[リジット ボディ プロパティ]プロパティ エディタ

 
 
 

ダイナミック シミュレーションの際のリジッド ボディの動作と、その衝突の際の反応を決定します。

適用するには: オブジェクトを選択して、[Simulate]ツールバーから[作成](Create) [リジッドボディ](Rigid Body) [アクティブリジッドボディ](Active)または[パッシブリジッドボディ](Passive Rigid Body)を選択します。

再表示するには: リジッドボディを選択して、[Simulate]ツールバーから[修正](Modify) [リジッドボディ](Rigid Body) [リジッドボディの編集](Edit Rigid Body)を選択します。Explorer で、リジッド ボディの[リジット ボディ プロパティ]アイコンをクリックしても表示できます。

ミュート(Mute)

シミュレーションを計算する際のリジッド ボディの使用のオン/オフを切り替えます。

パッシブ(Passive)

リジッド ボディの状態をアクティブまたはパッシブに切り替えます。

このオプションを選択した場合、リジッド ボディはパッシブ状態になり、フォースの影響を受けたり衝突の結果として動くことはありません。ただし、パッシブ状態のリジッド ボディは、衝突やリジッド ボディのコンストレイントにおけるステーショナリ オブジェクトとして使用できます。

このオプションを選択しない場合、リジッド ボディはアクティブ状態になります。アクティブ状態のリジッド ボディは、フォースの影響を受けたり、他のリジッド ボディと衝突すると動きます。

詳細については、「アクティブ リジッド ボディとパッシブ リジッド ボディ」(「 シミュレーションとエフェクト」)を参照してください。

衝突

Collide with

衝突の際のリジッド ボディの使用を設定します。

  • [すべて](Everything): 衝突レイヤの数とは無関係に、そのリジッド ボディが現在の環境内のすべてのリジッド ボディと衝突するようにします。

  • [なし](Nothing): リジッド ボディが衝突しないようにします。

  • [レイヤ](Layer): リジッド ボディは衝突[レイヤ](Layer)番号が一致する他のリジッド ボディとのみ衝突します。

レイヤ(Layer)

[Collide with] [Layer]オプションを選択すると、リジッド ボディを配置したいレイヤの番号を入力することができます。既定では、すべてのリジッド ボディにレイヤ番号 0 が割り当てられます。この番号はすべてのレイヤが互いに衝突できることを意味します。

詳細については、「衝突レイヤの設定」(「 シミュレーションとエフェクト」)を参照してください。

衝突タイプ(Collision Type)

リジッド ボディの衝突に使用されるジオメトリのタイプです。

  • シェイプの精度が問題にならない場合、またはシェイプのジオメトリがリジッド ボディのシェイプに十分近い場合は、[バウンディング](Bounding)シェイプ([ボックス](Box)[球](Sphere)[カプセル](Capsule))で衝突をすばやく解決できます。

  • [凸面ハル](Convex Hull)は、PhysX ダイナミクス エンジンのみに使用できます。凸面ハルはオブジェクトの実際のシェイプをすばやく概算し、オブジェクトの周囲を包むボックスのような結果を生成します。リジッド ボディの凹凸や穴は計算されませんが、それを除けば元のリジッド ボディと同じ形になります。

  • [実際の形状](Actual Shape)は正確な衝突が可能になりますが、バウンディング シェイプや凸面ハルよりも計算が長くなります。しかし、リジッド ボディの形状の不規則さ、穴、凹凸、尖った部分などを衝突時に考慮する場合は、実際のシェイプし使用しなければなりません。

ダイナミクス エンジンとして PhysX を使用した[実際の形状]を選択すると、衝突データが作成され、衝突対象の各リジッド ボディのジオメトリが計算されます。この衝突データはリジッド ボディの実際のシェイプ衝突ボリュームに基づいて作成されます。

これらの衝突タイプの詳細については、「衝突ジオメトリ タイプの選択」(「 シミュレーションとエフェクト」)を参照してください。

ディテール(Detail)

[衝突タイプ]が[実際の形状](Actual Shape)に設定され、PhysX が現在のダイナミクス エンジンに設定されている場合にのみ有効になります。

このパラメータにより、衝突データがリジッド ボディのシェイプをどの程度正確に追跡するのかを指定できます。解像度は[低]、[中]、[高]、[最高]から選択できます。

詳細については、「実際の形状 - PhysX」(「 シミュレーションとエフェクト」)を参照してください。

サブディビジョン レベル(Subdivision Level)

[衝突タイプ]が[実際の形状](Actual Shape)に設定されている場合にのみ適用されます。

このパラメータは、衝突ジオメトリに使用されるサーフェイスを定義します。値が大きいほど衝突面がスムーズになり、衝突も正確になります。

詳細については、「実際の形状 - PhysX」(「 シミュレーションとエフェクト」)を参照してください。

オブジェクトの変形アニメーションに対応(Animatable Deformation)

アニメートされたシェイプ(シェイプ アニメーション、エンベロープ、ラティスなど)が適用されたリジッド ボディ オブジェクトのジオメトリの変更に基づいて、衝突を検出します。

このオプションは大量のメモリを消費するため、必要な場合以外はオフにしてください。

サーフェイス プロパティ

各衝突オブジェクトの摩擦と弾性は、他の衝突オブジェクトの該当パラメータセットの値に乗算されます。つまり、衝突の結果は、衝突しているすべてのリジッド ボディの弾性と摩擦によって変わります。

この関係を単純化するには、衝突オブジェクトの値を 1 度に 1 つずつ設定し、その結果をテストします。

弾性(Elasticity)

反発係数ともいいます。リジッド ボディに保持され、リジッド ボディ自体を逆方向に動かす(跳ね返させる)エネルギーの量を決定します。

値が 0 の場合は、保持されるエネルギーがまったくないため、衝突してもリジッド ボディは跳ね返りません。値が 1 の場合は、リジッド ボディのエネルギーがまったく失われずに残るため、衝突したとき、リジッド ボディは衝突前と同じ速度で逆方向に跳ね返ります。

ただし、数値上の誤差が原因で、値が 0 でもリジッド ボディが跳ね返ったり、値が 1 でも運動エネルギーが失われたりする可能性があります。

スライダの範囲よりも大きな値を入力できますが、負の値は入力できません。たとえば、飛び跳ねる豆粒や、バウンドするボールなどを作成するときは、1 より大きい値に設定することもできます。ただし、値が 1 より大きいと、リジッド ボディの保持するエネルギーが衝突のたびに大きくなるため、シミュレーションが安定しなくなる可能性があります。

静摩擦(Static Friction)

リジッド ボディが別のリジッド ボディと接触したときに、止まった状態から動き出そうとするリジッド ボディにはたらく抗力を指します。オブジェクトが動き始めてからの静摩擦の影響は非常にわずかになるか、まったくなくなります。一般的に、静摩擦は動摩擦より大きくなります。

値の範囲は 0 ~ 1 で、0 は摩擦がなく(自由に動き)、1 は摩擦が最大(動きなし)になります。負の値や 1 を超える値は入力できません。

動摩擦(Dynamic Friction)

動摩擦は PhysX ダイナミクス エンジンのみに使用できます。

これは止まろうとするリジッド ボディ間にはたらく抗力です。動摩擦(または「キネティック」)は、ある動いているリジッド ボディが他のリジッド ボディのサーフェイスの動きにどの程度抵抗するかを決定します。)一般的に、この力はリジッド ボディに適用されているすべての力に対して均等にはたきます。リジッド ボディに適用されている力に対する摩擦力の比率として考えることができます。

値の範囲は 0 ~ 1 で、0 は摩擦がなく(自由に動き)、1 は摩擦が最大(動きなし)になります。負の値や 1 を超える値は入力できません。

速度/加速度 制限

これらのパラメータは、リジッド ボディの最大速度および加速度にソフトな制限を加えます。衝突は短時間で発生するため、大きい正確な加速度を生じて、リジッド ボディ同士が衝突した際に不安定になります。これらのパラメータは、リジッド ボディ同士が衝突の際に空間内で「爆発する」ように見えるジオメトリの解釈上の問題を解決するのに役立ちます。通常は、これらの制限を設定する必要はありませんが、このようなタイプのシミュレーションの問題を解決するのに便利です。

詳細については、「リジッドボディの速度と加速度の制限の設定」(「 シミュレーションとエフェクト」)を参照してください。

速度制限有効(Velocity Limits Active)

速度の制限のオン/オフを切り替えます。

リニア速度制限(Linear Limit)

リジッド ボディのリニア速度に制限を設定します。値は Softimage 単位です。

角速度制限(Angular Limit)

リジッド ボディの角速度に制限を設定します。値はラジアン単位です。

加速度制限有効(Acceleration Limits Active)

加速度の制限をオンまたはオフに切り替えます。

リニア速度制限(Linear Limit)

リジッド ボディの直線加速度に制限を設定します。値は Softimage 単位です。

角速度制限(Angular Limit)

リジッド ボディの角加速度に制限を設定します。値はラジアン単位です。