フェーズとは、さまざまなマテリアル プロパティを持つ物質の混合物を構成する単位です。Lagoa では、フェーズを使用することによって、同じポイント クラウドにさまざまなマテリアルを定義することができ、同じエレメントにさまざまな物質があるかのような錯覚を起こさせることができます。
たとえば、2 つのフェーズを使用してオイル マテリアルと水マテリアルの混合物を作成することができます。また、異なるマテリアルのある 2 つの状態を接続し、何らかのトリガーを使用して一方のフェーズから他方のフェーズに切り替えることによって、弾性オブジェクトを流体にすることができます。
また、移流エフェクトを作成するときにフェーズを使用することもできます。「Lagoa でジオメトリを移流する」を参照してください。
フェーズは、ポイント クラウドにのみ設定できます。Lagoa のポイント クラウドの ICE ツリーでは、各フェーズに、放出ノード、フェーズ ノード、マテリアル ノードからなる独自のセットアップが必要です。各フェーズは同じフェーズ ID で特定する必要があります。この ID は、放出ノードとフェーズ ノードで定義します。
フェーズを設定したら、各マテリアルがインタフェース圧力を使用して互いに作用する方法を定義できます。この圧力は、さまざまなマテリアルを持つパーティクル間のエッジであると考えることができます。圧力を変更することによって、あるマテリアルを持つパーティクルが、別のマテリアルを持つパーティクルの領域に移動します。
「Lagoa エフェクトをゼロから作成する」の説明に従って、ポイント クラウド用に、必要なノードを備えた Lagoa ICE ツリーを作成します。
フェーズごとに、Lagoa 放出ノード、Lagoa フェーズ ノード、および Lagoa マテリアル ノードを接続します。詳細を以下の図に示します。
フェーズごとに、Lagoa マテリアル プロパティを適切に設定します。たとえば、一方のマテリアルの密度をもう一方よりも高くします。
各マテリアルのプロパティ エディタの[内部インタフェース圧力](Internal Interface Pressure)オプションを設定し(「Lagoa メイン マテリアル」を参照)、2 つのマテリアルが相互に作用するときに互いに対して圧力をかける方法を定義します。
トリガーは、指定された値に達したときに特定のエフェクトを発生させるものです。たとえば、泡のパーティクルが特定のサイズに達すると、はじける場合などです。パーティクルの各状態の使い方を知っていれば、フェーズへのトリガーの使用が、状態の場合と同様の基本的なプロセスになります(「パーティクル状態設定の作成の概要」を参照)。
ある一定の条件に合致したときに、一方のフェーズからもう一方のフェースに切り替わるようにトリガーを設定できます。たとえば、パーティクルが衝突オブジェクトにぶつかったときに、ゼリー状態から液体に変化するようにすることができます。
条件を設定するノードでトリガーの値を定義してから、このノードを Lagoa フェーズ ノードの[Trigger]ポートに接続します。
トリガーとして使用されるノードの大部分は、[Particles]タブの[Conditionals(条件)]グループにあります。ただし、Lagoa フェーズノードの[Trigger]ポートに接続するため、ブール値出力のあるノードならどのノードでも使用できます。
Lagoa フェーズ ノードで、[次のフェーズ](Next Phase)の ID 値を指定します。これは、条件に一致したときにパーティクルが切り替わるフェーズです。
たとえば、フェーズ 0 の Lagoa フェーズ ノードでは、トリガーの値に達したときの「次のフェーズ」が「フェーズ 1」になるように指定します。
以下に、条件に一致したときにフェーズが切り替わるパーティクルの ICE ツリーの例を示します。