ヘアのコーミングと再コーミング

 
 
 

現実の世界と同じように仮想世界でもヘアをとかして(コーミング)身だしなみを整えることは大切です。ガイド ヘアを、エミッタ オブジェクトの法線または 3 軸に対してさまざまな方向に、またはビューポートのカメラから離れる方向に向かってコーミングすることができます。また、ヘアを再コーミングして、ガイド ヘアの現在の方向をほぼ保持したまま整髪することができます。

ヘアのコーミング

ガイド ヘアを、エミッタ オブジェクトの法線または 3 軸に対してさまざまな方向に、またはビューポートのカメラから離れる方向に向かってコーミングすることができます。

ヘアをコーミングするには

  1. ガイド ヘアごとに少なくとも 1 つのポイントを選択します。すべてのヘアをコーミングするにはヘア オブジェクトそのものを選択します。

  2. [Hair]ツールバーの[コーム](Comb)メニューから以下のコマンドのいずれかを選択します。

    • [法線に沿って](Along Normals): ヘアをエミッタオブジェクトの法線方向に立てます。ヘアを作成したときの初期状態になります。このコマンドは[Hair Puff operator]を使用します(「ヘアを膨らませる、伸ばす」を参照)。

    • [X, Y, Z 軸に沿って](Along X, Y, Z)または[ネガティブ X, Y, Z 軸に沿って](Negative X, Y, Z Axis): グローバル空間の X、Y、Z 軸の正方向または負方向にコーミングします。

      Y 軸の負方向にコーミングされたガイドヘア

    • [カメラビュー A,B,C,D から遠方](Away from Cameras): このコーミングパターンは4つのビューポート(左上隅にA、B、C、Dというラベルがあります)に基づきます。現在ビューポートに割り当てられているカメラから離れる方向にコーミングします。これを使用する基本的な方法は、カメラを周回させてからコーミングするというものです。たとえば、カメラをBビューポートで周回させ、[コーム](Comb) [カメラビューBから遠方](Away from Camera View B)を選択します。

         

      カメラと、ヘアがカメラから離れる方向にコーミングされたモデルのビュー

      モデルのヘアのコーミングの基準となるカメラからのビュー

  3. より正確にコーミングするため、[Hair Comb]プロパティ エディタには有用な 2 つのパラメータがあります。

    • [コーム総量](Comb Amount)ではコーミングする量を指定できます。1 は完全にコーミングされ、0 はコーミングなしで前の状態になります。[コーム総量]パラメータにより前の状態とコーミング後の状態のブレンドができます。

      [再コームの度合い]をアニメートすればヘアに動きを与えられますが、この場合はヘアでダイナミクスを使用することはできません。

    • [X、Y、Z](X, Y, Z) オプションを使用するとコーミング方向を定義するベクトルを選択できます。

コーミングのヒント

  • コーミング後、ヘアを持ち上げてヘアエミッタのサーフェイスから離すには、[パフ](Puff) [根元を立たせる](At Root)コマンドを使用します(「ヘアを膨らませる、伸ばす」を参照)。

  • ヘアを分けて「コーミング」するには、[補間](Interp) [分割](Split)コマンドを使用します(「ガイド ヘアのグループを操作する」を参照)。

  • 髪束を各軸方向に移動した場合も、ヘアはそれぞれの方向に「コーミング」されます(「変換で整えるヘアシェイプ」を参照)。

ヘアの再コーミング

ガイド ヘアを「再コーミング」することにより、ヘア スタイリングを調整できます。再コーミングを行うと各ヘアがエミッタのサーフェイスに沿ってコーミングされますが、ガイド ヘアは(根元から先端へのベクトルを使用して)すでに移動した近似方向を向いたまま保たれます。

たとえば、(ファーやもつれた短いヘアをスタイリングするときなど)すべてのガイド ヘアをさまざまな方向に向くように念入りにスタイリングし終えたら、ヘアを再コーミングすれば、エミッタに沿ってヘアを配置しながらもヘア スタイルの全般的な形を変えずに済みます。

   

ランダムな方向にディスプレイスされたガイド ヘア

再コーム後のガイド ヘア。各ガイド ヘアの方向は変わっていません。

ヘアを再コーミングするには

  1. ガイド ヘアごとに少なくとも 1 つのポイントを選択します。すべてのヘアをコーミングするにはヘア オブジェクトそのものを選択します。

  2. [Hair]ツールバーで[修正](Modify) [コーム](Comb) [再コーム](Recomb)コマンドを選択します。

    • このコマンドは[Hair Recomb Operator]に適用されますが、プロパティ エディタは開きません。

      このプロパティ エディタには[再コームの度合い](Comb Amount)パラメータがあります。このパラメータで、必要なコーミング量を指定できます。1 を指定すると完全にコーミングされ、0 を指定するとコーミングなしで前の状態になります。これにより前の状態とコーミング後の状態をブレンドできます。

      [再コームの度合い]をアニメートすればヘアに動きを与えられますが、この場合はヘアでダイナミクスを使用することはできません。