スタイリングは、ガイド ヘアを使用して行います。ガイド ヘアは、セグメント化されたスケルトン チェインと同じように扱えます。 具体的には、ガイド ヘアの先端をつかんで、IK(インバース キネマティクス)チェインのエンド エフェクタを扱う要領で直感的にヘアをスタイリングすることができます。
ガイド ヘアはカーブ(ジオメトリオブジェクト)です。他のジオメトリと同様に、ガイド ヘアに対しても多数の標準的なSoftimageの操作(変換、デフォームなど)を実行できます。ガイド ヘアはその長さに関わらず、15 のセグメントに分けて構成されます。ガイド ヘアを「カット」(「ヘアをカットする」を参照)しても、ヘアは実際にはスケーリングされるだけで、セグメントの数は変わりません。
各スタイリング ツールは、ヘア オブジェクトのスタックに追加されるオペレータで、Explorer に表示されます。この中には、[変換]パネル([MoveComponent]ノード)の[スケール]オペレータ、[回転]オペレータ、および[移動]オペレータが含まれています。スタイリング ツールを選択して使用すると、以前の結果の「上に」組み合わされます。
Softimage のその他のオペレータと同様に、ミュート、削除、および元に戻す操作のほか、ヘアのオペレータ スタックのフリーズを実行できます(「スタックのフリーズによる大胆なスタイリング」を参照)。実際に、より効果的に作業を行うために、スタイリング後にヘアのスタックをフリーズする必要性も生じます。
ダイナミクスにより、ヘア エミッタ オブジェクトおよび自然現象の動きをヘアに反映させることができます。また、希望の状態でヘアをフリーズすることで、ダイナミクスをスタイリング ツールとして使用することもできます。たとえば、ヘアにダイナミクスを適用し、風を適用し、風になびくスタイルでヘアをフリーズします。
ヘアにダイナミクスを適用した場合は、ダイナミクス オペレータをミュートしない限りヘアでスタイル オペレータを使用できなくなります。詳細については、「スタイリング用ダイナミクス オペレータをミュートする」を参照してください。
特定のスタイリング ペレータ([コーム]、[クランプ]、[パフ]、[回転]、[スケール])をアニメートした後は、ヘアにダイナミクスを使用できません。
ガイド ヘアは実際のジオメトリなので、ガイド ヘアでさまざまな標準[デフォーム]オペレータを使用し(すべて、特定の髪束、先端、または髪束上の特定ポイントを選択)、見栄えのよいヘア スタイルを作成できます。
ラティス、エンベロープ、クラスタ センターに基づくデフォーム、ランダマイズ、ボリュームに基づくデフォームにより、通常は好ましい結果がもたらされます。しかし、デフォーメーションをアニメートすると、ヘアのダイナミクスを使用できなくなります。
また、障害物の衝突を利用して障害物の周囲にヘアをかたどり、ヘアをスタイリングできます。詳細については、「ヘアの衝突の設定」を参照してください。