オブジェクトの頂点にカラーをペイントする前に、オブジェクト上に頂点カラー(CAV)プロパティ(またはマップ)を作成する必要があります。頂点カラー プロパティは、頂点ペイントされた選択範囲内にある非表示のサポート オブジェクトとして機能します。ポリゴン オブジェクトには、複数の頂点カラー プロパティがありますが、表示できるプロパティは一度に 1 つだけです(次のセクションの「表示する頂点カラー プロパティを選択する」を参照)。
頂点カラー プロパティの名前は簡単に変更できますが、頂点カラー プロパティを使用して複数のエレメントを処理している場合は、この作業が複雑に見えることがあります。たとえば、複数のシェーダとレンダ バーテックス プロパティがすべて同じ頂点カラー プロパティを参照している場合などです。
頂点カラー プロパティの名前を変更した場合、そのプロパティのリファレンスをすべて簡単に自動更新できます。リファレンスを更新するかどうか、またどのように更新するのかを指定できます。
[Vertex_Color]プロパティエディタで、[名前の変更]ボタンをクリックし、[Rename Vertex Color]ダイアログボックスを開きます。
[新規名称]テキストボックスに、頂点カラーの新しい名前を入力します。
スペースや使用できない文字はアンダースコアに自動変換されます。指定した名前と同じ名前が既にある場合は、一意にするため、数字が自動的に付加されます。
次のオプションを使用して、頂点カラー マップへのリファレンスを更新する方法を調整します。
[プロパティにリファレンスの更新](Update references to the property)古いプロパティ名を明示的に(つまりワイルドカードを使用せずに)参照するシェーダ、レンダ マップ、頂点カラー マップ、およびマテリアルを検索して、新しい名前が使用されるようにリファレンスを更新します。
[ワイルドカードを含むリファレンスの更新](Update references containing wildcards)古い名前に解決されるワイルドカードを含んだプロパティのリファレンスを検索し、そのリファレンスが依然として新しい名前に解決されるかどうかをテストします。新しい名前が解決されない場合は、プロパティ リファレンスが変更されます。
たとえば、頂点カラーマップ用に skin_objectname などの命名規則を使用し、ワイルドカード表現skin_*を使用してその頂点カラーマップをシェーダツリー内の頂点カラーマップ名とマッチングする場合を考えましょう。頂点カラーマップskin_bellyの名前をskin_abdomenに変更しても、ワイルドカード式は依然として新しい名前と一致するため、リファレンスは変更されません。マップの名前を tummy_skin に変更すると、ワイルドカードは変更後の名前と一致しないため、リファレンスが変更されます。
ペイントできるのは、オブジェクトのアクティブな頂点カラー プロパティ上のみです。複数の頂点カラー プロパティをオブジェクトに適用した場合は、頂点のペイントを開始する前に、オブジェクトのマテリアルが現在どのカラーを表示しているかを確認しなければなりません。
ローカル マテリアルを持つポリゴン クラスタは、それぞれのローカル マテリアルの CAV プロパティを表示します。ただし、ペイントに有効な CAV プロパティは、オブジェクトのマテリアルで指定されているもののままです。
[R]キーを押してマウスをドラッグして、ブラシの半径をインタラクティブに変更します。半径は Weight Paint Panel で設定することもできます。半径を設定する他の方法については、「ブラシの半径の変更」(「インタフェースおよびツール」)を参照してください。
[E]キーを押してマウスをドラッグして、不透明度をインタラクティブに変更します。不透明度は、ブラシの各スタンプでカラーをどの程度追加するかを制御します。
[Brush Properties]プロパティエディタ(Ctrl+Wキー)で他のオプションを設定します。
頂点カラー プロパティ上でペイントする際は、ブラシまたはレイキャストのいずれかの方法を使用できます。
[頂点カラー]タブで、[カラーのペイント方法](Color Paint Method)を以下のいずれかに設定します。
[ブラシ](Brush)は、仮想ペイント ブラシを使用して頂点カラーをペイントします。ブラシ半径内の頂点は、現在の[カラー ペイント モード](「カラー ペイント モードを設定する」を参照)と他のブラシ設定に従ってペイントされます。
ブラシによるペイントは、頂点ブリーディングが有効であるかのように見えるブラシ スタンプを常に適用します(「ポリゴン/頂点ブリーディングを使用する(レイキャスト モードのみ)」を参照)。
ブラシが有効な場合、マウス カーソルの表示が、矢印がセンターから外側の法線の方向を指したブラシ半径に変わります。
ブラシの半径、不透明度、およびその他のさまざまな設定を調整できます。詳細については、「ブラシ プロパティを設定する」を参照してください。ブラシは、これらのすべての設定に従います。
[レイキャスト](Raycast)は、ブラシの不透明度や間隔の設定に応じて、マウス カーソルのすぐ下にある頂点上でペイントします(「ブラシ プロパティを設定する」を参照)。
[にじみ]オプションの[頂点]や[ポリゴン]を拡張できます(「ポリゴン/頂点ブリーディングを使用する(レイキャスト モードのみ)」を参照)。
ポリゴン/頂点ブリーディングを使用する(レイキャスト モードのみ)
オブジェクトのサーフェイスをペイントする際に、カラーをペイントする領域に三角形が表示されます。この領域は、作業中のポリゴンのオブジェクトを構成する三角形(ポリノード)に相当します。
ただし、三角形にカラーをペイントするのではなく、頂点カラーツールを使用して頂点またはポリゴン全体、あるいはその両方で選択したペイントブラシをブリーディングさせることができます。ブリーディングを使用する場合、ペイントすると直ちにその効果がビューポート上に反映されます。
不透明度スライダの下では、頂点ブリーディングまたはポリゴン ブリーディング オプション、あるいはその両方を選択してペイントブラシの選択を拡張させることができます。
上記のすべての例では、同じポイントが 1 回クリックされています。シングル クリック操作により、ブリーディングなし、頂点ブリーディング、ポリゴン ブリーディング、あるいは頂点とポリゴンの両方のブリーディングの選択項目を拡張できることを説明しています。
オブジェクトの頂点カラー プロパティ上でペイントする場合、オブジェクトのポリゴンのサブセットを選択し、ペイント ストロークをそのサブセットに制限したり、そのサブセットから除外したりすることができます。
カラー ペイント モードは、[頂点カラー ペイント ツール]を使用する場合にオブジェクトに頂点カラーでペイントする対象を指定します。
[頂点カラー]タブで、[カラー ペイント モード](Color Paint Mode)を以下のいずれかに設定します。
[RGB](RGB): オブジェクト上でペイントすると、RGB チャンネルだけが影響を受けます。
[Brush Properties]プロパティ エディタ内の任意のパレット コントロールを使用してカラーをピックできます。RGBA スライダを使用してカラーを設定する場合、このモードではアルファ値の効果はありません。
[アルファ](Alpha): オブジェクト上でペイントすると、アルファ チャンネルのみが影響を受けます。
パレット コントロールの RGBA スライダ内の A スライダを使用してアルファ値を設定できます。他のカラー選択コントロールは影響を受けません。
[RGB+ アルファ](RGB+Alpha): オブジェクト上でペイントすると、RGB チャンネルとアルファ チャンネルの両方が影響を受けます。
[Brush Properties]プロパティ エディタ内の任意のパレット コントロールを使用してカラーをピックできます。アルファ値を設定するには、パレット コントロールの RGBA スライダ内の A スライダを使用する必要があります。
[ルミナンス](Luminance): オブジェクト上でペイントすると、そのルミナンスが影響を受けます。
ルミナンス モードがアクティブになると、パレット コントロールは非表示になります。ペイントするルミナンスのレベルを設定するには、[不透明度]値を調整します。
[色補正](Color Correction): オブジェクト上でペイントすると、色補正設定に応じて現在の頂点カラーが修正されます。
色補正モードがアクティブになると、パレット コントロールは色補正設定に変わります。色補正設定では、[色相]、[輝度]、および[彩度]の各シフトを設定して色補正を適用できます。
[スムーズ](Smooth): オブジェクト上でペイントすると、隣接する頂点上のカラー間のトランジションが滑らかになります。このオプションが機能するのは、[カラーのペイント方法](Color Paint Method)が[ブラシ](Brush)に設定されている場合だけです。
Weight Editor を使用して、数値により頂点カラーを編集できます。Weight Editor は、ウェイト マップと頂点カラーに加え、エンベロープ ウェイトにも使用できます。