[Rigid Body]プロパティページの[速度/加速度制限](Velocity/Acceleration Limits)では、リジッドボディの速度と加速度にソフトリミットを設定できます。<hbreak/> 衝突は非常に短時間で発生するため、大規模かつ正確な加速では、衝突時にリジッドボディを不安定にする可能性があります。これらのパラメータは、リジッド ボディ同士が衝突の際に空間内で「爆発する」ように見えるジオメトリの解釈上の問題を解決するのに役立ちます。通常は、これらの制限を設定する必要はありませんが、このようなタイプのシミュレーションの問題を解決するのに便利です。
[Rigid Body]プロパティページで、[速度の制限](Limit velocities)と[加速度の制限](Limit accelerations)のどちらか一方または両方を選択します。
[速度/加速度制限]の[リニア速度/角速度制限](Linear/Angular Velocity/Acceleration Limit)の各値を設定します。[リニア]の値は Softimage 単位、[角]の値はラジアンです。
リジッドボディの速度と加速度のいずれか一方または両方の上限を低くすることで、空間へ飛んでいくリジッドボディ同士が貫入し合ったり、衝突の後にリジッドボディが過激に回転するなどといった問題をほとんど防止できます。ただし制限を小さくしすぎると、衝突の際に互いに貫通しているリジッドボディオブジェクト同士がスタックする可能性があります。
具体的には、これらの上限を設定すると、各サブステップの最後で速度または加速度がダイナミクスエンジン内でスケールダウンされ、設定した上限内に収まることになります。たとえば、リニア速度の上限を100に設定した場合は、いずれかのサブステップの最後でこのオブジェクトの速度が(0.5×100)を超えると、速度は(0.5×100)から100の間の値までノンリニアにスケーリングされます。
この上限は各サブステップの最後で(Softimageで表示される前に)適用されます。したがって、速度の上限をたとえば50に設定したとすると、初期速度が100の場合、1ステップ当たり100のレートで移動した後、次のサブステップに向けて速度が25~50(実際には26前後)にスケールバックされます。