ICE を使用した Maya との相互運用性

 
 
 

[送信先](Send to)コマンドを使用すると、Maya® と Softimage との間でシーン エレメントを転送できます。たとえば、Maya でオブジェクトをアニメートした後に Softimage に送信し、ICE を使用してパーティクルまたはデフォーメーション エフェクトを作成してから、レンダリング用にデータを Maya に送り返すことができます。データは何度でも転送を繰り返し、結果を調整することができます。

ヒント:Maya でデータを開く前に Softimage を実行したことがないか、そのインタラクション モードを設定しない場合は、インタラクション モードがデフォルトで Maya に設定されます。それ以外の場合は、インタラクションプリファレンスの変更[データ交換]の説明に従って手動で変更できます。

Maya と Softimage 間のデータの転送

  1. 1 つのプログラムから他のプログラムに送信するオブジェクトを選択します。たとえば Maya で開始し、Softimage で ICE を使用してパーティクルまたはデフォーメーション エフェクトを作成する場合は、パーティクルを放出するオブジェクト、デフォームするオブジェクト、およびその他のオブジェクト(衝突オブジェクト、ゴール オブジェクト、沿って流れるようにするカーブなど)を選択します。

    アニメートされたデフォーメーション(たとえばエンベロープやスキン)がオブジェクトに存在する場合、Maya であればセットに、Softimage であればグループにこのデフォーメーションを追加し、オブジェクトとともにこのセットやグループを選択範囲に含める必要があります。

    Maya で選択範囲にユーザ作成のカメラを含めると、このカメラは自動的に Softimage で使用されます。

    ポイント クラウドを nParticle オブジェクトとして Softimage から Maya に送信することはできますが、nParticle オブジェクトを Maya から Softimage に送信することはできません。

  2. 次のいずれかを選択します。

    • [ファイル](File) [Softimage へ送信](Send to Softimage) [新規の Softimage シーンを送信](Send as New Softimage Scene)
    • [ファイル](File) [Maya へ送信](Send to Maya) [新規の Maya シーンとして送信](Send as new Maya scene)

    他のプログラムが実行されていない場合は起動されます。また、既に実行されている場合は Softimageにフォーカスが合わせられ、必要に応じて現在のシーンを保存するように要求されます。ウィンドウが自動的に前面に表示されない場合は、手動で切り替える必要があります。

  3. 1 つのプログラムでシーンを修正し、他のプログラムで更新します。たとえば、データを 2 番目のプログラムから最初のプログラムに送り返し、ICE パーティクル エフェクトの結果を Softimage から Maya に送信できます。さらに、衝突オブジェクトを追加または変更した場合など、最初のプログラムから 2 番目のプログラムにデータを再送信することもできます。

    これを実行するには、送信するオブジェクトを選択し、インタフェースの左下にある[更新](Update)ボタンをクリックするか、適切な[更新](Update)コマンド([ファイル](File) [送信先](Send to)メニュー)を選択します。既に他のシーンに存在するオブジェクトは更新されます。それ以外の場合は追加されます。アニメートされたデフォーメーションを転送するには、グループ、またはセットを必ず使用してください。

       

    追加オブジェクトを送信するだけの場合は、そのオブジェクトを選択し、[送信先](Send to)メニューから適切な[追加](Add to)コマンドを選択します。オブジェクトが既に他のプログラムに存在する場合は、追加コピーが作成されます。

    次の点に注意してください。

    • Softimage でデフォーメーションを適用、トポロジを修正、またはマテリアルを変更する場合には、オブジェクトは Maya では自動的に更新されません。これを回避するために、最初に Maya でオブジェクトを削除することができます。グループを使用してデフォーメーションを転送することもできますが、スタティック デフォーメーションでもファイル キャッシュを使用することに注意してください。
    • 特定のオブジェクトが必要でなくなった場合は、Maya と Softimage の両方のシーンから手動で削除できます。
    • 開始フレーム、終了フレーム、フレーム レートは、新しいシーンに初めてデータを送信したときに設定されます。これらを後で変更する場合は、両方のプログラムで手動で変更する必要があります。

  4. 希望どおりになるまで修正とデータのやり取りを続けます。Maya および Softimage の各シーンを異なる名前で保存し、手動でロードして更新することにより、さまざまな設定をテストしながら複数のバージョンを保持することができます。

Maya の ICE パーティクルエフェクトを使用する

パーティクル エフェクトは、nCache ファイルを使用して Softimage から Maya に転送されます。Mayaでは、nParticleオブジェクトが自動的に作成され、nCacheから読み取るように設定されます。

パーティクル エフェクトを Softimage から送信した後は、nParticle オブジェクトのアトリビュート エディタで、希望の[パーティクルのレンダー タイプ]を設定して希望のマテリアルを適用します。ハイパーシェードビューでは、[particleSamplerInfo]ノードを追加し、パーティクル属性を使用してシェーダ値を操作するために接続できます。設定は、Softimage からデータが再送信された後も保持されます。

多くの nParticle は、同じクラウド内での複数の[パーティクルのレンダータイプ]の使用をサポートしていません。ICE パーティクルクラウドで複数のシェイプが使用されている場合、最初のパーティクルのシェイプが、Mayaのすべてのパーティクルで使用されます。

インスタンス化されたシェイプとしてシーンオブジェクトを使用する場合は、Softimage からエフェクトを送り返した後で、ジオメトリを Maya でインスタンス化する必要があります。

追加の注意点とヒント

  • オブジェクトは FBX フォーマットを使用して送信されます。グループまたはセットのアニメートされたデフォーメーションは、ジオメトリ キャッシュに焼き付けられ、変換やその他のアニメーションはファンクション カーブに焼き付けられます。Maya サブディビジョンオブジェクトなど、FBX でサポートされていない Maya の機能は転送されません。

  • Maya と Softimage のシーンは、名前によって一致処理が行われます。Maya でオブジェクトの名前を変更すると、そのオブジェクトを明示的に追加しない限り、Softimage の更新時に含められません。そのため、古い名前を持つ Softimage のオブジェクトは、自動的に更新または削除されません。同様に、Softimage でポイントクラウドの名前を変更すると、Mayaでは新しいnParticleオブジェクトとして扱われるため、古い名前を持つnParticleオブジェクトは自動的に更新または削除されません。

  • ICE のパーティクルストランドは、Maya に転送されません。nParticleは、ポイントごとの位置の配列をサポートしていません。