スカルプトセッションの間に加えた変更を維持したいときは、スカルプトを適用すれば、専用メッシュに加えた変更が顔のジオメトリに適用されます。スカルプトは、ポーズシェイプとして保存され、スカルプトヒストリを使用してミュート、適用、削除することができます。
スカルプトセッションは、ポーズシェイプに保存されるので、アニメーションコントロールが2つのスカルプトシェイプの間に位置している場合はその2つをブレンドすることができます。たとえば、頬の膨らみの部分を20%、あるポイントを40%でスカルプトした場合、アニメーションコントロールを30%で動かせば両方のポーズシェイプを半分ずつ使うことができます。
このようなブレンド処理では、イーズインカーブが考慮されます。たとえば、20%、30%、40%のデフォーメーションのイーズインの結果値をそれぞれ10%、20%、40%とした場合、ブレンド係数は1/2ではなく1/3になり、40%で作成されたシェイプの1/3と20%(イーズインの場合は10%)で作成されたシェイプの2/3がブレンドされます。
そのスカルプトに使用された最もパーセンテージの高い地点より上にアニメーションコントロールを動かした場合、スカルプトは、ブレンド処理を施さないそのままの状態で使用されます。デフォルトポーズのシェイプは、黙示的なゼロシェイプなので、スカルプトに使用された最もパーセンテージの低い地点より下にアニメーションコントロールを動かした場合、それに従ってゼロシェイプを使ったブレンド処理が行われます。
頬の膨らみ、腱、瞼のデフォーマには、方向が2つあります(デフォーメーションのパーセンテージに正の値と負の値があります)。0%の地点に黙示的なゼロシェイプがあるということは、どのスカルプトにも決まった方向がありことを意味します。たとえば、-25%、-5%、10%でスカルプトし、次に30%でスカルプトした場合、-25%と-5%、-5%と0%、0%と10%、10%と30%の間でブレンド処理が行われます。
[Sculpt(スカルプト)]パネルにあるいずれかのボタンを使って少なくとも1つのスカルプトポーズを作成したことを確認します。「スカルプトの概要」を参照してください。
[Tune(調整)]パネルの[顔](Face) [ツール](Tools)タブをクリックし、[スカルプトヒストリ](Sculpt History)を選択します。
パネルの[Options(オプション)]エリアでは、次のようなタスクが実行できます。
各スカルプトの[名前](Name)テキストボックスに内容のわかりやすい名前を入力します。
スカルプトのタイプとして、[スキン](Skin)、[瞼](Eyelid)、[膨らみ](Puffing)、[腱](Tendon)のいずれかが表示されています。この情報は表示されるだけで、変更できません。
[ポイントの選択](Select Pts)ボタンをクリックし、スカルプトで使用されているポイントを選択します。これは、スカルプトセッションの途中で行うこともできます。
[ポーズの適用](Apply Pose)ボタンをクリックし、顔にこのスカルプトのポーズを適用します。
既存のスカルプトと同じポーズで顔をスカルプトした場合、新しいスカルプトが作成されます。新しいスカルプトでは、既存のスカルプトと共通しているポイントにおいて既存のスカルプトがそのまま使用されます。
スカルプトを一時的に無効にするには、[ミュート](Mute)オプションを選択します。
新しく行ったスカルプトが古いスカルプトを完全にオーバーライドする場合(ポイントとポーズが一致する場合)は、古い方のスカルプトをミュートしても何も起こりません。
顔のジオメトリからそのスカルプトだけを削除する場合は、各スカルプトの[削除](Delete)ボタン、ヒストリ内にあるスカルプトをすべて削除する場合は[すべて削除](Delete All)ボタンをクリックします。