放射照度パーティクルの仕組み

 
 
 

放射照度パーティクルのアルゴリズムは、Importons を使用してグローバル イルミネーションの計算を行います。放射照度パーティクルはシーン内での設定が簡単で、既定の設定だけで、グローバル イルミネーション フォトン トレーシングとファイナル ギャザリングを組み合わせた既存のソリューションよりもずっと速い、理想的なイルミネーションの質を実現します。

放射照度パーティクルを使用したグローバル イルミネーションの計算は、レンダリング前の前処理で複数のステップで実行されます。

  1. Importons がカメラからシーンに取り込まれます。

  2. Importons が放射照度パーティクルとして複数のパスに集められます。

  3. 放射照度パーティクルは、パーティクルの位置に照射する直接および間接照明の量に関する情報を保持します。

  4. 放射照度パーティクルはパーティクルの位置で事前に計算された値から補間することもできるため、mental ray は個々のシェーディング ポイントにレイを放射して放射照度を推定する必要がありません。

  5. 前処理が完了すると、放射照度パーティクルはパーティクル マップ ファイルに保存されます。

  6. レンダリング中は、パーティクル マップに保存されたパーティクルを使用して、各シェーディング ポイントの間接照明(放射照度)を推定します。

放射照度パーティクルは、従来のグローバル イルミネーションの間接ライティング インタラクションの一部(すべてではありません)をシミュレートします。そのため、放射照度パーティクルを有効にすると、グローバル イルミネーション フォトント レーシングとファイナル ギャザリングは自動的にオフになります。この場合でも、コースティクスは放射照度パーティクルとともに使用でき、放射照度パーティクルがシミュレートできない間接ライティング エフェクトをキャプチャすることができます。