトラックに貼り付ける操作を簡単に行うことができます。

単一のキーをコピーする

  1. 選択ツールをアクティブにした状態で(スペースバーを押すか、ツールバーの選択アイコンをクリック)、[Ctrl]キーを押したままコピーするキーをクリックします。

  2. キーを別のフレームにドラッグし、マウス ボタンを離して、そのフレームに貼り付けます。ドラッグしている間、コピーしたキーの貼り付け先の周囲にマーキーが表示されます。

領域を切り取るまたはコピーする

切り取り操作では、選択した領域からキーが削除されて貼り付け用のバッファに格納されます。一方、コピー操作では、選択した領域でキーの複製が作成されて貼り付け用のバッファに格納されます。

[リプル]アイコンをオンにしてキーが未設定の領域(空の領域)をコピーして貼り付けると、アニメーションを簡単にオフセットできます。コピー元の空領域のフレーム数はいくつでもかまいません。空フレームの貼り付け先の領域サイズによって、リプルする量が決定されます(詳細については、「キーを貼り付ける」を参照)。

選択した領域のコピーまたは切り取り。

  1. トラック上の他のキーを押し出す(または引き寄せる)場合は[リプル]がオンであることを確認し、トラック上の他のキーの上に貼り付ける場合は[リプル]アイコンがオフであることを確認します。

    [リプル]アイコンがオンの状態で領域を切り取ると、その領域以降のキーは左(時系列で逆方向)に引き寄せられ、空いた領域を埋めます。

  2. コピーまたは切り取るフレーム領域を 1 つまたは複数選択します(その領域内のキーの有無は関係ありません)。

  3. 次のいずれかの方法で領域をクリップボードに切り取るか、コピーします。

    • [Ctrl]キーを押しながら中央クリックしてからドラッグして、キーの領域をコピーします。ドラッグしている間、貼り付けられる領域がセレクション ボックスで囲まれます。

      マウスボタンを離すと、その領域が新しい場所に貼り付けられます。

    • [Ctrl]+[C]キー([コピー](Copy))または[Ctrl]+[X]キー([切り取り](Cut))を押します。

    • ツールバー上の[コピー](Copy)または[切り取り](Cut)アイコンをクリックします。

         
    • 領域上で右クリックして[キーをコピー](Copy Keys)または[キーの切り取り](Cut Keys)を選択します。

    • [編集](Edit) [キーをコピー](Copy Keys)または[キーの切り取り](Cut Keys)を選択します。

  4. 次のセクション「キーを貼り付ける」に記載されている方法で、領域を貼り付けます。

キーを貼り付ける

キーを一度切り取るかコピーして貼り付けバッファに保存すると、さまざまな方法でそのキーを貼り付けることができます。

  • トラックの任意の場所をクリックすると、キーの貼り付け先となる挿入ポイントが作成されます。

  • キーを貼り付ける定義済み領域を作成できます。対象領域にフィットするように、キーがスケール アップまたはスケール ダウンされます。

    貼り付け先の領域で、キーをマージするか置換するかを選択できます。「貼り付け時にキーをマージまたは置き換える」を参照してください。

    また、リプルはキーの貼り付けの結果に影響を与えます。

  • [リプル]アイコンがオンの状態で挿入ポイントをクリックしてキーを貼り付けると、挿入された領域より右のフレームは、この挿入分だけ右に移動します(時系列で順方向にリプルされます)。

  • [リプル]をオフにすると、キーはその領域または挿入位置の後に貼り付けられます(既存のキーは上書きされるかマージされます)。

キーを貼り付けるには

  1. 次のいずれかを実行します。

    • 貼り付けるキーを挿入するトラック上で中央クリックします。次に複数のトラックにまたがる挿入ポイントを作成して、そこに貼り付けるには、目的の複数のトラックをマウスの中央ボタンで縦方向にドラッグします。領域は X 方向(水平方向)にロックされます。

    • 切り取ったキーまたはコピーしたキーを貼り付ける領域を作成します。

      キーを貼り付けると、貼り付け先の領域にフィットするよう、サイズが拡大または縮小されます。

      (左)キーの領域がクリップボードに保存されてコピーできます。

      (下)その領域のキーが、より大きい領域に貼り付けられます。

  2. 次に、以下のいずれかの方法を使用して貼り付け用のバッファから領域を貼り付けます。

    • [Ctrl]+[V]キーを押します。

    • ツールバー上の[貼り付け](Paste)アイコンをクリックします。

    • 領域を右クリックして、[キーの貼り付け](Paste Keys)を選択します。

    • ツールバーの[編集](Edit) [キーの貼り付け](Paste Keys)を選択します。

      領域は貼り付け用のバッファからコピーされ、再度トラックに挿入されます。貼り付けられた領域の最後に挿入ポイントが置かれます。これにより、領域を続けて貼り付ける操作が簡単に行えます。

    • 貼り付け用のバッファの内容を、他の領域に繰り返し貼り付けることができます。

貼り付け時にキーをマージまたは置き換える

[リプル]アイコンがオフの状態でキーを領域に貼り付ける場合は、貼り付け先の領域の既存のキーを切り取り(またはコピー)されたキーとマージするか、既存のキーを置き換えるかのどちらかを選択できます。

  1. 次のどちらかのコマンドを選択します。

    • [編集](Edit) [貼り付け時にキーをマージ](Merge Keys When Pasting)切り取り/コピーされたキーは、貼り付け先の領域で既存のキーとマージされます。

      A

      キーのコピー元の領域

      B

      キーの貼り付け先の領域

      C

      キーが貼り付けられ、マージされた後の領域

    • [編集](Edit) [貼り付け時にキーを置き換え](Replace Keys When Pasting): 貼り付け先の領域の既存のキーは、切り取り(またはコピー)されたキーを貼り付ける前に削除されます。

  2. キーの貼り付け先となる領域を選択します。

  3. 上述(「キーを貼り付ける」)の手順に従って、キーを貼り付けます。

オブジェクト間でアニメーションをコピーする

オブジェクト間で(または、同じオブジェクト上のパラメータ間でも)キーをコピーする場合、以下のいくつかのルールが適用されます。

  • あるオブジェクトのトラックから別のオブジェクトのトラックにキーをコピーできるのは、トラック レベルが同じ(スケーリング、回転、位置など)か上位レベルにあり、しかもアニメーション パラメータ(XYZ など)が同じ場合だけです。

    たとえば、あるオブジェクトの回転トラックすべて([rotx]、[roty]、[rotz])をコピーし、別のオブジェクトの回転トラックに貼り付けることはできますが、スケーリング トラックには貼り付けられません。または、あるオブジェクトの[roty]トラックをコピーして、別のオブジェクトの回転トラック([rotx]、[roty]、[rotz])に貼り付けることができます。

  • 下位レベルのトラックから上位レベルのトラックにキーをコピーすることはできます。たとえば、sclx パラメータから Scale グループのトラックにキーをコピーできます。この制限は同じオブジェクトまたは他のオブジェクト上のトラックへの貼り付けの両方に適用されます。

  • 最下位レベルのトラック(XYZなど)では、あるオブジェクトのパラメータタイプから別のタイプにキーをコピーできます。たとえば、あるオブジェクトの[roty]トラックから別のオブジェクトの[sclx]トラックにキーをコピーできます。

  • ローカル変換トラックとグローバル変換トラックの間でキーをコピーすることもできます。たとえば、[global.pos]トラック(X、Y、Z)上のチェイン エフェクタのキーをコピーし、ヌルの[local.pos]トラック(X、Y、Z)上に貼り付けることができます。

また、DopeSheet を使用すると、あるオブジェクトから別のオブジェクトにすべてのアニメーションを簡単にコピーできます。このためには、オブジェクトの簡易トラックを使用する方法と、Animation Explorer でオブジェクトの名前を使用する方法の 2 つがあります。

オブジェクト間ですべてのアニメーションをコピーするには、次のいずれかの方法を使用します。

  1. アニメーションを共有するソース オブジェクトとターゲット オブジェクトを複数選択します。

  2. DopeSheet で、オブジェクトのすべてのキーが含まれるように、ソース オブジェクトの簡易トラックに領域を作成します。

  3. 領域を切り取るまたはコピーする」に記載されている方法で、領域を作成するか、コピーします。

  4. ターゲット オブジェクトの簡易トラックに領域を作成し、「キーを貼り付ける」に記載されている方法でキーを貼り付けます。

または

  1. DopeSheet の Animation Explorer でソース オブジェクトを右クリックし、[すべてのアニメーションをコピー](Copy All Animation)を選択します。

  2. Animation Explorer でターゲット オブジェクトを右クリックし、[すべてのアニメーションを貼り付け](Paste All Animation)を選択します。

階層間およびモデル間でアニメーションをコピーする

あるモデルから別のモデルへ、またはあるオブジェクトの階層から同じモデル内の別の階層へ、アニメーションをコピー(または切り取り)して貼り付けることができます。階層またはモデル内のオブジェクトのパラメータは、同じパラメータ名(またはそのパラメータのサブセットかスーパーセット)でなければなりません。

この操作は、モデル間でアクションをコピーする操作に似ています(「モデル間でアクション ソースをコピーする」を参照)。たとえば、[Fred]モデルと[Bob]モデルに同じパラメータ名がついていれば、[Bob]モデルから[Fred]モデルへ歩行サイクルのアニメーションを貼り付けられます。

サブモデルがある場合、そのアニメーションはコピーも貼り付けもされません。

オブジェクト間でコピーするときと同じ方法で、モデル間でアニメーションをコピーできます。上述(「オブジェクト間でアニメーションをコピーする」)の方法を参照してください。必ず、最初にモデル ノードまたは親オブジェクトをブランチ選択し、次にアニメーションをコピーするようにしてください。