シェーディング法線は、ポリゴンの各コーナーのサーフェイスに対して垂直なベクトルです。
Softimage のポリゴン メッシュには、自動法線またはユーザ法線を入れることができます。
自動法線は、メッシュのジオメトリに基づいて自動的に計算されます。「ポリゴン メッシュ上の自動法線を制御する」を参照してください。
ユーザ法線は、カスタムに定義されます。「ポリゴンメッシュでのユーザ法線の設定」を参照してください。
このセクションの他の部分では、一般的な法線について説明します。
法線の向きとは、オブジェクトの「フロント」のサーフェイスを指します。球などの閉じられたオブジェクトの場合、法線は外に存在します(カメラも外にあると想定)。グリッドなどの開かれたオブジェクトの場合、法線はカメラに向く面に存在します。
ポリゴンを手動で描画する場合、自動法線の向きは、頂点を作成したときの向きになります。
法線がカメラに向かないと、ポリゴンのシェーディングは正しく適用されません。法線がユーザの方向に向いていない場合、[Tools]>[Selection]の[裏向ポリゴンを含む](Include Backfacing Polygons)を有効にしない限り、レイキャスト選択ツールを使用して法線を選択することはできません(「[選択]プリファレンス」を参照)。
法線はオブジェクトのシェーディングをコントロールします。法線は、オブジェクトのサーフェイスの向きを示し、この向きによって、さまざまなエリアからカメラに達するイルミネーションの量が変わります。これにより、サーフェイス上の明るいエリアと暗いエリアに異なるシェーディングが表現されます。
現実の世界では、各位置で法線はオブジェクトのサーフェイスに対して垂直です。サーフェイスで反射するライトの角度は、その位置の法線によって異なります。
3D の世界では、滑らかなサーフェイスは平面ポリゴンで近似されます。法線はポリゴン メッシュのサーフェイス全体でポリゴンの角に保存され(黒)、その他の位置で補間されます(グレー)。これにより、滑らかな曲線を描くサーフェイスのシェーディングが作成されます。
ポリゴンの角にある法線が平均化されていないと、滑らかなエッジではなく「ハード」なエッジによりファセットされた外観の原因となる不連続性が生まれます。
シェーディング法線に発生するポリゴン間の不連続性は、レンダリング時のディスプレイスメントにも影響します。エッジ間に連続性がなく、不連続性が存在する場合は、エッジのいずれかの方向とは逆の方向にディスプレイスメントが発生します。その結果が「分解」ポリゴンです。
2 つの隣接するポリゴンの法線の向きが逆になっている場合は、ポリゴンの間にダブルエッジが描画され、メッシュの整合性が維持されます。3D ビューで[境界とハード エッジ](Boundaries and Hard Edges)が表示されている場合は、ダブルエッジは境界と見なされ、薄い青色で表示されます。
ただし、操作ミスによってこれが発生した場合は、「自動法線を反転する」で説明されているように選択されているポリゴンを反転させて修正することができます。