クリースとスパイクを作成する

 
 
 

サブディビジョンの処理中に元の頂点の位置が平均化されるため、サブディビジョン サーフェイスは一般的にスムーズな結果を作り出します。しかし、サブディビジョン サーフェイスで鋭いスパイクや限界を作成することもできます。

サブディビジョン サーフェイスでクリースおよびスパイクを作成する場合には、ハル上のいくつかのポイントまたはエッジを選択してから[修正](Modify) [コンポーネント](Component) [マーク ハード エッジ/頂点](Mark Hard Edge/Vertex)を選択して[ハード]を選択するか、または[修正](Modify) [コンポーネント](Component) [エッジ/頂点クリース値の設定](Set Edge/Vertex Crease Value)を選択してクリースの強度を設定します。必要ならクリース値をペイントすることもできます。

[選択]パネルの[フィルタ]メニュー ボタンから使用可能な[クリース エッジ](Crease Edge)または[クリース ポイント](Crease Point)選択フィルタを使用して、ハード エッジおよびクリース エッジを選択することができます。

クリースの種類

クリース値をポイントに適用するかエッジに適用するかによって別の種類のクリースを作成することができます。

クリース値をポイントに適用する

ポイントを用いるとサブディビジョン サーフェイス上にスパイクが作成されます。

     

クリースなし

中間値でのクリース

完全なクリース

クリース値をエッジに適用する

エッジを用いると多様なクリースを作成することができます。

   

1 つのエッジの完全なクリース

周囲 4 つのエッジすべての完全なクリース

   

頂点によって共有されるすべてのエッジの中間値でのクリース

頂点によって共有されるすべてのエッジの完全なクリース

   

ポリゴンによって共有されるすべてのエッジの中間値でのクリース

ポリゴンによって共有されるすべてのエッジの完全なクリース

   

可変のクリース値: 上面の 2 つのエッジの小さいクリース値(A)と底面のエッジの大きいクリース値(B)

 

ハード エッジとハード ポイントをマーキングする

エッジまたはポイントをハードとしてマークするときには、そのエッジまたはポイントのクリース値をフルに設定します。中間段階の値はありません。

ハード エッジとハード ポイントのマーキングを行うには

  1. サブディビジョン サーフェイスのコントロール ハル上でいくつかのポイントまたはエッジを選択します。

  2. [修正](Modify) [コンポーネント](Component) [マークハードエッジ/頂点](Mark Hard Edge/Vertex)を選択します。選択したコンポーネントのほうにサブディビジョン サーフェイスが引っ張られ[Mark Hard Edge/Vertex]プロパティ エディタが開きます。

    注:エフェクトを一時的にミュートするときには[ハード](Hard)オプションをオフにします。

エッジまたはポイントへのクリース値を設定する

エッジまたはポイントにクリース値を設定するとき、その数値を指定することができます。クリース値の有効範囲は 0(ゼロ)からサブディビジョン レベルまでです。

エッジまたはポイントへのクリース値を設定するには

  1. サブディビジョン サーフェイスのコントロール ハル上でいくつかのポイントまたはエッジを選択します。

  2. [修正](Modify) [コンポーネント](Component) [エッジ/頂点クリース値の設定](Set Edge/Vertex Crease Value)を選択します。[Set Edge Crease Value]プロパティ エディタが開きます。

  3. [値の限界](Crease Value)を調整して、選択したコンポーネントの方向にサブディビジョン サーフェイスを引っ張ります。サーフェイスのサブディビジョン レベルより大きい値を指定しても効果はありません。

クリース値をペイントする

クリース値は、任意の種類のパラメータ マップに接続できます。特に、以下で説明するように、ウェイト マップをペイントすることによりクリース値を調整できます。マップ可能なパラメータについては、「パラメータ マップ」を参照してください。

ポイントにクリース値をペイントする場合には

  1. ポリゴン メッシュを選択します。

  2. 必要ならば、いくつかのポイントまたはポイントのクラスタを選択します。

  3. [取得](Get) [プロパティ](Property) [ウェイト マップ](Weight Map)を選択します。

    • クラスタを選択した場合にはウェイト マップが作成され、クラスタに適用されます。

    • ポイントを選択した場合には、クラスタが自動的に作成されてウェイト マップがそのクラスタに適用されます。

    • オブジェクトを選択した場合には、すべてのポイントを含むクラスタが自動的に作成されて、ウェイト マップがそのクラスタに適用されます。

    [Weight Map]プロパティ エディタが開きます。ここでは値を既定のままにしておきます。

  4. ポリゴン メッシュを再度選択し、クリース値を適用するエッジまたはポイントを選択します。

  5. [修正](Modify) [コンポーネント](Component) [エッジ/頂点クリース値の設定](Set Edge/Vertex Crease Value)を選択します。[Set Edge Crease Value]プロパティ エディタが開きます。

  6. [値の限界](Crease Value)スライダの右側にある接続アイコンを右クリックし、[接続](Connect)を選択します。該当するクラスタのノードを展開し、手順 3 で作成したウェイト マップをピックアップします。

  7. プロパティ エディタに[ウェイト マップ]ページと[ウェイト マップ ジェネレータ]ページが追加されます。希望する値に設定します。

    • [値の限界](Crease Value)は、ウェイト マップの値と掛け合わされて特定のポイントのクリース値となります。[値の限界]を作用させるには正の値を指定する必要があります。

    • ウェイト マップからの値は[ウェイト マップ ジェネレータ]ページで設定した[最小](Minimum)から[最大](Maximum)までの範囲となります。

    • [基準重量](Base Weight)は、ウェイト マップ内の各ポイントの、ペイントされていない状態の既定のウェイトです。これは、[最小]値と[最大]値の比率で表されます。

    • サブディビジョン レベルを超える値は無視されます。

  8. [エッジ クリース値の設定]ページ上の[ウェイト マップ使用](Use Weight Map)がオンであることを確認します。

  9. [W]キーを押して[ペイント]ツールを起動した後、3D ウィンドウでクリック アンド ドラッグによってペイント操作を行います。通常の(加算)ペイント モードの操作は次のとおりです。

    • ウェイトを大きくするには、マウスの左ボタンをクリックします。

    • ウェイトを小さくするには、マウスの右ボタンを使用するか、[Shift]キーを押しながらマウスの左ボタンを押します。

    • ウェイト値をスムーズにするには、[Alt]キーを押しながらマウスの左ボタンを押します。

    • ブラシの半径を変更するには、[R]キーを押しながらマウスの左ボタンでドラッグします。

    • 不透明度を変更するには、[E]キーを押しながらマウスの左ボタンでドラッグします。不透明度は、ブラシ スタンプごとに増減するウェイト量でコントロールします。

    • ブラシの他のプロパティを変更するには、[取得](Get) [プロパティ](Property) [マップペイントツール]>[ブラシプロパティ](Brush Properties)を選択するか、または[Ctrl]+[W]キーを押して[ブラシプロパティ]プロパティ エディタを表示させます。

    ペイントの詳細については、「ブラシベース ツールを使用する」を参照してください。