[Ultimapper]プロパティ エディタ

 
 
 

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同じキャラクタに対し、低解像度オブジェクトと高解像度ソース オブジェクト/グループの 2 バージョンを提供します。たとえば、Ultimapper ツールは法線、サーフェイス カラー、および高解像度ソース オブジェクト/グループの属性を、低解像度の対象オブジェクトに適用できるマップに焼き付けることができます。

高解像度のソースは単一オブジェクトまたはオブジェクトのグループのいずれかですが、低解像度オブジェクトは必ず単一オブジェクトになります。ただし、[Ultimapper]プロパティを適用できる低解像度オブジェクトの数に制限はありません。

このプロパティを初めて低解像度オブジェクトに適用する場合は、多くの操作が自動的に完了します。

操作手順の詳細については、「サーフェイス属性(Ultimapper)を転送する」(「テクスチャリング」)を参照してください。

適用するには: 低解像度のオブジェクトを選択して、いずれかのツールバーから[取得](Get) [プロパティ](Property) [Ultimapper]を選択します。

再表示するには: Explorer で低解像度オブジェクトを展開し、[Ultimapper]アイコンをクリックします。

一般

生成(Generate)

低解像度オブジェクト用のマップを生成します。

高解像度ソース

ソース(Source)

高解像度ソース オブジェクトまたはグループの名前を表示します。ユーザはこの名前をクリックして高解像度ソースを選択します。このパラメータは直接編集できます。

ピック(Pick)

ピック セッションを開始します。高解像度ソースとして使用するオブジェクトまたはグループをクリックしたら、右クリックしてピック セッションを終了します。これにより選択したオブジェクトが高解像度ソースとして設定されます。

マップ

パス(Path)

このタブでアクティブにしたすべてのマップの出力パスを指定します。テキスト ボックスにパスを入力するか、詳細ボタン(...)をクリックしてパスをブラウズします。

プリフィックス(Prefix)

生成される各マップのファイル名に追加するプリフィックスを指定します(存在する場合)。

タイプ(Type)

生成したすべてのマップに対してファイル フォーマットを指定します。有効なファイル フォーマットは次のとおりです。

  • PNG

  • Targa

  • Windows ビットマップ

  • SOFTIMAGE: ピクチャ ファイル(.pic)

  • JPEG

  • TIFF 8 ビット

  • TIFF 16 ビット

  • TIFF 浮動小数

  • OpenEXR ハーフ浮動小数

  • OpenEXR 浮動小数

  • mental ray カラー 8 ビット

  • mental ray カラー 16 ビット

  • mental ray カラー浮動小数

  • DDS 8 ビット(非圧縮): A8R8G8B8 符号なし、32 ビット/ピクセル

  • DDS ハーフ浮動小数(非圧縮): A16B16G16R16F、64 ビット/ピクセル

  • DDS 浮動小数(非圧縮): A32B32G32R32F、128 ビット/ピクセル

使用可能なマップ(Available Maps)

利用可能なすべてのマップが表示されます。各マップにはそのマップを生成するかどうかを切り替えるチェックボックスがあり、テキスト ボックスにはマップのファイル名を入力できます。

以下のマップのいずれかを組み合わせて使用します。

[タンジェント空間での法線/モデル空間での法線](Normal in Tangent Space/Normal in Model Space): 法線マップは、オブジェクトのサーフェイス法線の方向を色で表します。各カラー コンポーネントは軸で表されます。Ultimapper ツールは、頂点カラー プロパティが保存されているタンジェント マップとともに法線マップを使用し、低解像度オブジェクト上でのレベルの高いサーフェイス ディテールをシミュレートします。

タンジェント空間、オブジェクト空間、またはその両方で計算される法線マップを生成します。

[タンジェント空間でのベント法線](Bent Normal in Tangent Space): これは、アンビエント オクルージョンを計算する場合の、遮られていないサンプル レイ キャストの平均的な方向です。タンジェント空間に保存されます。

[アルベド](Albedo): アルベド マップは、イルミネーションを考慮せずに、オブジェクトのサーフェイス カラーを表すイメージです。

[深度](Depth): 深度マップ(高さマップ)は、オブジェクト サーフェイス上の各ポイントの高さをグレースケールで表したものです。Ultimapper ツールは、高さマップを使用して、「パララックス マッピング」と呼ばれるよりリアルなバンプマッピング エフェクトを作成します。パララックス マッピングでは、カメラの視点に基づいてオブジェクトのサーフェイス上にユーザが知覚できる正確なディスプレイスメントをシミュレートします。

[アンビエントオクルージョン](Ambient Occlusion): アンビエント オクルージョン マップは、Ambient Occlusion(アンビエント オクルージョン) シェーダを使用し、任意のポイントで、オブジェクトが他のオブジェクトまたは環境で遮られている範囲のカラー表現を作成します。オブジェクトを遮る量が多いほど、アンビエント イルミネーション コンポーネントの効果が大きくなります。

[Ultimapper]プロパティを設定すると、[アドバンス]タブのオプションを使用してアンビエント オクルージョン シェーダ パラメータのサブセットを調整し、最終的な出力マップをコントロールできます。

[マテリアルタグ](Material Tags): マテリアル タグ マップは、Ultimapper ツールで使用される高解像度ソース オブジェクトに異なるマテリアルが適用されている場所を、単純にカラーで表現したマップです。このタイプのマップは、テクスチャリング用に直接使用されることはありませんが、テクスチャ マップの編集にはかなり有効です。たとえば、2D イメージ編集プログラムでは、このマップを選択ガイドとしてレイヤで使用できます。これにより、単一マテリアルの適用範囲を選択し、異なるレイヤの領域を編集します。

オプション

解像度(Resolution)

生成されたすべてのマップの解像度を指定します。リストから解像度を選択します。

品質(Quality)

出力マップに必要な品質を指定します。品質を高くするほど計算が遅くなりますが、品質は良くなります。

はみ出し(Spilling)

カラーが満たされたテクセルを出力イメージ内の隣接する空のテクセルにブリーディングする深さを指定します。値が 0 の場合、ブリーディングは行われません。

サーフェイスまでの距離(Distance to Surface)

低解像度モデルのサーフェイスからどの程度離れた場所でサンプリングするかを指定します。

値が小さすぎると高解像度ソースの詳細が損なわれます。値を大きすぎると歪みが発生します。

深度の範囲(Depth Range)

深度マップは高解像度オブジェクトから低解像度オブジェクトまでの距離に基づいて計算されます。[深度の範囲]は、距離値を正規化して、距離値が深度情報の大部分をマップに格納できる範囲に当てはまるようにします。

算出(Compute)

適切な[サーフェイスまでの距離](Distance to Surface)[深度の範囲](Depth Range)を自動的に計算します。

アドバンス

生成(Generate)

低解像度オブジェクト用のマップを生成します。

設定

UV/タンジェント(Uvs/Tangents)

低解像度オブジェクトのテクスチャ プロジェクション(UV)および CAV プロパティ(タンジェントを保持)が自動的に設定されます。

オブジェクトに複数の UV セットまたは CAV プロパティがある場合は、適切な[ピック]ボタンをクリックしてピック セッションを開始し、各 UV セットまたは CAV プロパティを選択した後、右クリックしてピック セッションを終了できます。これによりツールが更新されます。

オブジェクトの階層を展開してそのテクスチャ プロジェクションおよび CAV プロパティにアクセスする必要があるため、ピック セッションを開始する前に Explorer を開いておく必要があります。

タンジェントオペレータを維持(Keep Tangent Operator)

他のマップを生成した後にタンジェント マップ(CAV プロパティで保持)をそのまま保持するかどうかを決定します。このオプションを無効にすると、タンジェント マップを編集できなくなります。

タンジェントのフリーズ(Freeze Tangents)

タンジェント マップをオブジェクトに焼き付けます。焼き付けたタンジェント マップは編集できないことに注意してください。

タンジェントの調整(Adjust Tangents)

タンジェント マップを調整することができます。「[Tangent Operator](TangentOp2)プロパティ エディタ」を参照してください。

アンビエント オクルージョン オプション

サンプル数(Number of Samples)

オクルージョンの決定に使用するサンプル レイの数を指定します。この値を大きくするほどスムーズになりますがレンダリングに時間がかかります。

0 または負の値を設定すると、mental ray によって[mental ray レンダー オプション]プロパティ エディタでグローバルなアンビエント オクルージョン > レイ設定が使用されます。

明色(Bright Color)

サンプル ポイントが完全にさえぎられない場合、このカラーはアンビエント ライト/反射のスケーリングに使用されます。サンプリング ポイントが部分的にさえぎられる場合は、このカラーが暗色とミックスされます。

通常、このカラーは白ですが、スライダで任意の色に変更できます。また、テクスチャでカラーを調整することもできます。

暗色(Dark Color)

サンプル ポイントが完全にさえぎられる場合、このカラーはアンビエント ライト/反射のスケーリングに使用されます。サンプリング ポイントが部分的にさえぎられる場合は、このカラーが明色とミックスされます。

通常、このカラーは黒ですが、スライダで任意の色に変更できます。また、テクスチャでカラーを調整することもできます。

スプレッド(Spread)

サンプル レイを放出する円錐の角度を定義します。0 の値はサーフェイス法線の方向のみをサンプリングし、1.0 の値はサンプル ポイントの上にある半球全体をサンプリングします。

最大距離(Maximum Distance)

指定のポイントから放出するサンプル レイの最大数を指定します。

  • 0 に設定するとシーン全体がサンプリングされます。つまり、シーンの境界に達するまでレイがトレースされます。

  • 0 以外の値に設定すると、サンプル レイは指定の距離だけトレースされます。その範囲の外側にあるオブジェクトは、サンプル オブジェクトによってさえぎられることはありません。その範囲内にあるオブジェクトは、サンプル オブジェクトに近いほどさえぎられます。

通常は最大距離を 0 以外の値に指定します。一般的に、距離オブジェクトが最終的な結果に及ぼす影響は少なくなります。同じサイズの近いオブジェクトよりもサンプリング半球のごく狭い領域しか占有しないためです。全体的なオクルージョンがわずかに減少しますが、これによってレンダリング時間は十分に短縮されます。

反射(Reflective)

有効にすると、シェーダがアンビエント オクルージョンではなく反射オクルージョンを実行します。サーフェイスの法線を中心とする円錐状のサンプリング パターンが、反射方向を中心として分散するパターンに変更されます。

反射オクルージョンを使用すると、周囲の環境マップからカラーとディテールが組み込まれ、反射マップのリアルさが強調されます。

出力モード(Output Mode)

シェーダには出力カラーをコントロールする 5 つのモードがあります。

  • [シェーディング法線を使ってのオクルージョン](Occlusion Using Shading Normal): 標準的なアンビエント オクルージョン エフェクトが生成されます。明色と暗色を使用してアンビエント ライティング/反射がスケーリングされ、それに伴ってオクルージョンの量が決まります。

    このモードでは、シェーディング法線方向にサンプリングが実行されます。

  • [ベント法線を使ってのオクルージョン](Occlusion Using Bent Normals): 標準的なアンビエント オクルージョン エフェクトが生成されます。明色と暗色を使用してアンビエント ライティング/反射がスケーリングされ、それに伴っててオクルージョンの量が決まります。

    このモードでは、より[明色](Bright color)寄りに偏った方向にサンプリングされます。

  • [サンプルされた環境](Sampled Environment): 通常のオクルージョンに似ていますが、環境サンプリングも実行します。このため、シーンが環境マップを使用する場合、マップ カラーを明色と乗算してさえぎられない領域のカラー値を生成します。

  • [ベント法線を戻す(ワールド空間)](Return Bent Normals (World Space)): ワールド空間で遮られないサンプル レイの平均に基づいたカラー値を返します。赤、緑、青の各コンポーネントがそれぞれ X、Y、Z に対応します。

  • [ベント法線を戻す(オブジェクト空間)](Return Bent Normals (Object Space)): オブジェクト空間で遮られないサンプル レイの平均に基づいたカラー値を返します。赤、緑、青の各コンポーネントがそれぞれ X、Y、Z に対応します。

アルファ内オクルージョン(Occlusion in Alpha)

有効にすると、[出力モード]の指定とは無関係にスカラ オクルージョン値がアルファ チャンネルに保存されます。

通常、指定のポイントに対して戻されるカラーは[明色](Bright color)[暗色](Dark color)のブレンド カラーになります(アルファ チャンネルを含む)。ブレンドの割合はサーフェイス上のポイントがどの程度さえぎられるのかによって決まります。

このパラメータをオンにすると、アルファ チャンネルについては明色と暗色がブレンドされません。代わりに、アルファ チャンネルは実際のオクルージョン量を保持します。

アルファ チャンネルを 1 にすると、オクルージョンとは無関係に[明色](Bright color)アルファ値および[暗色](Dark color)アルファ値が 1 に設定され、ブレンド結果も常に 1 になります。

シェーダ ツリーのプレビュー

生成(Generate)

低解像度オブジェクト用のマップを生成します。

表示/非表示

低解像度ターゲット(Low res target)

低解像度モデルの表示/非表示を切り替えます。視覚化するときに便利です。

高解像度ソース(High res source)

高解像度ソースの表示/非表示を切り替えます。視覚化するときに便利です。

プレビューの生成

プレビュー オプションにより、OpenGL の DirectX を使用して、生成された法線およびサーフェイス マップの結果をリアル タイムにプレビューできます。または、mental ray レンダラを使用したオフライン表示も可能です。

ディスプレイ(Display)

プレビュー作成の対象となるレンダラを指定します。

プレビュー作成(Create Preview)

[一般]タブに指定されたマップを作成、表示します。すべてのアクティブ マップを使用する Render Tree を介してマップを表示します。Render Tree は、[表示](Display)で選択したレンダラに合うシェーダを使用します。