このセクションでは、mental ray レンダリングの IPR (Interactive Photorealistic Rendering)で作業します。
IPR でのレンダリングが優れているのは、イメージをレンダーしたあと、そのシーンのシェーディングとライティングのアトリビュートを調整し、レンダーしたイメージの一部または全部をすばやく更新して、変更結果を見直せることです。IPR は、特定のアトリビュートを微調整する必要があって繰り返し作業するような場合に便利です。イメージの更新は必ずしも即座にできるわけではありませんが、画質は保証されます。
長方形の灰色の枠は、レンダーされる領域を示します。この領域によって最終的なイメージ領域が定義され、ユーザは最終的なイメージに何が表示され、何が表示されないかを判別することができます (長方形の左右の境界がウィンドウの端の位置に合わされる場合もあります)。
レンダー ビュー(Render View)が次のように表示されます。
IPR レンダー ビュー(IPR Render View)ウィンドウの下部には、「領域を選択してチューニングを開始します(Select a region to begin tuning) 」というメッセージが表示されます。次の手順では、IPR を使用してレンダーを行う、イメージの二次領域を作成します。
IPR を使用する場合、シェーディング、テクスチャ、またはライティングのアトリビュートを変更すると、この選択した領域が更新されます。選択領域を狭くすればそれだけ更新がすばやく行われます。イメージ全体にわたる領域を選択すると、それらの領域の更新を確認することができます。
カラーを変更すると、レンダー ビューの選択した範囲内の領域が即座に更新され、壁は緑色になります。
カラー チューザ(Color Chooser)ウィンドウのカラー ホイール内でマウスをドラッグすると、選択した領域が即座に更新されます。
(このレッスンの目的は、完璧な結果を得ることではなく、レンダリングのプロセスを学ぶことであるため、その他のアトリビュートの変更は行いません)。
ここまでで、IPR を使用してシェーダに対して行った変更内容を確認しました。既定のライティングを使用せずにシーンにライトを追加する場合、ライティングの調整にも IPR を使用できます。