BSP2によるレイトレーシングの高速化

 
 
 

Softimage のデフォルト レンダラである mental ray では、強力なレンダリング アクセラレーション技術を活用しています。たとえば、主要な表示サーフェイスの決定を高速化するスキャンライン レンダリング アルゴリズムや、レイ トレーシング エフェクトのレンダリングを効率化する BSP (Binary Space Partitioning)アルゴリズムなどがあります。

BSP2 アクセラレーション技術は、mental ray で使用されている次世代の BSP アルゴリズムです。主として、大きい BSP ツリーのあるシーンのレンダリングを効率化することを目的として開発されたもので、スタンドイン(mental ray の「アセンブリ」とも呼ばれる)のあるシーンをレンダリングする場合に必要です。 アセンブリのあるシーンの場合は、それぞれに独立したツリーが作成されます。これにより、アセンブリがメモリからアンロードされた場合は、BSP ツリーに関連付けられたストラクチャのすべてを完全に削除できます。

BSP2 で注目すべき点は、自動設定により、アルゴリズム自体がシーンの最適な最大深度と最大リーフ サイズの設定を判断するということです。従来の BSP アクセラレーションとは異なり、BSP2 アクセラレーションには制御するオプションがなく、パフォーマンスの向上や、メモリ使用量の改善のためにメモリを手動で調整する必要がありません。

注:Softimage バージョン 7.0 以前に作成したシーンをロードする場合、BSPMaxDepth や BSPMaxLeafSize など従来の BSP 設定を含むシーン TOC ファイルに関連付けられているときは、コマンド ログに特定の BSP オプションが無効になることを示す警告が書き込まれます。これらの BSP 設定は無視され、シーンは BSP2 アクセラレーション アルゴリズムを使用して自動的に最適化されます。