重力は、最もよく使用されるタイプの「フォース」です。重力は、実際にはアクセラレーションです。アクセラレーションは、質量にかかわらずあらゆるオブジェクトで同じです。つまり、すべてのオブジェクトは同じ速度で落下します。ただし、空気抵抗や摩擦が発生した場合や、シミュレーション オブジェクトが障害物と衝突した場合には、重力は一定でなくなります。このような状況では、オブジェクトの質量、エネルギー、運動量などによって大きな影響を受けます。ICEでは、重力は、シミュレートされたオブジェクトを、質量に基づいて移動します。また、オブジェクトの質量に直接比例します。オブジェクトの質量が増えるほど、適用される重力は強くなります。
シミュレーション オブジェクトの重力作用を正確なものにするためには、シーン内のオブジェクトのサイズを考慮する必要があります。[Syflex ICE]ノードは、1 Softimage 単位が 10 cm となるように調整されます。これは、既定の Softimage リグおよびモデルを含め、ほとんどのキャラクタのモデリングで 10 cm を 1 単位としているためです。
このスケールを使用すると、[Syflex Gravity]コンパウンドの既定の重力値は地球の重力に設定されます。1 Softimage 単位を 1 m に定義する場合は、オブジェクトが自然に落下するように重力値を変更する必要があります。
シミュレーションに使用する必要がある重力値は、Syflex クロス(非 ICE)の参照ドキュメント(Softimage install path/Docs/Syflex フォルダにインストールされている)に記載されている JavaScript フォームを使用して計算できます。syflex_units.html ファイルを開き、ページの最下部までスクロールしてください。
シミュレーション用の重力値を設定した後は、すべてのシミュレーション計算にとっての安定的なベース ラインを存在させるために、その値をそのまま保持します。
[Syflex Gravity]コンパウンドは、[Syflex Cloth]コンパウンドと[Syflex カーブ]コンパウンドに組み込まれ、既定でアクティブになります。しかし、最初から独自のシミュレーションを作成する場合は、[Syflex Gravity]コンパウンドを個別に使用できます。
デフォームするクロス オブジェクトまたはカーブ オブジェクトのために、シミュレートされた ICE ツリーを作成します。
独自のシミュレーションを作成するためにどのノードを使用すべきかを判断するには、[Syflex Cloth]または[Syflex カーブ]コンパウンドを編集し、中に何があるかを確認してください。
ICE Tree ビューの Preset Manager で[タスク]>[Syflex]タブを選択し、[フォース](Forces) [Syflex Gravity]コンパウンドを ICE ツリー ワークスペースにドラッグします。
[Syflex 重力]プロパティ エディタで、重力の強さと方向を設定します。重力値はシーンで使用する Softimage 単位とフレーム レートに基づいて計算するように注意してください。